おもちゃ列車

由利高原鉄道は秋田県の羽後本荘(うごほんじょう)矢島(やしま)間、23.0kmを結ぶローカル線です。
鳥海(ちょうかい)山の麓を走ることから鳥海山ろく線と名付けられています。
 
そこで運行されている観光列車が、鳥海おもちゃ列車なかよしこよし」(通称おもちゃ列車)です。
 

 
「おもちゃ列車」の運行時刻は、市販の大型時刻表にも掲載されていますが、頻繁に変更になるようです。
ご利用の際には、公式HPや矢島駅に電話で確認した方が確実です。
 
また、一部の便にはアテンダントさんが乗務しますので、そちらを狙って乗車するのもおすすめです。
 

あのお方のデザイン?

英語名は「CHOKAI KIDS TRAIN」となっています。
大胆に車体に名前を書いたり、星を3つ描いてみたり、きっとJR九州の列車デザインで有名な「あのお方」のデザインなのでしょう…🤔
 
 
車内も木をふんだんに使っているとのことですので、「あのお方」のデザインに違いないですよね…😎
 
…と、思っていましたが車体には、DESINED BY KOKI SUNADA とあります。
 
砂田光紀氏は、福岡にあるデザイン事務所「オフィスフィールドワーク」の代表で、主に博物館、商業施設などのデザインを手掛けている方です。
 
 
「あのお方」こと水戸岡鋭治先生と作風が似ているのは、水戸岡先生と協業したこともあり、その影響を受けているからと言われています。
 
 

木をふんだんに使用した車内

 床、テーブル、天井まで地元産の木材が使われており、車内に一歩乗り込むと、木の香りに包まれます。

ボックス席のモケットはJR九州で見かけるようなデザインで、黄色の枕がポップな印象です😆

 
 
予算の都合だと思いますが、網棚がむき出しなのが残念ですね⤵️
 
枕もフカフカそうですし、思わず座ってみたくなります。
 
 
こちらはベビーベッドなのか、荷物置場なのか🙄
 
 
ボックス席以外に、窓向きのカウンター席もあります。
欲を言うなら、中央に桟がない大きな1枚窓にしてほしかったです。
 
 
このあたりが最も観光列車らしい区画です。
 

木のおもちゃがいっぱい

カウンター席の反対側には木のボールプールがあります。
 
木のボールプールは、JR九州あそぼーい!」やしなの鉄道ろくもん」など水戸岡先生の列車でも人気ですね!
 
 
子供用の椅子もあって、車内で遊んでいるうちに目的地に到着してしまいます。
 
 
ぬくもりがある木のおもちゃがたくさん用意してあり、自由に遊ぶことができます🙌
 
どのおもちゃで遊ぼうか、迷ってしまいそうですね。
 
 
車端部のロングシートも特別感があります✨
こんな豪華なソファ、自宅にも欲しいですがきっと高いのでしょう。
 
 
ロングシートの向かい側には、サービスカウンターがあります。
 
乗車した際には使われていませんでしたが、レストラン列車として運行されることもありますので、その際にはお料理をサービスする基地となります。
 
 
全線乗っても40分ほどの短距離路線ですが、トイレも設けられています。
トイレの壁面も木製で、キャラクターがデザインされたイラスト飾られています。
 
 
 よく見ると、ドアのガラスにもキャラクターが描かれています。
 

沿線のみどころ

由利高原鉄道には、1日乗り降り自由の「楽楽遊遊乗車券」(土日祝のみ利用可・1,100円)がありますが、今回は、沿線にある鳥海山 木のおもちゃ館の入館券がセットになった「おもちゃ切符」(1,700円)を購入しました。
 
 
それでは出発進行です!
 
 
列車はのどかな田園風景の中を走っていきます。
鳥海山ろく線という名称ですが、天候の関係で鳥海山の姿を確認できなかったのは残念です。

 
途中、子吉川を2回渡り、景色が開けます。
 
 
こちらは鳥海山をデザインした待合室がある、吉沢(よしざわ)です。
 
 
そして、40分ほどで終点の矢島駅に到着。
 
看板のようにきれいな鳥海山、ぜひ見てみたかったです!
 
 
矢島駅は、カフェや売店もありにぎやかな感じでした。
 
また「おもちゃ切符」の特典として、駅舎内のカフェでコーヒーまたはジュースが1杯無料になりますので、しっかりとご馳走になってきました(10:00~16:00)。
 
 
壁面を覆うのは、2018年に鮎川駅で行われていたクラウドファンディングのリターンとして贈呈された「こけし駅長」を納める棚です。
※クラウドファンディングは既に終了しています。
 
 
リターンとして自宅に郵送された「こけし駅長」を持参して、この棚に納めることができますが、まだ納めていない方も多いようですね。
 
 
来た列車で折り返すのではなく、1本見送ってゆったりとした時間を過ごしたいところです。
 
そして、列車が出発する際には、売店の店主 まつ子さんがお見送りしてくれます。
窓越しですが、乗客ひとりひとりに語りかけるような、心のこもったお見送りです。
 
 
直筆の「鉄印」を求めてくる方がいたり、まつ子さんに会うためだけにこの駅を訪ねる方がいるというのも頷けます。
 
沿線にある「鳥海山 木のおもちゃ館」はこちら から。