ヒューマンドキュメンタリー映画祭《阿倍野》のスタッフブログ -24ページ目

ヒューマンドキュメンタリー映画祭《阿倍野》のスタッフブログ

『1日だけのヒューマンドキュメンタリー映画祭2025』開催!
2025年11月15日(土)11:00〜/大阪市中央公会堂 地下大会議室

お待たせしています。

スタッフの柴田です。
ヒューマンドキュメンタリー映画祭《阿倍野》2014のチラシが完成しました\(^o^)/
早速、地元“あべの”で、ご挨拶まわり!!

阿倍野区内には、アーケードのある商店街が点在しております。
ここ数年でまちにも新しい風が吹き、少しずつ変化もありますが、大通りから一本入ると昔から変わらない趣ある風景が広がっています。
花屋の看板娘(猫)に福を招いてもらいながら、今年もチラシ配りスタートです。












ヒューマンドキュメンタリー映画祭《阿倍野》のチラシは、大阪府内の映画館や施設はもちろん、阿倍野区内ではさまざまなお店にも設置させていただいております。

私たちは、地元の方々にもっと映画祭のことを知ってもらいたいとの思いから、顔を見ておしゃべりしながらお知らせできるこの機会をとても大切にしています。


今年もおもしろい発見や素敵な出会いがありました♪
配り歩いたチラシ達が人と人との輪をさらに広げてくれますように…(祈)
毎年、応援くださる皆様の元にも例年通りお届けします。
今月中にはお手元に届くよう手配中ですので、今しばらくお待ちくださいませ。
【ヒューマンドキュメンタリー映画祭《阿倍野》2014】

映画 『波伝谷に生きる人びと』
監督・我妻 和樹からのメッセージ

『波伝谷に生きる人びと』上映日時: 8月22日(金) 18:00-




今回みなさんに観ていただく映画『波伝谷に生きる人びと』は、宮城県南三陸町の「波伝谷(はでんや)」という小さな漁村に生きる人びとの、2008年3月から震災当日にかけての日常を描いたものです。
 もともと東北学院大学の学生時代に、民俗学研究の一環で出会ったこの波伝谷ですが、その出会いはその後の僕の人生を良くも悪くも大きく変えることになりました。
それだけ波伝谷の人びとの姿が、当時の僕には魅力的に映ったのだと思います。

海や陸の恵みとそこでの人のつながり。面倒なことも多いけど、それが生きがいでもあるという大きな矛盾を孕んだ豊かで複雑な世界。
「土地とともに生きる」ということが一体どういうことなのか。
波伝谷という一つの地域社会の中で、互いが深く関わりあい、ときに葛藤しながら生きている人びとの姿を、その瞬間を生きる人びとの表情と言葉をもって伝えたい。
そうして映像の下積みもないまま、僕の映画製作はスタートしました。

震災から3年を向かえ、「震災の風化」といったことが全国的に叫ばれていますが、震災以前に、その土地でどんな人の営みがあったのかということは、誰にも知られぬまま、地元の人の記憶からも次第になくなりかけています。
しかし、自分達の足元を支えている世界やその背後に連なる歴史に目を向けることも、ときには必要です。
案外、そうした日頃気づかずに過ぎ去っていく時間や身近なものの中に、とても大切な何かが隠れているのではないかと、僕自身はいつも思っています。

その点、この映画は確かに「震災」という出来事を含んでいますが、そうした枠組みに収まりきらない、多様なテーマを含んでいるともいえます。どうかみなさんも、波伝谷の住人になったような気持ちで、そこに流れていた空気や人びとの息づかいを感じながら、自分なりの感性で映画を観ていただけると幸いです。
 【ヒューマンドキュメンタリー映画祭《阿倍野》2014】

映画 『美しいひと』
監督・東志津からのメッセージ

『美しいひと』 上映日時: 8月22日(金) 15:00-

「美しいひと」製作にあたって




 この映画の撮影は、2012年の春から秋にかけて行われました。
原爆を体験した最後の世代の人たちは今、人生の最終章を迎えています。
彼らの晩年の姿と、彼らの記憶の中にある人々をきちんと残しておきたい、というのが映画制作の発端でした。

