こんにちは、HCAP7期です。
今日は、女川町訪問に引き続いておこなった大泉町訪問についてご報告いたします。
3月20日、私達は早朝5時に女川を出発し、大泉に向かいました。
2日間の東北での日程を終えてメンバーには疲れもあり、行きのバスではみなぐっすりと寝ていました。
まず10時すぎ、大泉町役場に到着しました。
バスが遅れたにもかかわらず、役場や観光協会のの皆さんは玄関で待っていてくださり、温かく歓迎してくださいました。
ここで、話はそれますが、そもそもなぜ大泉町を訪れることにしたかという説明をさせていただきます。
大泉町には、歴史的背景もあり、多くの日系ブラジル人の方が暮らしているので、
本年のカンファレンスのテーマ"civil and minority rights"の下に、日本に暮らす外国人、という「マイノリティ」グループについて考えるためのフィールドワークとして今回大泉町を訪問することにしました。
町役場では、祝日であるにもかかわらず、担当の方をはじめ多くの職員の方がお越しくださり、大泉町での共生にむけた取り組みなどについて、とてもわかりやすいスライドを用いて丁寧にご説明くださいました。
バスの中ではぐっすり寝ていたメンバーも前のめりになってレクチャーを聞き、当初の予定を大幅にオーバーするほど質問も活発に出ました。
町役場の次は、地元のサッカーチームの卒業パーティーにお邪魔しました。おいしいシュラスコ(炭火でお肉などを焼いた料理)もいただき、みな笑顔で会食を楽しんでいました。
お昼を食べた後は、チームのみなさんと、フットサルの試合をしました。HCAPチームは大人げなく戦っていましたが(笑)、なかなかの接戦で、みないい汗をかくことができました。
楽しい交流のあとは、地元のスーパーマーケットを見学しました。このスーパーマーケットはブラジルならではの目新しい商品がたくさん並ぶユニークなお店で、観光協会をはじめ地元の方と話しながら、みな思い思いの商品を手にとっていました。僕自身はキャロットケーキミックスを強く勧められたので、だまされたと思って購入しましたが、作ってみてその味に驚きました。皆さんにも是非お勧めします!
ショッピングのあとは、地元の交流スペースにて、町に暮らすさまざまな立場の方にお越しいただき、いくつかのグループに分かれて話を伺うセッションを行いました。
ここでも休日にもかかわらず、たくさんの町の方が来てくださり、ご自身の生の体験やお考えを語ってくださいました。また、当初お越しくださる予定だったものの当日こられなかった方は、丁寧にもお話を文書にまとめてくださいました。
以上の行程を終えて18時過ぎ、東京への帰路につきました。
みな充実した一日を過ごすことができ、満足した表情をしていました。
一方で一日をともに過ごしたみなさんと別れる、名残惜しい瞬間でもありました。
一日、子ども達とフットサルをし、現地に暮らす人々と話し合うなどの体験を通して、共生が進む大泉町の「空気」を自らの目で見、肌で感じることで、メンバーは東京あるいはボストンで本を読んで学ぶのとはまったく次元の違う「学び」をすることができたと自負しております。
このような経験は、もちろん、わたしたちが自分達だけで大泉を訪れただけでは到底実現できたことではなく、休日にもかかわらず庁舎を開けてレクチャーをくださった役場のみなさま、卒業パーティーに外部の大学生を招いてくださったサッカーチームのみなさま、お話してくださった町のみなさま、今回のフィールドワーク全体の企画を手伝ってくださった観光協会のみなさまにはこの場をお借りして、メンバー一同心から感謝申し上げます。誠にありがとうございました。
また、日本語ではお話を理解できないハーバード生のために一日を通して通訳をしてくださった方々もいらっしゃいました。本当にたすかりました。ありがとうございました。
とても流暢な通訳で、尊敬のまなざしを向けずにはいられませんでした。
このようにHCAPの一環として外部の方とかかわりを持つたびに自分達の「学び」はもちろんのことカンファレンスがどれだけみなさまのご厚意によって成り立っているかを身にしみて感じるわけですが、とりわけ大泉の皆さんのホスピタリティには心を動かされました。町全体で歓迎してくださり、新聞にまでとりあげていただきました。
今こうして振り返っていると、大泉でお世話になったみなさんの顔がわすれられません。僕は個人的に必ず再び訪れるつもりです。
外から来た人を温かく笑顔で迎える、そんな温かい空気が大泉にはありました。そしてそれが大泉での「共生」の成功の秘訣だと考えています。
みなさまもぜひ、大泉町を訪れてみてはいかがでしょうか。
明日は、このフィールドワークの成果も踏まえて行った在日外国人に関するディスカッションについてご報告いたします。ご期待ください。