みなさん、こんにちは
▼ワンステップには、Youtubeチャンネルがあります
ワンステップ【がんサバイバー】(クリックするとYouTubeへ飛びます)
チャンネル登録者は 3,420人になりました
登録いただいたみなさま、本当にほんとうにありがとうございます~
今日ご紹介する動画は、【おしえて!瀬戸先生①】薬の効果はどう判断するの?~標準治療の組み立て方~(再アップ)
今回は【おしえて!瀬戸先生】の第1回 いい薬とはどんな薬なの?その判別方法 そしてその判別方法を使って、標準治療とはどういうものか をお伝えします 。
お話ししてくれるのは 九州がんセンター呼吸器腫瘍科、元治験推進室長・そしてプレミア社の瀬戸貴司先生です。
今日は第1回目ということもあって、前提をしるところから始めます
薬の効果を知るには、健康な時には1ミリも関係ないし、知らなくてよかった単語を使う。それをわかりやすく教えてくれます。
そもそも標準治療がどう決まっていくか教えてくれて、合点するとおもいます。
最初には先生のお人柄も紹介しています。
まず初めに、用語や図表がたくさん出てきますので、その理解のためのお話をさせていただきたいと思います。われわれが治療効果判定で効くよと言っているものとか、無増悪生存期間とか奏功期間とか、あとは生存曲線とかを出してきますので、それが何を意味するのか。そして、標準的治療法と最新の治療はどういう関係にあるのかということをご説明したいと思います。
最初に腫瘍の大きさがあった場合、それを100パーセントとしてます。治療したにもかかわらず、4週から6週の間に120パーセント以上の大きさになった場合、これは無効であると、増悪(PD)であるというふうに判断します。一方、6週間以上経っても71パーセントから119パーセントの間だった場合に、これを不変(SD)というふうに判断します。しかし、これが増大した場合にはもう一度増大ということばを使って、病勢進行と判断します。腫瘍が30パーセント以上に縮小した場合に、この場合を部分奏功(PR)ということで奏功ということばを使っているように効いているというふうにします。ただしこの状態が4週以上続かなければ、奏功したとみなしません。不変(SD)とします。ですから、このPRになった状態から4週を超えてもう一度これが本当に効いているのかという確認をすることになります。そして、これが最大縮小、一番小さい状態から120パーセント以上増大した場合に、もう一度これを増悪(PD)と言います。完全に消えた場合を完全奏功(CR)ということばを使って、これも4週以上経ってがんが消えたままのときに、完全に消えているというふうに判断します。しかしながら、少しでも増大したらこれを増悪(PD)と判断します。われわれが効いてるよというふうに判断しているのは、このCRとPRを併せた全体の患者さんから割ったこの効いた人の割合を奏効率と言っていて、効いていると言っています。だから、われわれが「効いているよ」と言っているのは、「治ったよ」という意味ではないということを理解していただけたらと思います。
治療効果の表示方法なのですが、まず腫瘍の大きさが一人一人これ、この線が全部人なんです。人一人ずつどのくらい腫瘍が縮小したのかということを表すのをウォーター・フォールズ・プロットというふうに言っていますし、この腫瘍が時間ごとにどういうふうに変化したかというものをスパイダープロットというふうなことを言って、こういうものでどのくらいの人が腫瘍が何パーセント縮んだのかということで見たり、どのくらい縮んだ期間が延びているのかということを見たりとかしています。
治療が2つあった場合、どっちがいい治療なのかということを考えなきゃいけません。例えばこれは横軸が時間で、縦軸はパーセントです。1人増悪なさるごとに、時間ごとに増悪されるごとにこういう曲線を引いた場合に、これを無増悪生存曲線と言います。2つの無増悪生存期間を行った場合、要するに比較試験を行った場合、どっちがいい治療法かということを考えていくと、生存曲線が上にある方がいいという治療になります。また1年無増悪率ということ、1年経った時点で増悪していない人の割合が、40パーセント、70パーセントだったら、70パーセントの方がいい治療というふうに判断しますし、次に平均的なものですが、50パーセントに人がなってしまう、無増悪の期間がなってしまったときが何カ月かということを比べるとこの何カ月が長い方、要するに無増悪生存期間中央値、これが命の長さだったら、生存期間中央値が長い方がいい治療だということを判断するためにこういう図を使っています。
