「無罪放免」 | 広島で乳がん治療をしているひがき乳腺クリニック院長・檜垣健二のブログ

広島で乳がんの治療をしているひがき乳腺クリニック院長・檜垣健二です。

 

 この度、関東にいる弟から、義理の妹について報告がありました。1年前にトリプルネガテイブ乳がんで乳房全切除、センチネルリンパ節生検、エキスパンダーによる同時乳房再建後は全身化学療法を受けました。

 先日、術後1年目の検査で血液検査、マンモグラフィ、そしてエコー検査を受けて合格だったため、主治医から「無罪放免」といわれ、これからは年に1回の検診でいいといわれたそうです。

 義理の妹は、術前にはCTなどの全身検査を受けていないようです。私は「無罪放免」の意味を調べました。

 すると、「刑事事件で拘留していた容疑者の拘束を解いて、自由にすること。または、疑いが晴れることをいう」そうです。イメージ的には、乳がんの術後10年経過したときに使いたい言葉ではあります。

 私ならどうするかを自問自答しました。まず、術前は(PET-)CTをして遠隔転移のチェックはしておくだろう。

 そして、トリプルネガテイブ乳がんの場合、悪性度が高いので化学療法が効きやすい反面、効かなければ術後早期に再発する可能性もありうることから、術後1-2年は3か月ごとに腫瘍マーカーを、そして1年経てばCT検査をするだろうと思います。

 私は何もいいませんでしたが、弟はそれだけでは不安なので、1年の間にドックを受けさせるといっていました。狭い日本でも、ここまで違うのかと驚かされます。

 

広島で乳がんの治療をしているひがき乳腺クリニック院長・檜垣健二でした。