☆ヴィスコンティ映画の魅力とは | 土の器◆◇◆ Kaoriのブログ site A は site B に引越ししました!

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すべて真実なこと、すべて尊ぶべきこと、すべて正しいこと、すべて清いこと、すべて愛すべきこと、すべて評判の良いことに、また、何か徳とされることや称賛に値することがあれば、そのようなことに心を留めなさい。ピリピ4:8 新改訳聖書2017

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お立ち寄り頂いて

ありがとうございます☕️☕️☕️


素敵な映画のレビューブログを書かれ

ているGさんのブログに、ルキノ・ヴィスコ

ンティ監督の作品があり、コメントさせて頂

きました。


さてここから先は、『ベニスに死す』のテー

マ曲となっているグスタフ・マーラーのア

ダージェットを流しながら読んでいただけま

すと、雰囲気が盛り上がります✨


https://www.youtube.com/@kazenocrystal

よりお借り致しましたm(_ _)m


平均よりも映画を観ない私が、イタリアの

巨匠、ヴィスコンティ監督の映画のファンに

なったのは、つい2年前のことです。


なので、自分のことを『にわかファン』と書

いたのですが、Gさんが、


『Kaoriさんのヴィスコンティ愛は決してにわ

かではないと思います。実に鋭くヴィスコン

ティを"感じて"いらっしゃると思います。』


と、もったいないほどの返信をしてください

ました。恐縮ながらも、とても嬉しかった

です。


そのヴィスコンティ愛というものは、

一体何なのだろう?

本当に言葉にできないもので…


以前書いたブログに⤵︎


『生と死、光と影…限りない美しさ…』


と、その魅力について書きました。

その実体は何か?

実はよくわからないのです。


ヴィスコンティの並大抵ではない審美眼、と

にかく美しいものを追求するその世界観…

そして彼によると


『美を見つめることは、すなわち死の

凝視だ。』と。


美と死がなぜつながっているのか、私はわか

らないのですが、ただ彼の限りなく美しい作

品には、確かに死の匂いが漂っいるの

です。


さてさて

1971年の『ベニスに死す』より、

今までブログに書いていない、好きなシー

ンを…






主人公

グスタフ・フォン・アッシェンバッハ。

船でベニスへ休養にやって来ます。

彼のモデルは、グスタフ・マーラーだそう。

監督が、ルイ・ヴィトンに特注で作らせたと

言うイニシャル入りのトランク!

左に積んであるトランクの数々も、アッシェ

ンバッハのもの。彼はこの豪華な大荷物に指

本触れず、船から手漕ぎの船に乗り、ホテ

の部屋まで行かれるのです!

真のセレブとはこういうものか〜!!っと

なんだかこの最初のシーンでしきりと感銘を

受けてしまいます。



https://www.youtube.com/@horamaline

よりお借り致しましたm(_ _)m


こちらの⤴︎動画で、じょうだいさんという

方が、


「『ベニスに死す』と言う映画自体が構図の

鬼である。」


「全てのカットが美しい。」


と語られています。

まさにその通りなのです。



このホテルの入り口のカット、この色合い、

ため息が出るようなセンスの良さ。




右側に台車に載せられたアッシェンバッハの

大荷物が見えます。



ホテルの部屋に運び込まれたイニシャル入り

のトランク。



なんと!ハンガーでスーツがそのままかけら

れるクローゼットのようなトランクだったの

です!


セレブ恐るべし!

ヴィスコンティ監督ご自身が、イタリアの歴

史のような名家の貴族ですから、セレブぶり

も並ではありません。






このホテルのシーンもため息です。

何しろキャストも調度品も本物の貴族と、そ

の貴族のものを集めたそうで。


ネットのある記事では、このホテルの装飾は

趣味が悪いと書かれているのを読んだことが

あるのですが、私はただただうっとりしてし

まいます。


このアジサイが飾られた大きな陶器が、間隔

を開けていくつも置かれています。


さらにこの海辺のシーン。

完璧な構図、色合いのセンス!






水色と白のグラデーションの中に、アッシェ

ンバッハが心を奪われた美少年、タッジオの

赤い水着が映えます。



アッシェンバッハの心を弄ぶかのようなタッジオの意味ありげな行動。



タッジオが走り去った後、胸の鼓動を、柱に

寄り添って抑えるアッシェンバッハ。

わかるよ〜!その気持ち。



とにかくどのカットも美しい✨

この美しさに通ずるもの、思い出します。
私が中高生時代を過ごしたミッションスクー
ルの校舎が、とにかく古くて…

でも、それはイギリスのヴォーリズと言う建
築家が建てた建物で、古めかしいのですが、
とても味わい深い校舎でした。



建築物の品格は、人間の人格の如く、

その外観よりもむしろ内容にある。

W.M.ヴォーリズ


↑↓母校の同窓会誌より


多くの卒業生の思い出に残っていると言う階

段の手すり。

私も強く印象に残っています。

この手すりが夕陽に照らされてアメ色に光っ

ている様子が、なんて美しいのだろうと思い

ました。

その美しさが、ヴィスコンティ映画の美しさ

に似ているなと思います。


"神は細部(ディテール)に宿る"

(↑リンクあり)みたいな。


1963年の『山猫』



この作品のプロローグで、貴族たちがお屋敷

の一室でお祈りしています。

明るい日差し、開け放たれた窓、揺れるカー

テン…そんな、ストーリーとはあまり関係な

い映像が、やけに心に残るのです。



監督はこんなお屋敷に住まわれていて



(篠山紀信 『ヴィスコンティの遺香』より)


ヴィスコンティ家の前に花屋さんがあり、

その花屋さんは、毎日、ヴィスコンティ家の

全ての部屋を飾るだけで生計を立てていると

いうエピソードもありました。


イタリア貴族の贅、日本人の常識を遥かに超

えています。


イタリアの名貴族に生まれ、裕福な中、本物

の美しいものに触れて育ったヴィスコン

ティ 。持って生まれた才能、センスが、その

恵まれた環境でさらに育まれ、あのずば抜け

た審美眼が生まれたのでしょう。


その目が見つめたものに、惹かれてやまない

のです。



💐ルキノ・ヴィスコンティ アルバム💐




"ルキーノ(左)とルイジ。

当時の風習で男の子でも6〜7歳ごろまでは

こういう格好をしていた。"

(篠山紀信 『ヴィスコンティの遺香』より)



1920年  14歳頃

(『ヴィスコンティ  評伝=ルキノ・ヴィス

コンティの生涯と劇的想像力』より)



1950年  44歳頃

(上の画像と同じ本より)



(篠山紀信 『ヴィスコンティの遺香』より)

ヴィスコンティ50歳頃、マリア・カラス

("20世紀最高のソプラノ歌手"と言われたア

メリカのオペラ歌手)と。 



(どの俳優さんより背丈もあり(185㎝)、

体格も良くハンサムだったと、どこかで読み

ました。)




ヴィスコンティ記事、結構あります!












私のもうひとつのブログです💁‍♀️⤵︎