先日、知り合いの社長さんとお話しました。
その方は私より少し上の40代半ば、今は小さな工場を営んでおられます。
その方の経歴を初めてお聞きしたのですが、京都大学卒業で、奥様は東京大学卒業
元は大手商社にお勤めで、そこで奥様と恋愛結婚したのだけど、
当時の社長だったお父さんが倒れ、工場も倒産寸前だったので、
30歳の時に一大決心をして、夫婦で商社をやめて潰れそうな工場に戻ってこられたのでした。
そして、10年かけて夫婦でなんとか工場を立て直し、少しだけど人を雇ったりできるようになり、
2人の間にできたその娘たちも、関西で名門と言われる偏差値の高い高校に進みました。
高校時代は、みんなに合わせることが苦手だった長女は不登校にもなったようです。
その時から、
今やってる勉強って何になるの？
とかは言ってたらしいけど、
そんなこと言いながらも進学校なので、とりあえず勉強がんばって京都大学へ進学。
でも、大学で勉強する中で、
将来何やるかは決めてないけど、少なくとも今やってる内容は将来に必要ない！
とかはたびたび言ってたらしいけど、
それでも別に他にやりたいことがあるわけではないので、とりあえず大学には通ってたということでした。
だけど、入学して3ヶ月くらいだった日、
いつかのために、何かのために、
どっかで役立つかもしれないから、
今とりあえず勉強する。
こんなのまったく建設的じゃないわ。
だから大学はやめる。
やりたいことが出てきたら、その時それを勉強する。
と言って、簡単に大学を辞めちゃったらしいのです。せっかく入った京大を
私、その社長に、引き止めなかったんですか？って聞いてみました。
そしたら、
オレはすぐOKしたよ！
だって、娘の人生やん。
話聞いたら納得できたし、ちゃんと考えてるからうれしかったわ。
京大やめるなんてもったいないわぁとか、損してるわぁとか、周りからは言われまくるけど、
よその子は知らんけど、自分の子どもだし、
もしそれで失敗して、
「やっぱり私の選択間違えてたー！」って泣きついてきても、
ヨシヨシって言ってやればいいし、
おもろいしかわいすぎるから、もう好きにさせてるねん
今は京大生じゃなくなって、すっかりニートや
1日ボーッとしたり、遊びに行ったり、たまに思い立ってクソまずい晩ご飯作ったりしてるけど、
毎日やりたいことしてるわ。
ボーッとする、とかもやりたいことやったんやと思うわ
オレも京大、嫁さんも東大出たけど、今は仲良く小さな工場やってる。
あのまま商社行ってても幸せやったかもしれへんけど、
周りからも、あのまま商社行ってたら、、、
とかたまに言われるけど、
そんなもん辞めたから今のオレがあるんやし、
もしあのまま行ってたら、とか、比べる意味もない。
比べるやつは、きっともしオレと同じ立場だったとしたら、
町工場の社長やってる現状にも満足できないし、
だからと言って、商社に行き続けてた別の人生があったとしても、そちらでも満足できてなかったはず。
結局はその時自分で納得いく決断して、今の自分をしっかり生きてたら、後悔なんかするわけないし、いつもベストやと思えるねん。
うちの子どもも、賢いけどアホやしメッチャおもろいけど、いつも自分で納得いく決断して、自分の人生歩いていけばいいから、
オレはまったく子どもに不安はないわ。
と、おっしゃってました。
そして、その娘さん、
わずか3ヶ月で大学を辞めて、そこからは公言通り、しばらくニートでなーんにもせずに過ごしてたらしいんだけど、
秋くらいに、私、◯◯になりたい！って言って、
（マジか？女子やのに、、、っていう職人仕事です）
職人さんに弟子入りして、毎日朝早くから厳しい修業をさせてもらってたらしいです。
そして今の1月からは、その職人仕事のワザを身につけるのと並行して、その職種をもっと合理的かつ効率的に運営していくための経営の勉強もしながら、
めっちゃ毎日イキイキしてるらしいです。
知り合いの社長さんのお話、わたし、ワクワクしながら聞かせていただきました。
その方は、本当に、娘さんを尊重してるって言葉がピッタリで、
親として、子どもにこんな人生歩ませたい！とか、そんなエゴはまったくなくて、
子どもを対等な人として信頼して尊重してて。
ただのオッチャンだと思ってたのが、一気に尊敬に変わりました
うちの子は今何もしてないから、見守る〜とか言えるけど、実際もし京大に行ってたとしたら、私は同じことが言えるだろうか？って思いました。
私なら、
「もうちょっと考えたら？もったいないわ〜。だって京大やで！京大！！！」
って言いそう
だけど、わたしも、何もしてないうちの子どもだけど、大丈夫や〜
って信頼しています。
って信頼しています。今の息子を見てたら、何が大丈夫でどこを信頼してるんや？
ってツッコマれそうですが、
ってツッコマれそうですが、理由とか根拠とか、言葉で説明できるものはありません。
っというか、理由も根拠もありません。
息子の未来は全く想像出来ないし、
それどころか、大学生になってるとこもハッキリ言って今はまったく想像できません
それは、私が中高頑張って、大学も出て、企業に就職して働く、という道しか知らないからです。
なので、不登校の子の未来を、私の頭で頑張ってひねり出しても想像できるはずはないんです
だから、この堅い頭で無理に想像することはやめて、ただ息子の歩む人生を応援したいと今は思ってます。
そしたら、同じような意識で子育てされてる方と知り合ったり、
やっぱり子どもは大丈夫なんだ
っていう自分の意識を、さらに強化できる素敵なお話を伺えたり。
やっぱり世界は自分の意識が投影されてるんだなって思います。
次につづきます。
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