「きれいにすると、緊張する」——片づけが苦手な娘の理由

 


今日は、娘と片づけをしていました。

彼女のバッグの置き場所は、いつも決まっています。

 

照れ


居間に入る手前の廊下の隅。
小さな木製の棚の上です。

その棚の下にはロッカーのような収納があり、
使っていないバッグをしまってあります。

 

びっくりマーク


でも外出から帰ってくると、
外の刺激で疲れきってしまう彼女にとって、
そこにしまうのはもうエネルギーが残っていない。
“棚の上に置く”のが精一杯なのです。

 

お月様

 

出かける前、彼女はその棚の前で準備をします。
バッグを変えるたびに、
「これは今日はいらない」「これは持っていこう」
そう言いながら、中身を出したり入れたり。

 

うずまき


そのうち棚の上には、折りたたみ傘、書類、小物——
いろんなものが重なっていきます。

 

ショボーン

 

私は言いました。
「廊下はみんなが通るところだから、もう少しきれいにしてね」

彼女はバッグを丁寧にそろえました。
でも、小物はそのまま。

 

えーん

 

「ここも片づけようか」と言うと、
彼女は静かに言いました。

「きれいにしたら、ずっときれいにしておかなきゃならない、、プレッシャーになる」

 

えーん

 

……その言葉に、ハッとしました。

片づけが苦手だけでなく、
きれいを保つ緊張がつらかったのです。

 

ガーン

 

彼女にとって“きれい”は安心ではなく、
“維持しなければならない状態”。

 

波


その完璧を求める感覚が、彼女の中で疲労を呼ぶ。

知らなかったなあ。
それじゃあ、片づけが嫌になるわけです。

 

ブルーハート

 

理解しているつもりでも、
まだまだ知らないことがある。
ほんとうに“理解ある母”になるのは、
簡単なことではありませんね。

 

 

 

 

 

発達障害の双子と共に〜「自閉症に見えない?!」

 

11月6日に静岡にて、

とある会社の主催の音楽会にゲストとして出演をしてきました。

 

ハートのバルーン

 

一部はクラシックの名曲を別の音楽家が、

二部はHが発達障害についての講演を。

三部は歌人の田中章義氏、

落語家の林家たい平師匠とご一緒し、

「上を向いて歩こう」

でお開きとなりました。

 

ピンクハート

 

Hが講演をするときには、間に歌を挟みます。

彼女が生きてくるのに必要だった歌を歌います。

 

飛び出すハート

 

彼女は、よく講演をすると

「こんな大勢の前でスラスラお話ができるなんて、

自閉症には見えません」

そう言われます。

 

びっくりマーク

 

おそらくその方の頭のなかの「自閉症」のイメージと

あまりに違うのでしょうね。

自閉スペクトラム症といっても、

Hは人が好きで、人と関わるのが好きで、

外出も好き。

 

チューリップ

 

ただ、さまざまな音がいっぺんに聞こえてしまう、

つまり音の取捨選択ができないので

定型発達の人のようにカフェで多人数でワイワイができません。

 

ルンルン

 

食器の音、となりのテーブルの話し声、椅子を引く音、

レジの電子音、みんなしっかり聞こえてしまう。

また、冗談や軽口の叩き合いなどは

よくわからないことが多いですし、

皆さんがわらっていても、

それのどこがおかしいのかわからないことも多い。

 

びっくり

 

また、顔つきや態度から人の思っていることを

想像することができないので、

結果、、、言葉のやり取りがむずかしいんです。

 

地球

 

そう、自閉症と言ってもいろいろな人がいるのです。

 

彼女は、壇上で大勢の方に「話す、歌う」は、

カフェでワイワイよりも簡単なようです。

話すことも大体きまっているし、

歌も歌詞がきまっている。

そこには「安心」があるのですね。

 

月見

 

食器の音がすることもないし、

お客様が彼女に難しい冗談をいうこともありません。

 

照れ

 

だから500人のお客様でも、スラスラと話せます。

 

自閉スペクトラム症の人はこういう人、、、という思い込みは、目の前にいる「その人自身」がみえなくなることが多い

と思うのです。

 

アセアセ

 

障害がある、ない、は関係なく、自分の目の前にいる人をレッテルを貼らずに見ることができたらいいなと思うのです。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

発達障害の双子と共に〜ありがとうございます

 

公共の乗り物に乗るのは

とても勇気のいることです

道路をあるくことも、ちょっとリスキー

何が起きるかわからない、どんな音がするかわからない。

 

びっくり

 

工事、自転車のブレーキ、電車の中の子供の泣き声

 

音符音符音符

 

そんなとき、、、
そっと立ち止まり、遠くから見守ってくださる方が増えました
声をかけようか迷っている人も、おみうけします

 

イエローハート

 

そりゃ、迷いますよね。どんな障害なのか?または病気なのか

何ができるのか?何をしない方がいいのか?