この曲線がまったく同じだった場合どういうふうな判断をするかというと、効果が同じだったらQOL(クオリティー・オブ・ライフ)がいい方がいい治療ということになりますし、副作用が少ない方がいい治療と。また投与が簡便、点滴よりも内服薬がいいと判断しますし、あとは安い方がいいというふうに判断します。
この2つの試験を比べると、どういうふうなことをしてるかということをお話したいと思います。例えばダイエットの方法として、低カロリー食ダイエットと低炭水化物ダイエットというものがあった場合、どっちがいい治療法だろうということを調べるのが比較試験であります。まず低カロリー食ダイエットに入っていただく方と、低炭水化物ダイエットに入っていただく方を無作為に分けますが、例えばすごく痩せている人がこれに入ってもダイエット効果って見ることができません。ですから、一定の肥満があるという人にこの試験に132人入っていただくなんてことをするわけです。そうすると半年後に続けられているのが36人対43なので、どちらかというと炭水化物ダイエットの方が体に優しいダイエット法だということがわかります。結果を見ると、平均で6キロの体重減少対2キロの体重減少なので、低カロリー食ダイエットより低炭水化物ダイエットの方がいい治療法だということを判定します。これを比較試験と言います。
次にバナナダイエットがどうだろうということになった場合、もうすでに低炭水化物ダイエットの方がいいダイエット法だということがわかっているのに、低カロリー食ダイエットとバナナダイエットを比べても、本当にいいダイエット法はわかりません。ですから、次にやる試験としては低炭水化物ダイエットを標準的治療法として、バナナダイエットがどうなのかということを比べなきゃいけません。このいいよということがわかった最新の情報が、低炭水化物ダイエットが標準的治療法と呼ばれるものになるわけです。ですから、標準的治療法というとスタンダード・セラピーと言われるので、何となく悪い治療と思われがちなんですが、その時点で一番いい治療法ということになります。
Halstedという偉い先生がいまして、英語ですみませんが、乳がんの手術は筋肉まで取ってしまう、大胸筋まで取るようなものをしなければいけないと、この偉い先生が言い出してしまいました。ですから、20世紀までずっと女性乳がんの方はこういう手術を受けてきました。ところが比較試験を行ってみると、大きく取っても腫瘍だけを取っても、そのあとちゃんと治療すれば増悪までの期間も生存期間もまったく変わらないということで、無駄な治療を今までやってきたんだということがわかりました。さらに今は乳房を温存しても全然生存に問題がないということがわかってて、この人が突然これがいい治療だ、標準治療だと言い出したものも、実は試験を重ねていくと違うよということがわかる場合があります。
標準治療というものがそのとき考えられる最善の治療ということを理解してお話を聞いていただきたいなと思います。
ぜひご覧ください。
▼治験広告開始
EGFR エクソン20挿入変異の方
★ランキングに参加しました
病気になって、山あり谷あり。
入院が長引けば、いつも食べられるはずのラーメンが、たまらなくいとおしくなります
今までだったら、ありふれた日常
がん患者になると
ありふれてなどいない
日常がかけがえのないものだとわかる
そんなことをみんな言わなくてもわかる仲間たちの集まりです。
▼ワンステップのLINE公式アカウント
ID @377lmjah
(数字の377の次は英小文字の「エル」です。数字の「1」や英大文字の「アイ」ではありません)
ワンステップのLINE公式アカウントは、
情報をひとつずつ、不定期に一方通行でお送りする配信専用です。
返信メッセージをお送りいただいても、BOTによる自動返信で
個別の問い合わせには対応できません、というメッセージが
送られます。ご容赦ください。
LINEの画面上のメニュータイルには、
ホームページやブログ、SNS、YouTubeなどへのリンクを貼っています。
ポチっとクリックしてみて下さいね。
ご登録いただくには、ID検索をして、友だち申請からお願いいたします。
肺がん患者の会 ワンステップ
ID @377lmjah