はじめのうちこそ、「原爆を経験した国の人間として」あるいは「日本人として」という気負いがありましたが、映画制作を通して出会った韓国人被爆者の方々やオランダ人元捕虜の方々の存在は、民族や国家という枠組みを超えて、悲しみを共有する事の尊さや、人間そのものをみつめる眼差しを私に与えてくれました。
人間が人間に何をしたのか、そこから人間はどう立ち直ったのか、その結果としての彼らの姿を残すことが、この作品の大きなテーマとなりました。

取材させて頂いた方の中には、映画の完成を待たずに亡くなられた方もいます。
再び私に会っても、もう、私が誰なのかわからない方もいらっしゃいます。それはとても残念なことですが、だからこそ、彼らの最後のメッセージを映画に焼き付けることができたのは、記録映画の持つ役割を改めて実感させられた体験でもありました。

本作「美しいひと」は、私の二作目の長編ドキュメンタリーです。
最初の作品「花の夢—ある中国残留婦人—」は、2007年と2008年に阿倍野で上映され、多くの反響を頂きました。

今作も、是非、多くの方々に観て頂きたいと思っています。原爆というテーマを、これまでに無い切り口で描いた作品です。
民族や国家間の憎しみや憎悪が、いまだ世界中に渦巻いている中で、私たちはどうしたら、それを乗り越えていけるだろうか。
そんな問いに答えはないかもしれないけれど、あの壮絶な時代を生き抜いた人たちの存在は、今なお苦悩する私たちに、一縷の望みと励ましを与えてくれるでしょう。

東 志津
【ヒューマンドキュメンタリー映画祭《阿倍野》2014】

映画 『小屋番 涸沢ヒュッテの四季』
『妻の病 レビー小体型認知症』
監督・伊勢 真一からのメッセージ

『小屋番 涸沢ヒュッテの四季』  上映日時: 8月22日(金) 13:20-
『妻の病 レビー小体型認知症』  上映日時: 8月24日(日) 15:15-



「やっぱり人」

12年程前、数人の仲間たちが一杯呑んだ勢いで立ち上げた「ヒューマンドキュメンタリー映画祭《阿倍野》」。
夏の甲子園野球大会が終わった頃に大阪で、もうひとつお祭りごとがあってもいいんじゃない…ということで、夏の終わりに毎年開催されることになった。

もう今年で12回目になる。
まだ12回目という言い方も出来るかもしれないが、私にとっては、もう12回目かな?

よう続いたと思う。
経済的裏付けも、しっかりした組織もなく、ただ「ヤロウ!」という仲間たちの心意気で続けてこれたのだから。
当初は行政のバックアップもあったけど、途中からは自力で協賛・カンパを募り、来てくれるお客さんの入場料売上げだけで続けてきた。
正々堂々としたもんだ。
映画祭を始めた頃からの仲間たちとは「奇跡だ!」としか言いようがないね、と振り返っている。

我らが映画祭は、まだまだ知る人ぞ知る、という映画祭に違いないが、普段、なかなか観ることが出来ないヒューマンドキュメンタリーの秀作を集め、制作者に来て頂いて、三日間に渡り映画を観て、トークを聞き、語り合う、貴重な場だ。
アマチュアの方々の作品も公募して、魅力的な作品は表彰する、という新人の登竜門の役割も果たしている。

おそらく、手作りでこんなことを続けているのは、日本では我らが映画祭だけだと思う…。

エヘン!!

お客さんも年々増えており、いよいよ今年あたりは「満員御礼」が出るのではと、ひそかに思っている。
(前売り買っておいた方がいいですよ!)

