「がんならまだいいかもしれません・・・」。 | 広島で乳がん治療をしているひがき乳腺クリニック院長・檜垣健二のブログ

広島で乳がんの治療をしているひがき乳腺クリニック院長・檜垣健二です。

 

 その方の乳がんの手術を、広島市民病院乳腺外科で私がさせていただいたとき、その方は61歳になられたばかりでした。その方も、数年前に卒業生となられ、年一回ひがき乳腺クリニックに検診目的で来院されています。

 この度、来られた時はなぜか昔の話になりました。そして、ご自分が手術をうけられたときの話になりました。

 「自分が乳がんと言われたときはショックでしたが、当時は主人のがんの状態が良くありませんでした。再発後は入退院を繰り返し、帰らぬ人となりました」とのこと。

 私はここ数か月の間に亡くなられた、60代の開業医の先生方のことを思いました。3人とも突然死とのことです。

 脳や心血管系の病気の恐ろしさを再認識させられました。その先生方のスタッフや患者さんも、信じられない・・・といった顔をされていました。

 その患者さんは、「がんの場合は、主人のように進行して命を落とすこともあります。しかし、覚悟ができますし、準備ができることや、予定が立てられることが良かったと思います」と付け加えられました。

 人はいつどのような形で命を落とすかわかりません。正月に炬燵でくつろいでいても、災害は容赦してくれませんから。

  

広島で乳がんの治療をしているひがき乳腺クリニック院長・檜垣健二でした。