アロハ
ROSSであまりにもひどい接客を受け、
さすがにもう、
我慢ならなくなった、婆。
これって自分が移民だから、
ストレスのはけ口にされたのか?
それとも機嫌が悪かったから、
当たられたのか....
支払いを終え、10歩進み、
振り返った。
次の接客をしているレジにいる彼女。
その客は明らかにアメリカ人。
自分の時とは全く違って、
普通に対応しているじゃないか.....！
その顔を見ていると、
さっきの横柄な態度と、言葉が
頭の中でぐるぐる回り、
もうどうにも我慢ならなくなる！！
よっしゃ！！
一発ギャフンと言わせてやらねば！！
言いたいことをぜーんぶ、
まくし立ててやろう！！
...と思ったが、
そうだ、すっかり忘れていた、
我が英語が幼稚園児並みだってことを....
相手はアメリカ人....
これじゃ太刀打ちはできん....
くそー！！
それでもムカつく。
一番効果的で、
黙らす方法はないだろうか、、、
そんなことをぐるぐる頭の中で考えながら、
彼女の元へとゆっくり戻る。
心理作戦だ。
心の中とは裏腹に、
至極普通を装い、
レジで接客中の彼女に向かって、
先ずは「エクスキューズミー」と言った。
そして、
キッと睨みながら、
「あなたのお名前を聞いていいですか？」
一瞬で、彼女の顔色が変わった。
自分がした振る舞いは、
自分でわかってるんだろう。
名前を知られて、後で上司か、
会社に言いつけられたら大変だ、
「○○」
と、名前を言った後、
急に、「Thank you !」
「 Have a nice day ～！！」
等と、言ってきたが、
無視をし、踵を返して店を出た。
人間だ。
誰だって機嫌が良い時ばかりじゃない。
体調不良の時、
辛くて悲しいことで、
心が張り裂けそうになっている時、
ストレスがたまりすぎて、
もう限界な時.....
それでもそれを関係のない客に、
向けないでもらいたい。
移民だからと言って、
英語が疎いからといって、
バカにしないでもらいたい。
「お客様は神様」の国からハワイに来て、
20年以上。
何も望まなくなった。
笑顔だってThank you だって、
全く期待しなくなった。
普通でいい。
ただ、それだけでよかったのに....
こんな自分だって接客業のはしくれ。
エラソーに言っているけれど、
人のふり見て我がふり直せ、だ。
でもま、これで仕返しは出来た。
ザマーミロ！！！！
そして、翌日の朝イチで、
ROSS向かった婆。
そして、またまたあの例の彼女と、
遭遇することになった.....
この話には、まだ続きがあります。
そうだよね...って
窓の外に向かって一人呟いてみる、、
が、ダイヤモンドヘッドは今朝もまた、
何にも言わず、
ただ黙って佇んでいるだけ....
続く。
（今朝のワイキキ）
（ダイヤモンドヘッド）
