箸専門店 箸久 スタッフブログ -6ページ目

おもてなしと感謝の心

新年あけましておめでとうございます

今年もお店共々このブログをよろしくお願いいたします<(_ _)>


新年になるとその一年の目標を

決めることにしています


今年は「和敬清寂」「一期一会」で行こうと思います。

どちらも茶道でよく使われる言葉ですが


私は特に茶道に造詣が深いわけではありません

二つの言葉の意味合いが、

自分の目標とすることに近いものだからです


まず「和敬清寂」ですが、かいつまんで説明すると

相手を「和」を持って「敬」い、みせかけだけでなく

心も「清」らかに何があっても動じない心「寂」を持てという意味で


自分に関わる人と自分が使う道具に対して

「大切にする気持ち」と「感謝する気持ち」を

忘れずにということを説いています


これは今の自分のしている仕事にも当てはまります。

更に・・・


「一期一会」も

「一生にただ一度の出会いを大切に」という意味で


普段、送っている生活の中で

あまり意識しない言葉のように思えますが


ここでいう「一期一会」とは

井伊直弼の著作にあるほうで

別に一生に一度しかない出会いのときにだけ使うのではなく


同じ人と何度も会った時でも

その日の天候や季節、場所、しいては着ている服や

そのときの心持ちなど、常に同じということはないので


常に「一期一会」の気持ちを大切に持ちながら

接しなさいという教えです


これは日常生活ばかりでなく

サービス業に従事している私としては

とてもよい規範的な考えになるような気がしました


新規のお客様、そしてお得意様

いつでも「一期一会」の気持ちを忘れずに


そして常にお客様を敬い、なおかつ

自分のお店で取り扱っている商品を大事にする気持ち

和敬清寂の気持ちを持って


毎日、仕事に向かう


そうすればおのずと、きっと仕事でもプライベートでも

共通した人間性を高められるはず


それはお店にとっても、自分にとっても

そしてお客様に対しても常に感謝の気持ちを忘れずに

毎日を過ごすことが出来たら

きっと「心地よい時間」を提供できる

きっかけになってくれるはず


普段はあまり意識してないけれど

「商品を無理に薦めない、」

「いらっしゃいませ」から始まり

「ありがとうございます」で結ぶ


日本人の心の奥底に古くから流れる

「和敬清寂」の精神

「おもてなしと感謝の心」


ハードルは高いけれど

自分で決めた目標に向かって

少しでも近づけるように

今年も頑張っていきたいと思います

新しいお箸に心を込めて

最近は元日からほとんどのお店が開いているので

あまりお正月らしさを感じる機会が少なくなっていますが、


昔から、

お正月にその年に使うお箸を新しくする

という習慣があります。


これは新しいお箸を使うことにより
その年の無病息災を祈願する意味合いがあり、

特に のお箸などは一年使うと長寿になるということから、

重用されています


よくお客様から「新しいお箸は

お正月のいつから使うのが良いですか?」と
お尋ねがあります。


正式には決まっていませんが、

お正月の三ヶ日は
「晴れの日」として

柳の両口箸 を使うという習慣があります。

柳は、(家内喜)とも書き、

家庭内のしあわせを祈願し


春にいち早く芽が出るので

(おめでたい)という意味合いもあり

縁起が良いとされています


その白さから邪気をはらうという霊木であることと

雪が積もっても折れることの無い強さがあることでも重用されます

(お箸には自分の魂が宿るとされているので折れると

縁起が悪いため)


長さも末広がりの””寸の24cmのものを用います


両口箸はどちらも使えるようになっているお箸で
片方は神様が、片方はが使うことを意味し、

神様と人が一緒に使うという
意味合いがあります。
   
元旦から同じ柳箸を

七日まで使うというようなしきたりもあるようですが


新しいお箸は

新年の四日から使うのが一番よろしいかと思います


新しい年に自分のその年の意気込みを

魂として新しいお箸に込めて

スタートを切るのも新鮮かもしれません

10を聞いて1を言う

お箸は日本人の方ならたいてい

知っているし、使ったことがある


でもお箸の機能や種類・特徴

ましてや自分に一番あったお箸がどれなのか?

