8月オンラインセミナーの報告 | NPO法人 肺がん患者の会 ワンステップ

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2024年4月、10年目突入。肺がん患者・家族の「いきる勇気」につながればいいなと思っています。

みなさん こんにちはニコニコ

 

8月のオンラインセミナーは29(土)に行われました。

例によって、写真撮影です📷

 

 

今回のテーマはADAURA試験について。

国立がん研究センター東病院・呼吸器外科の坪井正博先生と国立がん研究センター中央病院・呼吸器内科の後藤悌先生においでいただきました。

 

この試験は、「EGFR変異陽性の術後補助療法にタグリッソを使用することで、術後に再発をしないようにできるか」がテーマです。

 

結果は驚くべきものでした。タグリッソを使うと再発しない人がものすごく増えました。

術後3年で再発しない人は8割です。

比較対象のタグリッソのプラセボの方は、再発しない人は3割です。

すごくないですか。治療が大きく変わる!そう思えました。

 

しかし・・・

 

単純に喜んでいられないようです・・・。

どうも、生存期間そのものは長くならないかもしれないと予想されています。

 

ん・・・?

 

なんだかわからないですよね。

もう一度書きますね。

 

術後にタグリッソを使うと、再発しないようになります。ここまで、試験でわかりました。

しかし、再発ではなくて、生存期間が延びるかどうかで言うと、どうも変わらないと推測されています。タグリッソを使っても、使わなくても、命の長さはかわらないかも、ということです。

 

 

費用の問題も出てきました。タグリッソを3年使うとおよそ2000万円かかります。再発を遅らせられれば、私たち患者の不安を間違いなく少なくできるでしょう。でも不安の解消に2000万円を使うことはどうなのだろうか。それを払うのは私たちではなくて保険料を納めている一般の方々、または税金からです。

 

 

むむむ・・・答えが出ません。

 

 

8月のオンラインセミナーでは、この試験のことを、みんなで考えてみませんか?と投げかけ50名以上の参加がありました。

 

後ほど、youtubeで公開されます。

 

blogではその様子を3回に分けて公開していきます

ご興味あれば読んでくださいませ。

 

 

 

 

 

はじめにお話しいただいたのは坪井先生。

「Ⅰ~Ⅲ期の治療について」改めて詳しくお話しいただき、
そのあと「ADAURA試験の目指すところと結果」のお話をしていただきました。

坪井先生はADAURA試験に実際に参加され、日本の参加施設のまとめ役を務められたそうです。

 

ADAURA試験の目指すところは…

 

・治癒率の向上

・生存期間の延長・・・・無再発生存期間の延長・遠隔転移、特に脳転移の制御

 

結果については詳しく、先生が解説くださっています。よいことだけではなく、問題点についても。

700例のADAURA試験は結果に大差がつき、早期に非盲検化されたとのことです。

Ⅰ~Ⅲ期では、何もしなくても完治する人が2割ほどいることや、費用対効果の観点から、今後の展望としては、再発リスクの高い人に絞り、必要のない集団、効果のない集団は除外して、再発リスクの高い集団にしぼるなど、補助療法についても、個別化を進め、必要な人に適切な追加治療が行われるのがよいのではないか、ということです。

 

 

次は国立がん研究センター中央病院・呼吸器内科の後藤先生のお話。

「ADAURA試験をどう解釈するか」

後藤先生の病院では、ADAURA試験は行わなかったそうです。

後藤先生は内科的な解釈、見解を話してくれました。

 

まとめの部分から引用しますと、

・3年内服している間は、2割しか再発しない。

・3年で服用中止になるが、その後のデータはない。

・再発後に内服した場合と生存期間はかわらない?完治する人が増えるかは不明。

・再発後の治療は?

・脳転移が減るかもしれないが、例えばMRIを頻回に検査することで、ずっと安価に脳転移を知ることができ、はやく治療に入ることはできる。

・もともと2割の人は再発しないが、その人たちにも投薬して、少なからず重い副作用が出てしまう人も出る。

 

そして社会としてこの結果を受け入れるかどうか。

再発の不安を3年間軽減するだけのことに1日2万円の費用を払いますか?自分が払っていなくても、社会が負担することになる。

 

患者にとって、耳や胸が痛い部分もありますね。

でも確かにその通り、とも思います。

 

         虹 虹 虹 虹 虹 虹 虹 虹 虹


 

アンケートにご記入いただいた、先生方のご講演の感想については、また次回にお届けします<m(__)m>

お楽しみにお待ちください。

 

 

 
 
 
 

 

 

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 ▼報道

 ・オンコロ「なぜ患者主導治験が実現したのか?その舞台裏を聞く」

https://oncolo.jp/feature/20200707t

・読売新聞 薬・機器開発に患者参画…投薬要望から治験実現

https://yomidr.yomiuri.co.jp/article/20200721-OYT8T50134/

・日経メディカル

https://medical.nikkeibp.co.jp/leaf/mem/pub/search/cancer/news/202007/566361.html

・ケアネット 

https://www.carenet.com/news/general/carenet/50474

 
 
 
 

 

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