広島で乳がんの治療をしているひがき乳腺クリニック院長・檜垣健二です。
50代後半のその方は、6年半前に右の乳がんの手術をうけられました。非浸潤性小葉癌のため、乳房部分切除術後は放射線治療もホルモン療法も行われませんでした。
おそらくこのケースですと、術後CT検査など行わずに視触診、マンモグラフィ、そしてエコー検査で経過をみられることが多いと思います。この方は、術後6年目に造影CT検査をうけられました。
その結果、手術をした側の乳房に10㍉余りの大きさの濃染像が認められました。視触診やマンモグラフィでは異常所見は認められませんでした。
エコー検査ではCTで指摘された部位に所見がみられたので、穿刺吸引細胞診を行うと悪性でした。その後は、広島市民病院乳腺外科のお願いしました。
結果は、9㍉大の浸潤性小葉癌でした。ルミナールタイプであり、リンパ節転移も認められませんでした。
手術は乳房全切除およびセンチネルリンパ節生検が行われました。術後はレトロゾールの内服をしていただいています。
このように経過が良好と思われる非浸潤がんで術後5年がすぎても、経過観察は必要だと思い知らされました。それにして造影CT検査をしていなければ、次の検診は半年先になっていたものと思われます。
広島で乳がんの治療をしているひがき乳腺クリニック院長・檜垣健二でした。