ということはほとんど知らないし、意識もしない


私もお箸に関わるまではそうでした


お箸の専門店(というかお箸しか売ってないのですが(^_^;))には

お客様からいろいろとお問合せをいただきます


「注文してからどのくらいで届きますか?」

「名入れはどのお箸でも出来るのですか?」

「注文した住所と違うところに贈りたいのですが?」など


ほとんどがお店を開いている上でよく聞かれる

質問が多いのですが


お客様にとっては一番知りたいことでもあります


そんな大事な問合せの場面で

私の「悪いクセ」がでてしまい

時々、電話でお客様を不快にしてしまうことがあります。


お客様から「注文してからどのくらいで届きますか?」

と聞かれた際に、

お客様の話しの続きを聞かずに


「ご注文を受けてから当日もしくは翌日には

出荷させていただいています」

と答えた後に、お客様から


「100膳、名入れありでもですか?(@_@;)」

といわれ


「す。すみません<(_ _)>、それですと2-3週間・・・・」

というようなことがしばしばありまして・・(^_^;)


今では、ちゃんとお客様のお話を一通り聞いてから

説明をさせていただいていますが


たまあに急いでいるときやあせっているとき

パニックに陥っているときなど、

早合点して、自分の説明ばかりをしてしまうことがあり

反省しきりです


これは仕事とかプライベートとかを問わず

あらゆる人間関係において大事な要素なのかなと

思ってきています


社会人になってから日が浅いころ

ある人から、その弱点を見抜かれ?

こう、諭されたことがあります


「賢者は10を聞き、1を言う

でもおろかな人は1しか聞かれていないのに

10を言おうとする


一を聞いて10を答えることは一見、親切なように思えるが

相手への思いやりを欠いていて

自分の意見の押し付けになってしまうことが少なくない。


自分の言ったことを全部聞いてもらえないうちに

どんなに正しいことを言われても

なかなか素直には受け入れにくい


でも自分の話を全部聞いてもらった後なら

わりとすんなりと受け入れてもらえる


人の気持ちを聞いてあげられない人間が
どんな立派なことを言っても
後ろ向きで人に何かを伝えようとしているのと
同じなのだからね」


今、直接お客様とお話しする機会が増え、

このことの大事さが良く分かるようになり


お客様と接するときの自分の基本姿勢としています


お箸を「心の架け橋」と意味合いを込めて

お客様に勧めている上で

このことは最低限心にいつも留めておかなければいけないな

と思っています。


それなのでどんな質問やお問合せでも

どんどん、お待ちしています(^_^)


お客様の思っていらっしゃるようなお答えが出来るかどうかは

ケースバイケースですが、精一杯、一所懸命にお答えいたします


お問合せはこちらへ

お箸選びのヒント:其の五 ~お取替えの時期には縁起のいいものを~

ササキさんの好評シリーズ第五弾です(^_^)



喜ばれましたよ~


先日、結婚式に呼ばれたときのことですが
乾杯の直後に新郎新婦の高砂へ
二人のそれぞれの名前を入れた箸
差し入れて、使ってもらったのです。

かなり驚かれましたが

いいサプライズになったようでした。


結婚式でも「引き出物」や「テーブルセット」

また双方のご両親へ花束とともに

お箸を贈るなどと


様々な場面で喜ばれているようです。


さて今年も残すところ

あと1ヶ月余りとなりました。

何かとあわただしくなってきますね。

身の周りのものを整理したり、処分したり

 

