ディズニーランドの娯楽性 | HCAP東京大学運営委員会(HCAP Tokyo)

HCAP東京大学運営委員会(HCAP Tokyo)

HCAP東京大学運営委員会の現役メンバーが更新する公式ブログです。

このブログを読んでいらっしゃる皆さんは、ディズニーランドやディズニーシーに行ったことがあるでしょうか?スプラッシュマウンテンやセンター・オブ・ジ・アース、インディージョーンズの冒険など、多くの人気アトラクションがあり、長期休暇中などは2時間待ちの列ができていることもしばしばです。これらのアトラクションの待ち時間は、退屈という側面も持っていますが、そこにはその退屈さを軽減させるための工夫もなされているのです。

長い列を進んでいく途中で、ゲストはショーウィンドウの中に展示されたものを見ることになります。たとえばセンターオブジアースならば、地底の石を収集した箱が展示されています。インディージョーンズの冒険ならば、遺跡探検グッズが展示されています。これらはただの展示以上の役割を担っていると私は考えます。すなわち、それらを見ることによって、ゲストはそのアトラクションのストーリーと出会うのです。「珍しい地底の岩石が見れた、おもしろかった」だけで済むのではなく、それらを収集したネモ船長の情熱や探検に思いをはせることができるのです。

この性質が顕著に現れているのは、ディズニーシーに2006年にオープンしたタワーオブテラーです。これは、特にバックグラウンドストーリーを強く打ち出しているアトラクションです。本体はフリーフォールなので、演出の時間を加味しても、ライドに乗っている時間は他のアトラクションに比べてわずかしかありません。単なる絶叫マシーンとして楽しむのならばそれはそれでいいのですが、それではこの魅力は半減してしまいます。タワーオブテラーの良さは、お化け屋敷の要素、つまりホラーを体験することにあります。開店当時の華やかさを想像させながらも荒廃してしまった、薄暗いニューヨークのホテルの中で待ち時間を過ごすことによって、ゲストの心の中にはじわじわと無意識の恐怖が広がっていきます。この恐怖感がいい下地となり、その後の演出をより刺激的に体験することがでるのです。

せっかくディズニーへ行っても、ただひたすら多くのアトラクションを制覇することだけを目的にするのは、あまりにもったいないです。待ち時間もまた、立派な楽しみの一つ。想像力をフルに働かせてディズニーランド・シーという空間・時間を満喫してみてはいかがでしょう。

今回は以上です。乱筆失礼致しました。

HCAP東京4期記録係 上野由加里