今回やってきたのは神奈川県厚木市。
市街地から山あいに向かって20分ほど
車で走ったところにある、
ワイルドふぁーむさんを訪問しました。
ワイルドふぁーむの井上さんは、
約1.2町歩の畑で、主にホワイトコーンを
低農薬で栽培している、就農3年目の若手。
前職はIT系の会社でマネジメントをしていた、
畑違いからの新規参入農家です。
厚木市は、新宿から電車で
約1時間という通勤圏であり、
まさに「都市近郊農業の代表的な地域」という顔を持つ。
井上さんは、前職の会社で主におこなっていた、
「マネジメント」というスキルであり役割が、
農業という業界でどのように活かせるのか、
真剣に悩み、考え、試しながら、
確実に思い描いていた絵を形にしてきている。
まさに、「ゴール(未来)からイメージする想像力がある」
新しいタイプ、新世代の農業経営者という印象だ。
現在主力となっているホワイトコーンは、
反収で約80万円をほこると言います。
これは、減反政策の飼料米や契約栽培のキャベツと
比べても、驚異の数字。
高原野菜並の数字だと言える。
しかし、話を聞けば、それもそのはず。
ただ単にたまたま当たった訳ではなく、
「だからホワイトコーンをつくっている」のだ。
ホワイトコーンは、イエローコーンと比べて、
市場価格が約2倍から大きいときは3倍にもなる。
旬どきには、もはや生のままかぶりつけるくらい、
糖度も非常に高いのだ。
それに、コーンはそもそも、
土の質(phや養分)にされない作物。
(※肥料はたくさん食べますが)
だから、汎用性が高いことも作付けした理由の1つだ。
まさに、「出口」から考える農業経営。
「つくる」ではなく「売る」から考えた
マーケットインの考え方。
そんな井上さんは、現在ホワイトコーンだけでなく、
ブルーベリーも育てています。
なぜなら、
「厚木には意外と観光農園が少ない」から。
前述した通り、厚木市の農園の多くは、
市街地からも近く、なおかつ都心部からも近い。
なのに、なぜか観光農園は少ないのだという。
井上さんを紹介してくれたJA職員の方も、
「子供の農業体験の企画なんて、JAの前に朝早くから
行列ができて、参加できない子供もいるくらい」
だと、その潜在的なニーズには太鼓判を押す。
厚木市内には、3箇所の温泉街もあり、
山もある地域なので、観光できる場所は多い。
そんな中で、農業体験を目的とした
滞留型(通過点ではなく一定の滞留時間がある)の
観光農園を目指すという。
井上さんは、
「これまでは、農家といえば、生産者であり、
できあがった農作物を売ることだけが仕事でした。
だから、極端にいえば、何か1つの作物を毎日つくり、
その規模が増えれば増えるだけ稼げる、という感覚です。
でも、それでは、仕事ではなく、作業になってしまうので、
私の中では、あまり楽しくないんです。
前職では、“作業ではなく仕事をしろ”と上司から
口すっぱく言われていたので、それが身についているんです。
だから、私は農作物というモノを販売するのではなく、
コトも一緒に販売したいとおもっています。」と言います。
これまでのスタイルの農業から脱するというのは、
色々な障害や諍いも生まれることもあるでしょう。
しかし、その心に秘めた理念・コンセプトが、
その大きな目標へと進む歩みを加速させます。
「ゴール(未来)からイメージする想像力がある」
そして、逆算から見えた目の前のことを、
コツコツと推し進める忍耐力や強さがある。
今も、FacebookやInstagramを駆使して、
来たる観光農園のオープンに向けて、
コツコツと情報発信をしています。
(“ワイルドふぁーむ”で検索!)
ワイルドふぁーむさんのこれからが、
非常に楽しみです。
田心マルシェでは、来年6月末ごろから、
ワイルドふぁーむさんの絶品ホワイトコーンを
仕入れる予定です!
期待の若手農業経営者の未来をともに描きながら、
一緒に美味しいホワイトコーンを食べましょう!