ここで考え方というか

やり方といいましょうか

いろいろと分かれるんですよね。

 ひとつのものを使い続ける派

 定期的に処分し、買い換える派

 元のものはそのままに買い増しする派など・・・


箸の場合は多数の方が前者のようです。

ただ、あまり気にもせずありのままで

くたくたになっても知らずに使い続けている場合と

気に入っていて拭き漆を塗り直して

いい状態で大事に使いつづけている場合とでは

大きい違いがあります。


しかーし、そこで今回のお話は後者二者のように

「新しい箸を使ってみよう」だったのです。

そしてテーマの選ぶヒントはズバリ「縁起箸」


どちらかといえば縁起が悪いより良い方がいい、

ご利益がないより有る方がいいですよね。



縁起にもいろいろありますので一例ですが

「難を転じ福招く」(南天 )  、受験生必須「合格祈願箸」

栗の木と八角で縁起二重奏「栗八角箸」 など・・・。

そんな観点で2010年へ向けて新たな気持ちで選び、

幸運を引き寄せてみてはいかがでしょうか?

まず自分で使って見て、

本当に良かったものを大切な方へ贈る。

これも贈り物のお箸選びのヒントに

つながるのかもしれません。

しあわせを育ててる

店頭に来られるお客様の中には

結婚の決まったカップルの方も多く見られます

ブライダル用に席札や、引出物 にお箸を」と

考えていただいていて


自分たちの幸せを祝ってくれる人たちへの

感謝の気持ちを込めて

実際にご自身の目で「お箸の品定め」をしたいと

思われる方が多いようです


商品を気に入っていただいて

実際にご利用いただいたお客様から

お喜びのメールやお電話をいただくこともしばしばで


「お箸やさん」をやっていてよかったなと思える

瞬間でもあります。


更に一度だけのご利用で終わらないケースもございます

なにもご結婚を再度されるということではありません(^_^;)


一年くらいの時を経て、またご利用いただく機会が訪れます


前置きが長くなりましたが

今日はそんなエピソードを・・・


生まれて間もないお子様をを連れたお客様が

静に、店内を見て「品定め」をしていらっしゃって


私は用途は思い出せませんでしたが

「以前ご利用いただいたお客様だな」と思っていました


しばらくしてからお箸を2膳レジへ持ってこられました

「このお箸を名入れでお願いします」


お子様を抱いていらっしゃっても

とても冷静で落ち着いた口調で

一本芯の通った女性という印象を受けました。


名入れの申込書にご記入をお願いし

お名前を拝見した瞬間、

・・・思い出しました


一年半くらい前に結婚式の引出物で

ご利用いただいたお客様だということを。。。


通常、お顔を拝見して

ご利用いただいた用途を思い出せない場合は

だいたい分からないままになってしまうのですが


そのお客様はお名前にとても特徴があったので

思い出せ、落ち着いた雰囲気ということも

以前ご利用いただいた時と同じでした


私がある話題を出すまでは・・・


「去年、結婚式の引出物でご利用いただいてますよね?」

少し不安な気持ちのままお声掛けしました、その瞬間


お客様の表情が変わりました

満面の笑みを浮かべながら


「子供が生まれまして、その内祝いとして

お箸を贈りたいと思いまして。。。」


お子様のお話をされているときのお客様は

それまでの冷静で落ち着いた様子とは異なり

とても優しい、母の微笑み」でした


個人的な見解ですが


子供が生まれると、男性は

「しっかりしないといけない」という圧力がかかり

少し、心に余裕の無い強さ」を身に付け

自分を鼓舞しようとしますが


女性は何の見返りも求めない

広くやさしいすべてを包み込むような心になって

「人間としての完成型になる」ような気がします


子供という名の幸せを育てているからでしょうか?


そんな自分の思いを象徴するような

ワンシーンでした


一人のお客様のいくつもの幸せに

関われるというような小売業は少ないような気がします


お箸やさんにいたからこそ、そんな

お客様の幸せに何度も立ち合わせていただいて

「幸せのおすそ分け」をしていただけることが


仕事をしていく上での「大きなやりがい」となっています(^_^)