ロレックスに使われているステンレス鋼SUS904Lは、時折黒く染まります。その様子を意識して写真を撮ると、こんな感じ。直射日光にあてると、ほら。
ステンレスと言うと、鉄にクロムを混ぜて錆びにくくした合金で、身の回りにありふれているため、安いイメージがあります。だから、ステンレス製の腕時計をウン十万も出して買うなんて、一般の人には理解が難しいと思います。
しかし、一口にステンレスと言ってもピンからキリまでいろいろあって、ロレックスのSUS904Lは高機能ステンレスと呼ばれるピンの方です。高価なステンレスもあるってことですね。
SUS904Lは堅く、加工が難しく、一般的には腕時計の素材には用いられないことを考えれば、決して安くあがる代物ではないのであります。
他のブランドと、光り方が違うなあとは思っていました。陰影が強いというか。
↑暗くならない時は暗くならない
SUS904LのSUSとは、Steel SupecialUse Stainless の意味で、ステンレス鋼のこと。Lは炭素の含有率が低いことを意味します。904だと、クロムの他に、ニッケルやモリブデン、それに銅が混ぜて合って、耐蝕性に優れしかも堅牢で美しい仕上げができるのが特徴です。
腕時計の外装にSUS904Lを使うブランドは、かつてはロレックスだけでした。だからロレックス社はSUS904Lのことをオイスタースチールと呼んでいます。
他の高級ブランドではSUS316Lというステンレスが使われるのが普通で、SUS904Lとの大きな違いは銅が含まれていないことです。また、炭素の含量が若干多く、柔らかで加工しやすいそうです(傷がつきやすいということかな)。
SUS316LとSUS904Lの違いには他の金属の割合が異なることもあるので何とも言えませんが、このコントラストの強さは銅のお陰なのかもしれません。
SUS904Lの光り方、私は嫌いじゃありません。