ブログネタ:あなたのオススメの一冊
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小学生のころ、教室以外で足しげく通った場所は、図書室。図書カードをいっぱいにして、2枚目、3枚目とするのが一つの喜びというか、趣味と化していましたね。
大人になってからも、電車に乗るときはかならず本か雑誌を読むのが習慣なので、何もないと落ち着かなくておしりがムズムズしちゃいます。手元にあったのが薬の説明書だけでそれを読む…なんていう4コマ漫画を見たことがありますが、それに近いかも。今は携帯電話でアメブロを読めますから、大丈夫ですけど。
そんな春月のオススメは、デイヴィッド・トーマス(法村里恵訳、角川文庫)の『彼が彼女になったわけ』。ジャーナリストだった著者の処女作だそうですが、いきなりベストセラーとなった小説。先々週のNHKスペシャル「シリーズ女と男 最新科学が読み解く性
」をおもしろいと思った方は、きっと楽しめると思います。
主人公は広告課営業マンのブラッドリー、親知らずの手術のために入院したのに、患者取り違えによって誤って性転換手術をされてしまったところから物語が始まります。麻酔からさめたとき、彼は彼女になっていて、女性として生きて行くことを余儀なくされてしまったのです。そして…。
女心はわからないという殿方、ブラッドリーの心理変化とともに、女心を学んでください。男って理解不能と思われるご婦人方、ブラッドリーのとまどいを通じて、男心を知ってください。
こんなふうに読書を楽しめるのも、文字があって、それを読めるからなんですね。
世の中には、読字障害というものがあって、音として入ってくる言語の理解にはいっさい問題がないのに、書かれたものを文章として理解しづらい人々が、米英では10%、日本でも5%いらっしゃるとか。米英にくらべて日本で少ないのは、日本語では「あ」は「ア」という音一つであるのに比べ、英語では「a」の音は「ア」だったり「エイ」だったりするせいらしい。つまり、読字障害は音と関係するんですね。
文字を読むとき、私たちの脳は文字情報をいったん音声情報に変換してから、文章を理解してるとか。そしてそれは、人類が文字を持ってからの歴史がわずか5000年程度しかないため、脳は文字を処理するのに十分な進化を未だ果たしていないということでした。
そのあたりの話は、昨年のNHKスペシャル「病の起源第4集 読字障害~文字が生んだ病 」で紹介されておりました。
読字障害があったと言われるアガサ・クリスティは作品を口述筆記させ、トム・クルーズも台本を読んでもらってせりふを覚えたそうです。他にも、アインシュタインやピカソなども読字障害だったと言われています。
読字障害は、英語の勉強をするようになってから発覚する場合もあるそうです。決してやる気がないのではなく、脳内の連絡網の問題ですから。読み聞かせでは理解できるのに、自分で読ませるとうまく理解できないようなときは、読字障害があるかもしれませんので、すぐにお医者さんに相談しましょう。
今日も元気に、いい1日を。