 

イエローハート

 

4、5年前と比べると、とても理解してくださる方が増えた気がします。

 

チューリップ


もちろん、見て見ぬふりの方もいらっしゃる。

逆にじーっと、あたかも、これ以上騒ぎになりませんように、と

顔を顰めていらっしゃる方も。

 

転んだときには、人に見られたくない者です。

娘たちも同じ。自分で好きで大声をあげているわけではないので

気持ちは「おねがい、、みないで、、、」

 

ルンルン

 

でも、本当に、変わってきたことを感じています。

 

ハートのバルーン

 

少しの理解と視線の柔らかさでも

当事者や私のような親は敏感に感じます。

ありがたい、、ありがたい、、

 

飛び出すハート


そういう方が増えるだけで、

彼女たちの世界はずいぶん変わります。

助けを呼ぶ勇気もでてきます。

 

照れ


助けるときには、勇気がいりますよね。

余計なことはしたくない、、

関わりたくない、、

 

驚き

 

知らない人ですものね。
どちらも同じくらい、勇気が必要です。

 

プンプン

 

――“見えないSOS”は、毎日の中にありますーー

だから
気づく人が増えるたびに

社会は少しずつ優しくなって来ている、

そう感じて嬉しくなります。

 

乙女のトキメキ

 

 

 

見えないハードルは、遠慮の中にある。

 

「助けを呼ぶこと」をためらう人がいます。
でも、本当の強さは、ひとりで立つことではなく、
助けを受け取ることを許すこと。

 

チューリップ

 

 

彼女たちは、生きていくハードルがとても高い。

そのために、カウンセラー、主治医、市の支援者に助けていただいている。

 

チューリップ

 

その全員がいう言葉は

「人の力を借りて、生きることの大事さ」

 

チューリップ
 

世間のハードルはとても高いが、不思議と人には恵まれている。

ドクターや、カウンセラーはもとより

師と仰げる人たち

友人

 

チューリップ

 

ASDの人にとって大事なのは、
“がんばること”よりも、“助けてもらうこと”。

 

うずまき

 

世話にならないように。
迷惑をかけないように。
――そんなふうに自分を抑えるよりも、
助けてもらう・頼りにする・ガイドになってもらう。

 

うずまき


そのために助けを呼ぶことを嫌わない勇気が必要なのだと思います。

多くの人は、どう助けたらいいかわからず、
遠巻きに見て、どうしよう。。。

何ができる???

 

ショボーン

 

そう思ってくださっている方が多い


だからこそ、「手を挙げる側」が
遠慮しないことが大切なのです。

 

ハートのバルーン

 

一方で、現実は厳しいこともあります。
ヘルプマークをつけていても、
電車で席を譲られることはほとんどありません。

 

紅葉


知らない人ばかりの車内、響く音。
その中で、だんだん具合が悪くなっていく――
それが、彼女たちの日常です。

 

びっくりマーク

 

誰かの「大丈夫ですか?」の一言が、
どれほど大きな支えになるかわかりません。
その優しさが、
“ハードルを少しだけ低くする”力になってくれるのです。

――助けることも、助けを呼ぶことも、
どちらも、生き方の一部なのだと思います。

 

チューリップ

 

 

発達障害の双子と共に〜車椅子の記憶

 

車椅子を買うことになりました。
けれどそれは、悲しい選択ではなく
、彼女にとって「自由を取り戻す」ひとつの方法でした。
 
うずまき
 

HにFND(機能性神経障害)の症状が出ています。
足が急に動かなくなる。

痙攣する、力が入らなくなる。

 

チューリップ


それは小学生の頃から時々ありましたが、

カタトニアという症状でした。

それは、いつも
数日で治っていました。

 

プンプン

 

けれど今回は、違いました。

長い。

そして彼女自身も、明日は大丈夫 という気がしないと。

 

下矢印


もうしばらく車椅子が必要になっています。

最初はレンタルで過ごしていましたが、
長くなりそうなので購入を決めました。
自分で漕げるタイプです。

 

ショボーン

 

自分で焦げるアクティブタイプの車椅子の

レンタル自体

とても少なく、千葉までレンタルをお願いに行きました。

 

走る人


購入価格は

想像していたよりずっと高価になるんですね。

あれ、これ、オプションが必要です。

転倒防止、押し手、などなど。。。

 

プンプン

 

不思議なことに、彼女は小学生のときの夏休み、
自由研究のテーマに「車椅子」を選んでいました。

その時は必要ではなかったのに。

 

はてなマーク

 

その頃から、彼女の中には

「動く」「動けない」「支える」という世界への
静かな興味があったのかもしれません。

 

地球

 

だから、今回も自分から福祉機器展に行き、
最新の車椅子を見て、

話を聞き、比較して、まるで研究者のように調べ尽くしていました。

 

びっくり

 

そして注文の直前、
「やっぱりもう少し探してみる」と言い、
中古市場を自分で調べはじめました。

 

びっくりマークはてなマーク


結果――彼女の理想に近い車椅子を、
相場よりずっと安い値段で見つけたのです。

 

星

 

今回のことで、いろいろ現実を知りました。
彼女のようなケースでは、公的な補助が出ません。
身体障害者手帳がなければ対象外。

 

驚き


たとえ手帳があっても、申請が通るのは簡単ではないそうです。

本当に必要な人に、
本当に必要なものが届く制度であってほしい。

 

鉛筆


身体障害だけでなく、
「歩くことに困難がある人」にも
その門戸が開かれたら――と、心から願います。

 

星

 

――「支える」とはーー
届くべき手に、必要なものが 届くことなのかもしれません。