「この映画祭の魅力をひと言で言うと何ですか?」
と、時々、新聞記者さんに聞かれることがある。
何故記者さんたちは「ひと言で言うと?」と、いつも聞くのかなぁ…。
ひと言で言えないから、こうしてやり続けてきたのに、と心の中でつぶやきながら、「やっぱり、人、ですかねぇ…」と答える。

上映される映画の中の人。
映画祭に足を運んでくれる人。
そして、映画祭にかかわる人。

主義主張というわけでなく、ひとりひとりが「ヒューマンドキュメンタリー映画祭《阿倍野》」という舞台に集合し、ひとりひとりが主役となり、繰り広げられる、人が織り成す群像劇。

今年は、どんな物語が生まれるのか…。
私は私で12回目の阿倍野の舞台に上がり、精一杯、自分自身の役を演じようと思う。
みなさんも、ぜひ舞台に立ってみてください。
映画祭自体が、ヒューマンドキュメンタリーなのだから…と。

8月22日(金)から8月24日(日)までの三日間、
阿倍野で、ヒューマンドキュメンタリーの本番の幕が上がります。
お逢い出来る時を楽しみに。

伊勢真一
『妻の病 -レビー小体型認知症-』(93分)
監督:伊勢 真一
上映日時:8月24日(日) 15:15~

・関西初公開



「妻の病」を巡って
「まるで夢のようだね…」
認知症の日々を生きる妻に夫が語りかける。
二人はうなずき合う。

この映画は、認知症のドキュメンタリーというよりも、病を経て絆を深める、ある夫婦の愛の物語である。
2011年3 月11日。東日本大震災のその日、私はひとりの友人の話を聞くために、高知県南国市にいた。
友人の名は石本浩市(62 才)、ふるさとのその地で小児科を開業する医師である。
十数年前、小児がんの子どもたちのキャンプで出逢い、10 年がかりで『風のかたち』という映画を製作した仲間だ。
その日、石本医師が語ったのは、小児がんの話ではなかった。

̶̶̶̶レビー小体型認知症。
それが、彼の妻の病名だった。
妻・石本弥生さんは、石本医師とは幼なじみ、50 代から若年性の認知症となり、10年間、石本夫妻は病との斗いに明け暮れて来た。
小児がん治療と地域医療の取り組み、妻・弥生さんの認知症との格闘、決してキレイゴトでは片付けられない日々…。
石本医師は、医師ならではの観察眼で、弥生さんの発症以来の日常を、まるでカルテを書くように、こと細かに記録していた。
認知症が進行し、今では身の回りのことがほとんど何も出来なくなった弥生さん…。
その弥生さんに深い愛情を寄せケアする石本医師、家族、親戚、地域の人々。
映画「妻の病 –レビー小体型認知症–」は、四国・南国市の豊かな自然に育まれ、
支えあうように生きて来た一人の医師と、認知症の日々を生きる妻との、10年間に及ぶ“いのち”を巡る物語である。
認知症の人は“何もわからない人・出来ない人”ではない。“本人なりの思いや願い、出来る力を秘めている人”である。

監督プロフィール ----------
伊勢 真一
(監督・ヒューマンドキュメンタリー映画祭《阿倍野》 総合プロデューサー)
1949 年東京生まれ。
1995年、重度の障害をもつ少女の12年間を追った作品「奈緒ちゃん」で毎日映画コンクール記録映画賞グランプリを受賞。
近作に「風のかたち-小児がんと仲間たちの10年-」(09・文化庁優秀映画賞受賞)、
「大丈夫。-小児科医・細谷亮太のコトバ-」(11・キネマ旬報文化映画ベスト・テン第1位)、「シバ 縄文犬のゆめ」(13)。
ヒューマンドキュメンタリー映画祭《阿倍野》をはじめ、大倉山映画祭・はなまき映像祭など、各地でドキュメンタリーの映画祭を企画。
2013年度「第11回シネマ夢倶楽部賞」を受賞。
昨年公開となった「小屋番 涸沢ヒュッテの四季」と、最新作「妻の病-レビー小体型認知症-」を今年度、映画祭で上映。