☆★神戸の下町 湊川★☆ サンドリオン グループCendrillon group代表 波戸岡 正章 公式ブログ -165ページ目

恩人 8

ある程度の目処がたち、バクスターが帰ってきた。
練習場にいきなり帰ってきた為か、ファンや選手がかなりビックリしたらしい。

短い間だが、神戸のJ1復帰の為に。

反撃の体制が整い、失いかけた勢いを一瞬で取り戻した。


しかしそう簡単には勝てなかった。

ライバルの2チームにまさかの敗戦を喫し、状況は苦しくなった。


ペドロが変わりに指揮を取る形で最終節まで戦ったが、三浦淳宏の退場により万事休す。

仙台まで観戦に行ったが、残念な結果になってしまった。

入れ替え戦、因縁の対決、アビスパ福岡とJ1の座をかけてホーム&アウェイ方式の死闘。

ちなみに神戸は5試合勝利なしの悪い流れ。

果たしてどうなるのか。
張り詰めた空気の中、
精神的支柱であるキャプテン三浦淳宏を欠く中、
1st legが始まった。

この試合の前にペドロは更迭された。
監督は対戦相手であるアビスパの戦術構築をした松田浩。

昨年まで自らの手で育てていた選手を、自らの手で降格させるのが監督に課せられたミッションだった。


またアビスパの監督は神戸の監督経験がある川勝氏。

史上最悪の因縁試合が始まった。



その試合、更迭されたペドロはベンチ裏の客席、しかも最前列で、声を嗄らしながら教え子たちを鼓舞し続けた。

胸には楽天のマーク。
レプリカを着てやがった。

バクスターイズム継承者、泣かせるぜ。




9へ続く。

恩人 7

その間、コーチのファン・ペドロ・ベナーリ氏が指揮を執ることになった。
そして、バクスターイズム最後の継承者である松田浩 氏が コーチに就任。

体制は崩れなかったが、大黒柱を失ったかのような脱力感があったのは誰が見ても明らかだった。
しかし、国際電話でその日の練習メニューや選手のコンディション、対戦相手の分析、その他の指導を徹夜でやりきった。

心強い。


それでも苦戦は続き、昇格圏外へと叩き落とされた。


しかし、バクスターの教えを忠実に貫いた。


なんとか順位を維持し、リーグ戦終盤まできた。
J2がこんなに過酷とは思いもよらなかった。

怪我人が増え、ベストメンバーで戦えない状況になり、ライバルチームの横浜FCと柏レイソルが反撃の狼煙をあげた。

たかが勝ち点1
たかが得失1


変な重圧を感じた。

正直、サッカーを見るのが怖かった。

大事な試合が続く。
負けていい試合なんてない。


リードすれば
『追いかけられる』

ビハインドすれば
『差を広げられる』

じゃあどうすればいい?

勝ち点3の価値について深く考えた。

3ポイントの為に、どれだけの労力を要するのか。

そこに注目し、バクスターの流儀を見守ろうと思った。


そして、その頃に願ってもない朗報が舞い込んだ。



8へ続く。
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恩人 6

好調を維持し、昇格に現実味が増してきた頃、

チームにとって大きすぎるアクシデントが起きたのだ。

バクスターが愛娘の重病の為、帰国を決めた。

チームは混乱した。

しかし、昇格の為に覚悟は出来ていた。
そしてファンたちは感謝の意を込めた声援を場内一周する間ずっと贈っていた。

泣き出す者が後を絶たず、声が嗄れるまで有難うと叫ぶ子供もいた。

帰国予定を以前から知っていた私は、どういう別れをするのか注目した。
ネクタイをむしり取り、ファンの元へ真っ先に走り出し叫んだ言葉。

『mata atode!』
『mata atode!!』


彼は約束を守ってくれる。


安心した。



そして帰国した。



7へ続く。
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