HARUのブログ

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ラッパの事、普段の事、色々。

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ホームページのトランペットのレッスンのご案内の文章を更新しました。

 

昨年の春に30年以上ぶりに大学の同級生と会いお互いの色々な話をしました。自分の演奏やレッスンの話もしたのですが、レッスンに対しての紹介の文章を書いたら教えてほしいと言われたまま半年が過ぎてしまいました。

 

この期間忘れて居たのでも無く、ただ放ったらかして居たのでも無く、自分のレッスンについて様々な角度から見直して考えて居ました。それはここ数年レッスンに対して考えることがあった事、紹介の文章を書く上で何をどう表現するか?それは何を大切にするのか?を考える時間が必要だったからでした。

 

同級生の発した「発信する方が周波数を考える必要は無く受け取る方が周波数を合わせる」という意味の言葉がずっと心に残って居たのも考えるきっかけとなりました。

 

考えた上で行き着いた思いを文章にするのにも簡単な文章なのに1〜2週間を費やしました。

一番伝えたい事とそれをどうレッスンの中で伝えて行くか?を文章に出来たと思います。

 

ホームページの該当ページはここです。よろしかったら覗いてみて下さい。

 

 

先ずは文章だけ読みたい方には以下にコピーしたものを転記しますね。

 

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自分の本当の音色を探したり再発見してみませんか?
 
自分の音を楽しんで声で歌う様に心地良く演奏出来ていますか?
 
「音は出るけど響かない感じがする」「いつも自分の音があらくて割れている様に感じる」「吹いていて苦しい」「高い音まで吹けるけどゆっくりとした綺麗なメロディーが上手く吹けない等を感じる… 」それらを他の人から指摘される… 
 
「皆と同じ練習をしてるのに上手くいかない」「色々なメソード(吹き方)やり方、コツを試したが今ひとつうまく行かない…」
(例えばリップスラーは◯◯すれば出来る、お腹を◯◯して、高い音は舌をこう使ってなどその通りにやっているつもりなのに上手くいかない… )
 

 
 私のレッスンは「高い音が急に凄く出るようになった」とか、「速いフレーズが簡単に吹けるようになったり跳躍が簡単になった」と言うテクニカルな事がノウハウですぐ出来る事は目指しはしません。特別な事が出来るようにでは無く、その人の持つ良い音で声で歌う様に心地良く奏でる事を第一とします。とは言いましても私自身は高い音もそれなりに出ますしテクニカルなフレーズも演奏します(笑)高い音が上手くいかない、音が小さい、タンギングが上手くいかないなどの良くある問題へのアドバイスももちろん行います。実は自然でシンプルに良い音が出るようになればその他の事は段々と自然に解決して行く事が少なくありません。
 
「自らの音や音楽のイメージを自分の中にどう創るか」に始まり、楽器の演奏の為に必要なエネルギーを持つ自然な呼吸をそれぞれの人の中から導き出しつつ、その呼吸を使ってアンブシュアと言われる口元のコントロールだけで無く、舌や喉など身体全てが音楽を奏でる上で上手く働いてくれる様に進めます。外から足すのでは無くその人の内側から引き出す事が大切なのです。
 
実際のレッスンは最初に十分な時間をかけながら呼吸を導き出してそれぞれの方の音色を引き出していく事から始めます。一つの良い音を引き出したらその音から良い音が出る音域を拡げていきます。それだけで今まで苦しかったり響かなかった自分の音に対しての印象は変わるでしょうし、トランペットの演奏への印象が変わるでしょう。
 
社会人の方で「日頃の練習の時間が短くて調子が安定しない… 」と言う方には、一回のレッスンの中である程度の調子を復調させる様な内容を行ってから曲などのレッスンに移ったり、その方の調子をレッスン毎に整える様な手法のレッスンを行います。私のレッスンの時間が普通より長く設定されているのはこの為です。
 
10代、20代の若い方だけで無く、私の様に50代前後〜、あるいは30代、40代〜と年齢を重ねて来た方のレッスンも行っています。若い時は吹けたのに上手くコントロールが出来なくなってきたとか、スランプを経験してから上手くいかないと言う事が有りませんか?その様なケースにも有効なアドバイスが出来ると思います。
 
「あなたはここが良くないのでこう直しておいてください… 」と言う指摘だけのレッスンは行いませんし、「高い音(低い音や難しい所など)を吹くにはこうやって練習して下さい」と言うノウハウだけを渡すレッスンは行いません。トランペットはノウハウを覚えたら吹ける程単純な楽器ではありませんし、ちゃんとコントロールが出来る様にその人に合ったオーダーメイドのバランスを自ら見つける事でしか上達しないからです。その為にレッスンの時間の中では、生徒さんの現状をつぶさに観察しつつアドバイスを送りながら目指すべきであろう状態を「体感」してもらう事を大切にしています。
体感したものを持ち帰り普段の練習の中でそれを再度自ら導き出し定着させるのは生徒さんの練習次第となりますが、一人で日ごろに気がつけない事へアドバイスをしつつ体感する手助けをするレッスンを心がけています。
 
