ビートママのCancer Xセッションレポート⑤ | NPO法人 肺がん患者の会 ワンステップ

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2023年4月、9年目突入。肺がん患者・家族の「いきる勇気」につながればいいなと思っています。

みなさん、こんにちはニコニコ   ビートママです🐾  

 

 

 Cancer X は、がんと言われても動揺しない社会の実現を目的として設立されました。

2021年2月に行われた教育に関するセッションでは、これから本格的に始まるがん教育について、現状と展望が話し合われました。

 モデレーターはNPO法人がんサポートかごしま理事長の三好綾さん。登壇者は、国立がん研究センターがん対策情報センターのセンター長を務める若尾文彦先生、日本女子体育大学教授の助友裕子先生、そして東京都豊島区の中学校の小林豊茂校長は、自らも肺がん患者でいらっしゃいます。

がん教育の意義とは?そして教育の現場で語るのは誰?セッションの行方をお楽しみください。

 

 

Cancer X セッションレポート⑤

教育「知りたい!まもなく始まるがん教育」

 

 

 2012年、第二期がん対策推進基本法に織り込まれたがん教育は、2018年の第三期基本法で具体的に導入の目安が定められ、2020年から小学校、21年から中学校、22年からは高校において教育の現場で行われることが決定しています。

 「がん」についての理解を深め、健康と命の大切さを学ぶと同時に、がんにまつわる間違った認識や偏見をなくし、できるだけ罹患リスクを減らすよう健康管理をすることなど、子どもたちに幅広く「がん教育」が行われることになります。

 

 

がんにまつわる、間違ったイメージを正したい。

 

 文部科学省の「がん教育のあり方に関する検討会」の構成員でもある若尾文彦先生によると、とある世論調査でのがんのイメージ「がんは珍しい病気」「がんは不治の病」「がんは他人事」「がん患者は治療に専念するべきで、勉強したり仕事をしたりしな方がいい」という誤ったものばかりだそうです。怪しいサプリメントや自由診療についても、それを信じてしまう人も多数。そのくせ検診率は低い。それががんを取り巻く現状です。

 こうした誤ったイメージを修正するためには、正しい知識を学んでもらうことが大切で、そのためにも「がん教育」は必要であると言えます。

 では、それを子どもたちに教えるのは誰でしょう。学校の教師か。あるいはがんという病気の専門家である医療者か。またはがんを経験した患者自身、あるいはその家族や遺族なのか。子どもたちは、ふだん接している教師の話ならすんなり理解するかもしれない。医療者なら、がんについて非常に正確な情報を提供することができるかも。そしてがん経験者には、実際に経験したことを伝えられるという強みがある。立場によって特性に違いがあるのだから、それぞれ切り口の違う話ができるはずです。

 なかでもがん経験者の話は、多くの子どもに「がん」という病気を身近に感じさせ、罹患した人がどんな状況におかれ、どんな治療をどんな気持ちでしているかを伝えることで、命の大切さ、健康のありがたさを実感してもらえる可能性が高い。しかし現在スピーカーが足りていないのが現状。あるいはスピーカーは養成されているけれど、学校側がそうした人を招くために必要な「つなぐシステム」ができていないという側面もあります。このあたりを整備し、がんが他人事でなく、また珍しいものでもないということがきちんと伝わるようになることが望まれます。

 

 

がん教育は、誰のためのもの?


 助友裕子先生、小林豊茂先生はお二人とも、「がん教育は子どもだけのものではない」とおっしゃいます。子どもが学ぶと、それを家庭で話す。それを聞いた親のがんリテラシーがアップする。がんについて、なんとなくわかっているけれどちゃんとはわかっていないこと、どこがわかっていなかったかが少し明確になってくる。こうした知識の底上げが、いずれはがんの一次予防、がん検診の受診率アップ、その受診による早期発見などにつながっていくはず、とのことでした。

 偏見をもとに、ただなんとなく怖がるだけではなく、正しい知識を持ってほしい。正しい知識を持った上で、正しく怖がってもらうこと。それが予防や検診につての理解を進めることになったりします。ここを間違えると、単なる「脅し」になってしまうわけなので、そのあたりにこまやかな配慮が必要になってきます。

 

 

 

がん経験者のその経験は、きっと誰かの役に立つ。


 モデレーターの三好綾さんが主催するがんサポートかごしまでは、2010年からがん教育に取り組んできました。「いのちの授業」と呼ばれるその授業では、学校の先生がたとしっかりと手をたずさえ、子どもたちのためにがんについての正しい知識と命の大切さを伝えること、つまり「がんで教える」ことをめざしています。また、がんやがん患者についての偏見を生ませないことをめざしつつ、あたたかい授業を心がけているそうです。

 いつか自分も病気に直面することがあったら、自分で考えられる人になれるよう、病気の原理や原則を学んで欲しい。がん教育の底には、そんな思いが流れています。

 今後、ますますがん経験者としてのスピーカーのニーズは高まってくるはずです。しかし、経験者がただ話をするだけではがん教育にはなりません。正しい知識を持ち、先生としっかり連携をとり、あたたかい心で子どもたちを育てることが大切です。がん経験者は「自分のこの経験が誰かの役に立つのだ」ということを胸に、研修などを受けてがん教育に参加して欲しいものです。

 

 

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 この春からは、中学校にも導入されるがん教育。保健体育の授業や、総合学習の時間など、枠もさまざま、医療者とがん経験者がペアで訪れる、あるいはそのどちらかだけなど、授業スタイルはバリエーション豊富です。

 みなさんも、スピーカーとして学ぶ機会があれば、ぜひチャレンジしてみてください。

 

では次回もお楽しみに🐾🐾

 

 

 

 

 

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