さんざんな日について | NPO法人 肺がん患者の会 ワンステップ

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2024年4月、10年目突入。肺がん患者・家族の「いきる勇気」につながればいいなと思っています。

今日は寒いですね!
寒すぎます。
こんな寒い日の通院は大変だなあと思うのですが、
更に大変な通院エピソードでございます。


久々の短期間ブログ更新です。

今日はなんだか散々な日でした。
そういう日ってありますよね。
でも、中には社会的な話にもつながるな、と思うことがあり
記事を書いた次第です。

―★―★―★―

今日は病院でのCT検査でした。
検査病院の場所は横浜。
たまたま実家の春日部にいたので
2時間あまりの電車移動です。

僕にとって、「電車で立っている」という行為は
とても難儀なことです。
そのため、必ず座れて、
かつ、乗り換えの少ない路線を選ぶのですが
今日はその路線に人身事故がおこり、
かなり遅れるとのことでした。

しょうがないので、
別の路線・京浜東北線で秋葉原から横浜まで
移動することにしました。

案の定、座れません・・・

秋葉原までの地下鉄も座れなかった。
なんだか、嫌な気分になってきます。

東京駅まで来ると、降りる人が多く、席が空くことに。
優先席の近くにいたので、そのまま優先席に座りました。

そしたら、恐れていたことが起こったのです。
このような状態のときに
一番嫌な状態・・・
わかりますでしょうか。


目の前に立たれてしまったのです。
高齢者ですよ。
年齢は80前。

僕は正真正銘の進行がん患者なわけですが
見た目はたぶん普通で保っています。

だからでしょうか
おじいさんからは
君はココに座るべき人かい?
というオーラが全身から放たれています。

これは本当に困ります。
がん患者になって何度かあった。
本当に困る。

心の中で自問自答が始まりました。

俺だって、体悪いんだぜ。
だから俺は譲らない。
俺は絶対悪くないぜ。

見た目ではわからない事情を抱えている人は
世の中にいるもんだ。
俺の目の前の人は立派な大人だ。
その辺は全部わかってる。
だから譲らなくてもいいのだ。


とか、こんな感じ。

だからといって
堂々としていられるわけでもありません。
周りの視線が気になり、顔を下に向けっぱなし。

おじいちゃん、なんで俺の前に立つんだろう?
反対側のシートには若いおねえちゃんがいました。
あっちに立てばいいのに。
そのほうがいろんな意味でいいだろう、と思います。


結局蒲田あたりで席が空き、
おじいちゃんは座れることに。

ようやく一息つきました。


でも、災難は続きます。


病院での検査待ち。
ガウンに着替え、
あとは呼ばれるのを待つばかりとなったときでした。

「コードブルー!コードブルー!
記録して!記録して!」

との大声が聞こえました。

続いて放送。
同じアナウンスが病院中に流れます。

すると1分もしないうちに30人くらいのスタッフが
どどどどどどー
となだれ込んできました。

本当になだれ込む感じ
す、すごい。
患者4年やってて、はじめてみた。

CT検査は、造影剤という薬を入れるのですが、
これがそれなりの比率でアレルギーを起こします。
(だから、なんべんやっても、
副作用の不服は言わないぜ、
みたいな同意書をかきます。)

それかな。

結局、その患者さんは安定状態を取り戻し、
病室に運ばれました。

よかったよかった。

といいたいところですが、
僕にとってはあんまりよくはありません。
結局それで、30分くらい待つことに。
(いや、しょうがないんですけどね)

問題はココからです。

この日、病院に着いたのは検査の30分以上前。
で、予定より30分遅れで始まる。

あのーちょっと性格の話になるのですが
僕はもともと人との約束の時間を、
きちんと守れるタイプではありません。
遅れるつもりはないんだけど、
なんだか遅れてしまいます。
ちょっとくらいは、遅れても平気だろう
みたいな気持ちがどこかにあるのだと思います。

当然、そんな考えが通用するわけはなく
人生でかなりの失敗をしてきました。

それなのに、こういうことが起こると
「やっぱり時間より早く行動すると、
こんなことが起こる。
はやくきて、待っている時間は無駄だった。
ちょっと遅刻したら、そっちのほうがスムーズだったな」
とか思う自分が出てきました。

・・・なんという「ダメっぷり」でしょうか。
社会不適格者。

久々に自分のダメ人間思考が浮かび
落ち込みました。

電車では高齢者に目の前に立たれるし
検査では自分のダメ思考に直面する。
本当に散々な日でした。。。




さて・・・
社会的な話ですよ。今日の本題はそっち。
まだ出てきてませんよね。
その話です。

さっき優先席の話をしましたが、
これは

「外見からは想像もつかない事情を
抱えている人が世の中にはいる」

ということです。

事情を抱えている側から言うのも変ですが
これを知っておくことは、
大人ならやはり重要なことだと考えます。
それを心に留めておくと、
立ち振る舞いは変わり、人に優しくなれる気もしてきます。
そうですよね。


では、本当のところ、
そのような人はどのくらいいるんでしょうか?

調べてみました。


身体障害者の中で、
内部障害(内臓疾患とか目に見えないやつね)は
3割ほどいて、数は107万人だそうです

これは日本人の人口からすると120人に1人という計算になります。


つまり、電車に乗り、優先席の前に立つと、
シートは3人がけですので
「外見からは想像もつかない事情を抱えている人」に出会うのは、

「40回乗って1回」

となります。



40回で1回ですか・・・



少ないですね・・・



さらに、事情を抱えている人は、
そもそも電車に乗ることが少ないわけですから
実際にはもっと確率は下がることになります。





うーむ。。。





となると
「外見からは想像もつかない事情を抱えている人」
は非常に少ないので
一般の方は、あまり心に留めておかなくてもいい
という結論になります。

みなさんがそういう人と出会うことは
あまりないようです。
人間、いろんな事情を抱えて生きている
とは、単に考えすぎでした。
そんなことを考えているくらいなら
自分のことを一生懸命考えているほうがよいでしょう。


では、事情を抱える側、
患者としてはどうするべきでしょうか?

絶対数が少ないわけですから
いつも配慮しろというのは無理があります。
しかしながら、つらいとき、
配慮してもらえないというのは
やはり大変です。
つらいんだ、本当に。
なので、患者マークみたいなものをつけて、
わからせるというのが一番だと思います。

患者マークが嫌な場合は、
杖とか持てばいいでしょう。
恥ずかしさがあるかもしれませんが
折りたたみ式とかで、
電車に乗るときだけ使うようにすれば、解決です。

今後はそれで行きます。



分かります!
っていうのも、昔 骨折した時に
松葉杖を卒業したら
まだ折れているのにシルバーシートで
怒られたことがあります!!

やはり杖最強ではないでしょうか!

というようなご意見ご感想など、
是非こちらにお寄せください!

ganbare_sakuemon@yahoo.co.jp