珍客 | はし3の独り言

はし3の独り言

腕時計に自転車、高校理科の話題が多いブログです。日常で印象に残った出来事も取り上げます。時間があって、気が向いた時しか更新できていませんが、ご愛顧よろしくお願いします。

 職員室に戻って席に座り、背中に何かついているなあ、と、思って手を後ろに回してみると、立派なトビズムカデ(Scolopendra subspinipes)がついていた。噛まれなくて良かった。

 

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↑トビズムカデ いったい何時から。。。
 

 おもちゃだと思って近づいてきた同僚職員が、リアルだと気づいて騒ぎ出す。ムカデのたぐいには毒があるから、ヒトは本能的にムカデに恐怖を感じるんだろうな。

 
 自分も好きではないけれど、いっぺんジックリ見てみたいなと思っていたので、これはチャンスとカメラを取り出し撮影を始めた。同じ多足のゲジとかと違って、身体が黒く硬質で男らしさすら感じる外見である。どんな顔してるんだろう。

 

 

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↑かっこいい気もする

 
 ムカデの脚の動きは、サインカーブのようで美しく、滑らかである。

 

 こんなに脚があったら自分の脚を踏まないかどうか心配になり、微速度撮影を試みた人によると、やっぱり踏んでたとか。

 

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↑同僚から苦情が出たので捕獲する

 
 トビズムカデは暴れたりもせず、落ち着いている。逃げる風でもない。生態系の中で上位にいる強い生物なのだろう。未知の状況に置かれたとき、むやみやたらな行動がプラスにならないことを知っているのだ。こんなにおとなしい生き物なんだ~。

 

 顔を見ると、思っていたより可愛い。撮りたかったんだけど、コップに入れてしまったのでうまくいかない。周囲の目もあり(私も錆びたな)、長く職員室に置いておくわけにもいかなくなった。ここにいたら、いずれ殺されてしまう。

 

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↑さらば、トビズムカデ

 
 私は外へ出て、生徒に触れる危険のないところまで行くと、「お逃げ」、と行ってそっと彼を地面に這わせた。

 

 相手が嫌われ者の虫だとしても、殺生は嫌いだ。私は、校舎に迷い込んだ虫は、それがハエでも逃がしてあげることがほとんどだ。彼らも生態系の一員だからね。きっと巡り巡って社会の役に立っている。

 

 こんな私にも許せない生き物と言えば、そう、蚊とゴキブリ。あいつらだけは。