乳がんを切らずに治せたら・・・ | 広島で乳がん治療をしているひがき乳腺クリニック院長・檜垣健二のブログ

広島で乳がんの治療をしているひがき乳腺クリニック院長・檜垣健二です。

 

 腰椎の圧迫骨折のため、私は休みの間はじっとして映画などを観ています。時間があるので、長編映画を選んでいます。

 WOWOWで放映された「リップヴァンウィンクルの花嫁」は、私が好きな岩井俊二監督の作品です。4時間半の大作でした。

 ネタバレになりますが、登場人物の一人が自殺したため焼き場に友人たちが集まったとき、一人の女性が、亡くなった女性は乳房にしこりがあったけれど、仕事のためと体に傷が入るのが嫌で放置した、と告白します。

 「治療したら治ったかもしれないのに・・・」という一人の女性の発言は、他の女性たちの「彼女の気持ちがわかる」という言葉に打ち消されます。

 これが岩井俊二監督の美学なのでしょう。彼女らしく生き抜くという・・・。

 私は改めて、乳がんは女性にとって大変な病気だと痛感しました。救いは、1.5センチ以下の乳がんならば、ラジオ波焼灼術が適応になることもあることです。

 「1泊の入院で、乳房には傷が残らない」と言われたら、亡くなった彼女も治療を受けていたかもしれません。

 

広島で乳がんの治療をしているひがき乳腺クリニック院長・檜垣健二でした。