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武見厚労相が薬局視察の茶番…マイナ保険証「利用増」報告にご満悦、意義説明には“台本”使用

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日刊ゲンダイDIGITAL

 

 「おお~スゴイ」──。武見厚労相と河野デジタル相が5日、大手調剤チェーン「さくら薬局」(東京・品川池田山店)を視察。担当者から当該店舗のマイナ保険証の利用率が約3割に上ると聞かされた武見大臣は、感嘆の声を上げていた。

 

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 最高気温35度の灼熱の中、運営会社の社長や副社長らが両大臣をうやうやしく入り口でお出迎え。笑顔で記念撮影を終え、薬局の担当者がマイナ保険証の利用促進に関する取り組み状況について説明した。 

 

 全国のマイナ保険証の利用率は5月時点で7.73%だが、さくら薬局はグループ全体で利用率21.39%(6月時点)という抜群の成績。4~6月で約10ポイントを積み増した宣伝力に、武見大臣は「3カ月で急に伸びてますねぇ」と、ご満悦の様子だった。 

 

 ■「ご発言メモ」と題した台本が 

 

 なぜ、さくら薬局を視察先に選んだのか。厚労省に聞くと、「両大臣からマイナ保険証の利用率が上がっている現場を見たいとの意向があり、都内で一定の人数が入る大きめの薬局を探した結果、視察先に決まった」(医療介護連携政策課)とのことだった。 

 

 武見大臣は「大変、有意義な視察だった」と満足げだったが、不都合なトラブルは知らんぷり。厚労省が作成したマイナ保険証への切り替えを呼びかける説明不足の「台本」が原因で、都内の薬局では患者がマイナ保険証しか使えないと勘違いする事例が発生しているにもかかわらず、だ。厚労省が店頭掲示を推奨するチラシには〈ご注意ください!〉〈本年12月2日から現行の健康保険証は発行されなくなります〉と脅しめいた文句が並んだままである。 

 

 悪質な宣伝方法を変えるつもりはないのか。視察後の囲み取材で聞かれた武見大臣は、「改めて考えてみたい」としつつ、「ひとりでも多くの患者さんがマイナ保険証を使っていただくことで、そのメリットは大きく膨れ上がっていきます」などと論点ずらし。「現場の職員の方からお話を聞くと、極めて臨場感があって分かりやすかった」と視察の意義を説明する手元には、「ご発言メモ」と題した台本が置いてあった。 

 

 「現場の声を聞く」という名の茶番じゃないか。

 

 

 何のために「視察」と言う「茶番」をやったのか?実際現場では、「どちらでも良い」と聞こえる気がしている。

 特に、高齢者の場合には、事務員の方が説明しなければ、なかなかできない事もある。また、特別養護老人ホーム等は、保険証等を全て預けなければならない。これが、万が一「悪事」に利用される事は無いのか?

 こんな「強引極まりない」決定を突然言い出す事は、政治の「身勝手」である。初めは、来年4月から変更と言っていたのに、「紙の保険証」の期限と合わせてきた事も「茶番」である。

 実際に、使っている人が、どこまで「利便性を感じているのか」実際に、厚労省が調べてみやがれ。余り「便利だ」と言った系の意見は少ないと思う。