ビートママのCancer Xセッションレポート(最終回) | NPO法人 肺がん患者の会 ワンステップ

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2023年4月、9年目突入。肺がん患者・家族の「いきる勇気」につながればいいなと思っています。

みなさん、こんにちはニコニコ   ビートママです🐾  

 

 

 Cancer X は、がんと言われても動揺しない社会の実現を目的として設立されました。

今回は、2021年2月に行われたたくさんのセッションのうち、ここでご紹介しきれなかったものから印象に残った言葉や、エピソードなどをお届けします。これをもちまして、全12回のセッションレポートは最終回。長らくお付き合いいただき、ありがとうございました。

 

 なお、来年のキャンサーウイークにも同様のイベントが、おそらくオンラインで開催されることと思います。チケットを購入し(今年は3,000円)、ぜひ、視聴していただきたいと思います。がんを取り巻く医療、社会、未来について、たくさんの情報が得られるはずです。

 
 

 

Cancer X セッションレポート(最終回)

がんを取り巻く、さまざまな言葉とエピソード。

 

 ご紹介したセッション以外にも、視聴したものがいくつかあります。断片的ではありますが、そこで私が「目からウロコ」だったものを、いくつかご紹介します。

 

 

社会「がんと言われても動揺しない社会へ」から

 

 ゴールドマン・サックスの元副会長、キャシー松井さんは、20年前、仕事にも子育てにもフル稼働だった時に遺伝性の乳がんが見つかります。日系二世の彼女はアメリカでの治療を選択。そこで女性の担当医から確定診断の結果を伝えられます。

 子育てはどうなる。仕事はどうなる。治療ってどんなことをするのだろう。予後はどうなるのだろう‥‥呆然とするキャシーさんに、医師が20名の乳がんサバイバーのリストを渡してくれました。そこには連絡先の電話番号が書いてあり、リストに載っている20名の人たちは、いつでもキャシーさんからの電話を受けてくれ、そこで患者の立場で話を聞いてくれたり、あるいはアドバイスをくれるだろう、と言われます。キャシーさんは、帰宅するなりその日のうちに20名全員に電話をしたそうです。その結果、治療に向き合う心の準備が整い、予防切除についての気持ちも固まり、「またいつか職場へ復帰しよう!」と、前向きな力が湧いてきたそうです。

 20年前だから、声を聞くことができる「電話」というツールだったのもよかったのかもしれません。そんな素敵な処方をしてくれた医師もいるのだと、非常に驚きました。

 

 

教育啓発「教えて!がんのこと」から

 

 これは音声だけのプログラムでした。佐賀県にある東明館高等学校の生徒さん数名が、がんとがん患者の気持ちなどについて自由に質問をし、遺伝性乳がんで治療中の女性が答えるという企画。全体に、ラジオ番組を模したセッションで、生徒さんたちは工夫を凝らしたラジオネームで登場します。15分程度の短い番組ですが、一週間にわたって毎日配信されました。

 高校生の質問はあまりにも素朴。そうか、高校生ってがんと無縁な人が多いのだなぁ、何も知らないのだなぁと、正直言ってびっくりしました。そういう高校生が、実際にがん患者に最初は遠慮がちに、やがて積極的に質問をぶつけていくうちに、どんどん「思いやる心」「共感する力」「想像する気持ち」が育っていくのがわかる、とても興味深いセッションになりました。

 特に印象的だった質問はこれ。「実際にがんにかかったことのある人、今もがんで治療をしている人に聞きます。自分のお友達や知り合いががんにかかった時、経験者としてどんな言葉をかけてあげようと思いますか?」

 すると回答者は言いました。「一言にがん患者と言っても、臓器もステージも違うし、体力も治療法も違う。経験者だからと具体的に意見を求められれば、その点については答える。でも、求められいないことについては何も言わないようにしています」

 なるほど。私も今後、そういう気持ちでいこう、と思いました。

 

 

在宅医療「より良い在宅医療のためにできること」から


 在宅医療とはなにか。それは「病院にできることがなくなったから、もう家に帰って」ということではありません。病院でできないことが、在宅ではできる場合もある。ただしそれを支えてくれる多くのネットワークは必要だれど‥‥まずはそのあたりからセッションが始まりました。多職種の連携が患者をあたたかく囲む。そんな在宅医療が理想です。しかしながら、これが案外難しい。地域差もあるし、何よりも当事者が玄関を開いてくれないと看護者は家の中に入れない。ちょっと暴論ですが、とても興味深い発言もありました。「病院が、退院指導と称して家族におむつ交換の方法などを教える。あれがいけない。教わると、家族は自分らでやらなくてはいけないと思ってしまう。しかし、病院スタッフが三交代でこなしている仕事が、家族にできるはずがない。相当な無理がかかる。家族は、たとえば思い出話に付き合ったり、本当に患者が好きな食べ物を用意するなど、家族でなければできないことをするべきではなかろうか。そうでないと良い在宅医療は成り立たない」うーむ、納得です!

 

 

そのほかのエピソード
 
 たまの遠出などに車椅子があると便利かも。でも普段の生活には必要ないから購入するのはちょっと‥そんな立場の方も。その人は、自治体で「月額300円で車椅子レンタル」というサービスがあると知り、たまの遠出などにはその車椅子を活用している、とのことでした。機会があれば、ご自身のお住まいになっている自治体で、同様のサービスを捜してみるといいかもしれませんね。市役所の福祉課や、社会福祉協議会などが窓口になっていることが多いようです。
 コロナ禍で、通院するのもちょっと怖いな、用心しなくちゃな、という患者さんもたくさんおられるはずです。楽しみのために外出する機会が減り、孤独感を深める患者さんも増加しています。日本医科大学の勝俣範之先生は、多忙の身にもかかわらず、自分の担当している患者さんとLINEでつながってやりとりをすることもあるそうです。体調の報告、不安なことの相談。そんなことが主治医とLINEでやりとりできるは、ちょっとうらやましいなと思いました。
 
 

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 たくさんの情報が詰まったCancerX、オンラインで開催されたおかげで、終了から3週間ほどアーカイブが配信され、多くのセッションを視聴することができましたが、とても全部はご紹介できませんでした💦全12回、最後までお付き合いいただき、ありがとうございます。

 

 来年はぜひ、ご自身で参加してみてください🐾🐾

 

 

 

 

 

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