2011年8月15日にSilver Spiritがヴェネチアを出港、フヴァル、ドゥブロヴニクとアドリア海を南下した後はイタリア半島をぐるっと回り、ドゥブロヴニクから2日経った8月18日朝、いよいよ今度はイタリアのシチリアへ上陸いたします。タオルミーナTaorminaはイタリア南部、シチリア島に位置する人口1万人ほどの町です。ちょうどイタリア半島のつま先が当たる位置にあります。タオルミーナには有名な紀元前3世紀のギリシャ劇場Teatro Grecoの遺跡があって今もコンサートが催され、目の前には映画『グランブルー』の舞台となった青い海が広がる人気の観光スポットです。実はカプリ島で有名な『青の洞窟』がこの町にもあることを知り、ハイシーズンにも関わらず貸切状態で堪能することができました。
(これは2011年10月6日と2016年9月16日に書いた記事を少し改編したものです。)
その前に前日の8月17日はどこにも停泊せず、1日中ずっと航行していました。1年前の8月に乗ったMSCスプレンディダは大きなカジュアル・クルーズ船でしたから、船内のプールは大人と子供に溢れており芋洗い状態で辟易しましたけれど、今回はスモール・クルーズ船でしたので小規模ではありましたがずっとゆったり優雅に過ごすことができました。
ジャグジーが幾つもありますがどれも空いています。
船の最後尾に来てみました。アドリア海から地中海へ、長い航跡のさらに向こうを見ても陸地は見えません。
陽の落ちる前からバーでカクテルをいただいていると、軽い船酔い気分で何だかいい気持ちです。
気持ちいいキャビンでぐっすり眠り、明け方ふっと窓の外を見ると朝焼けの中にシチリアの島影が見えました。船は静かにナクソスの港へ向かいます。
陶器を扱うにおみやげ屋さんの店先に、シチリアのシンボリックなマーク、シチリアの三脚巴こと、トリナクリアを模したものがありました。そう言えば、前に来たときはここのお店の近くで美味しいスイカのグラニータ(とろっとしたかき氷みたいなの)をいただきましたっけ。今回は開店前で断念です。
勝手知ったる町ですので、私たち4人はツアーに参加せず自由行動です。タクシーでまずはテアトロで下ろしてもらいました。
朝まだ早いのでほかに観光客はおらず、門番の野良猫クンも怪訝そうです。
古代劇場の入り口からはエトナ山が少し煙っているのがみえました。
少し先まで上っていくと、いっそう港とエトナ山の麓に広がる美しい風景を見渡すことが出来ました。
ここテアトロではこの日の晩にもコンサートが開催されるそうで、朝から準備に追われていました。
こんな円形の野外劇場での夜のコンサートはきっと気持ちいいことでしょう。
遺跡の向こうにまたナクソスの港が見えました。停泊しているのは私たちの乗ってきたシルバースピリットです。
また別のアングルから。
テアトロ見学の後は近くにある5つ星ホテル、グランド・ホテル・ティメオ Grand Hotel Timeo へ。
お庭からすぐそこに海を望むことができる立地で、高低差のある素敵なホテルです。
レストランのテラス、向こうには海が広がります。こんなホテルに一度でいいから泊まってみたいです。
ホテルの背後に見える山。それではホテルを出て、メッシーナ門へ参りましょう。
少し歩くとロープウェイの乗り場があります。ここからビーチへ下りることができるので、海水浴客で賑わっています。浮き輪を付けたおチビちゃんを連れてローマから来たという親子連れとお喋りしました。
思っていた以上に美しい海水浴場です。
湾の端っこで幾つかの業者から選んで、貸切ボートをチャーターしました。グランブルーの世界へ、いざ出発です!
美しい岩伝いに、紺碧の海を巡っていきます。
切り立った岩伝いに洞窟がポコポコあります。
待つことなく、タオルミーナの『青の洞窟』の最初の一つにボートが入っていきます。
こんなにきれいな『青の洞窟』を独り占めしてしまいました。
サンタンドレ岬の周りにはほかにも幾つかの洞窟があります。
自然の造形に驚かされながら、次の洞窟へ。
次なる洞窟にボートがすぅっと入って行きます。
この洞窟では開口部が明るいからか、すぐ下の岩肌が綺麗に見えますね。
それにしてもこの海の青さといったら!
しっかりと目に焼き付けておきたいと思います。
そうこうするうちに、元の海水浴場まで戻ってきました。
正午過ぎに町の中心となるウンベルト通りに戻りました。暑い盛りでしたけれど、観光客で大賑わいのメッシーナ門とカターニア門を繋ぐ目抜き通りをふらふら歩きます。途中にあるサンタ・カテリーナ教会です。
ランチにオーダーしたビールはこれです。シチリア・タオルミーナの海の風景のなかで美味しくいただきました。