さらば、デストロイヤー！

べつに…

「さらば」シリーズを

勝手に始めたわけではない。

前回のタイトル（さらば、ツトム！）も

たまたまそうだっただけである。

私は時々電車の中で

Yahooニュースを見ることがあるが、

先週気になったニュースが２つあった。

１つ目はカルロス・ゴーンの保釈時の変装…

ではなく、

こちらの一番下のニュースである。

え!? あの和久田アナが

結婚していた…

だからといって、

「さらば、和久田アナ！」

というタイトルで、

私の思いを綴るのは

あまりに身勝手で厚かましい。

才色兼備で美しい女性だから、

結婚していても当たり前である。

もう終わったことなのだ。

この話題に深入りするのはやめよう…。

さて…

私がもう１つ気になったニュースは、

こちらの一番下である。

え!? あのデストロイヤーが

亡くなった…

というわけで今回は、

「さらば、デストロイヤー！」

となったのだ。

これならそれほど厚かましくない…。

ところで、

ザ・デストロイヤーをご存知だろうか？

（＊画像はお借りしました）

ある一定以上の世代なら、

「白覆面の魔王」として大活躍した、

アメリカ出身の稀代なプロレスラーを

知らない人はいないだろう。

1963年、初来日での力道山との対戦では、

「足４の字固め」をめぐる壮絶な攻防戦で

全国に一大センセーションを巻き起こし、

その後行われたＷＷＡ世界選手権は、

平均視聴率64％（歴代4位）を記録した。

その後もジャイアント馬場や

アントニオ猪木との名勝負を繰り返し、

一躍日本で最も人気のある

外国人プロレスラーとなったのである。

さらにデストロイヤーの活躍の場は、

リングの上だけに止まらなかった。

日テレ系で放送されたバラエティー番組

「金曜10時!うわさのチャンネル!!」

にレギュラー出演し話題になったのだ。

司会の和田アキ子に

ぞんざいに扱われるシーンを

何度も見せつけられたGM少年は、

世の中で最強なのは、

欧米人のデストロイヤーでも

アンドレ・ザ・ジャイアントでもなく、

実は日本の和田アキ子だったのだ！

と子供心に信じてしまった…。

子供というものは疑うことを知らない。

赤ちゃんはコウノトリが運んでくるし、

クリスマスプレゼントはサンタクロース、

そしてプロレスはガチの真剣勝負だと…。

そう信じて疑わないGM少年は、

もちろんプロレスが大好きだった。

私が生まれて初めて

自分のお小遣いで買った本は、

何を隠そう「プロレス入門」である。

挿し絵や解像度の悪い白黒写真で見る

悪役外国人レスラーは、

夢にまで出てくる恐ろしさだった。

そんな中でデストロイヤーだけは

その間抜けなマスクから（あ、失礼…）

親しみを感じる存在であった。

当時、全国の家庭や学校で、

「足４の字固め」をやらない少年は

いなかったのではないだろうか。

修学旅行や林間学校に至っては、

大部屋に敷き詰められた布団の上で

４の字固めのバトル・ロワイアルと化した。

当時から狡猾だったGM少年は、

同級生にわざと４の字固めをかけさせ、

痛がるフリをしながら相手を油断させると

そのまま身体を反転して

逆４の字固め

を決めるのが得意だった。

GM少年は毎週欠かさずプロレスを見ながら

４の字固めの攻略法を研究していたのだ。

当時の男子小学生にとっては、

デストロイヤーの４の字固めと

ブルース・リーのヌンチャクは、

力関係を誇示する上で、

最必須科目だったのである。

そんなある日…

母によく連れて行ってもらった

デパートの屋上に、

あのデストロイヤーがやって来る！

という内容の新聞チラシを見つけた。

そしてその週の日曜日…

母にせがんで連れてきてもらったGM少年は

遂に 生デストロイヤー

との対面を果たした。

外人を触るのが初めてだったGM少年は

恐る恐るデストロイヤーと握手した。

すると意外にも温かく柔らかだったことを

今でも覚えている。

そして間近で見るデストロイヤー…

覆面の奥から覗く目元は、

和田アキ子よりも優しそうだったことを

今でも忘れない。

そしてその時

目の前でサインしてもらった色紙は、

その後のGM少年の宝物になった。

私がサインをもらった有名人は、

後にも先にもデストロイヤーただ一人である。

たくさんの尊い命を奪った

東日本大震災から８年…

親日家で有名なデストロイヤーは、

東日本大震災の復興支援活動にも

関わっていた。

この場を借りて、

謹んでご冥福をお祈りします。

さて、なんだか久し振りに

足４の字固めをやりたくなってきた。

お店でいきなり中西と仁田にやってみたら、

一体彼等はどんな顔をするだろうか…

それとも、わざと技をかけられたフリして、

逆４の字固めを決めるのもいいかも…

あ、もうそんな機敏な動きはムリか…。

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晩年のデストロイヤーが選んだ

入場テーマ曲は意外にも…

               「The Rolling Stones」         “Undercover Of The Night”

ついでに私が勝手に考えた

デストロイヤーに最も相応しい入場曲は…

                         「Kiss」

       “Detroit Rock City”

  「地獄の軍団」（デストロイヤー）より

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メンズビギ  マルイシティ横浜店  GMより

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