 
自分の好きな音楽を「自分の良い音」で心地良く奏でてみませんか?30年以上レッスンを行い、国内外で演奏をして来た経験を含めて皆さんにアドバイスをします。

基本的には三重の桑名市の自宅防音室にてレッスンを行っています。生徒さんは近隣のみならず遠方からもいらっしゃってますし、私が名古屋市内や近郊だけで無く遠方にもレッスンに出向く事もあります。オンラインレッスンもこの防音室から行います。昼間だけで無く仕事終わりの方が夜にレッスンにいらっしゃいますし、生徒さんは10代〜50代まで男女問わずいらっしゃってます。
 
 
具体的なレッスン料などの御案内〜レッスン料や時間、レッスンの形態は下記よりPDFでの案内にリンクしています。グループレッスン、学校のクラブなどのパートレッスンなども行っております。
☆気心の知れた仲間がいらっしゃる場合はグループレッスンはとても良いレッスンスタイルだと思います。人それぞれではありますが、経験上ではグループの中でお互いの変化を聴きながら進める事はとてもプラスに働くことが多いのです。
 
オンラインレッスンにも対応しています。オンラインレッスンは対面のレッスンに準じてますが、オンラインのみ、オンラインから始める方には対面レッスンには無いレッスン形態も用意しておりますのでPDFのご確認下さい。また、詳しくはEメール等でお尋ねください。

専門家を目指したり音楽大学を受験する生徒さんもお受けしております。
また、ピッコロトランペットのコントロールやナチュラル バロックトランペットに特化したレッスンも可能です。Eメール等でお尋ね下さい。


 

 

 


こちらの譲渡のご案内は全て譲渡先が決まりました。ありがとうございました。

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すっかりとブログからご無沙汰してしまって居ます。


何かの宣伝位でしか文章を書いて居ない…

なのに今回もセールのご案内です… 笑


全部で三品ご案内します。

興味のある方はコメントやメッセージ、ホームページからのメールなどでご連絡を頂けましたら幸いです。


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バックトランペットのダブルケースの新品〜ハードケース

オーソドックスなケースとして持ち運びや使い勝手に優れています。ハードケースを一つは所持して置くとソフトケースでは心許ない時に安心便利です。勿論普段使いにも良い。特にダブルケースは楽器が一本でももう一本入るスペースにミュートや小物入れられます。

手で持ったり、肩からかけられる仕様です。私自身もすでに二つ所持して20年程使っておりますが現役です。

価格は送料込みで

¥20000-

を考えております。






デニスウィックのコルネット用のマウスピース。


モデルは「4」


バックで言うと3〜1.5のサイズの方に使いやすい大きさだと思います。但しかなり深くとても柔らかなサウンドがします。何本かの中から選んだ物で個体としてバランスは良いです。


一年ほど所持してごくたまに試しておりましたが、サイズが合わないと判断しましてお譲りします。少し使用感が有ります。


価格は送料込みで


¥6000-


を考えております。







最後はバックのトランペットマウスピースの「7C」 

バックの標準とされるサイズです。


これは未使用、未開封の新品です。


価格は送料込みで


¥4000-


を考えております。








皆さんこんにちは。

 

すっかりと時間が開いてしまいました。

 

前回はオンラインレッスンを始めたことの告知の時ですから三ヶ月以上開いてしまいました。

 

オンラインレッスンは電波の問題など有りますがとてもスムーズに有意義に進んでいます。また此処に報告をしたいと思います。

 

さて、現在のコロナ禍の中では演奏家としてのコンサートは殆どキャンセルとなり、年内、来年の初めまでは演奏活動は諦めています。私の場合はバロック期の音楽の演奏が殆どですので合唱が活動出来ないと大きな影響を受けます。今はひたすら忍耐でしょうか...

 

この状況の中で何ができるかを考えて、自宅で動画を作りそれを発信することにしました。沢山の演奏家の方々が既に発信をされてますが、4月より構想を重ね、タブレットのアプリでテストを重ねつつそれをSNSで公開して反応を確かめ、そこから次は9年前のラップトップPCで何とかもう少しクオリティを上げて作り、同じくSNSで公開。その間に費用を捻出しつつ、ある程度のクオリティで動画が作成出来る新しいデスクトップPCを含む必要なマイクなどの機材を揃えてこの7月中旬にやっとほぼ揃うことになりました。

 

第一弾として、バッハのBWV207からのマーチをトランペット8重奏にアレンジしたものと、イタリアのカンツォーネをトランペット2本で演奏したものをYOUTUBEにアップしました。

 

YOUTUBEには以前からライブの録音を上げていましたが、今回の動画配信は以前のアップロードがライヴの記録の配信だとすると、インターネット上で御覧頂くこと前提に作っています。生の演劇で無く、TVドラマや映像のショートストーリーのような物です。

 

まだ未熟な造りですが、これから回を重ねてよりクオリティを上げたものがご提供出来る様にして行く所存です。此処から皆さんにもっと知って頂き平時に戻った時にコンサートにいらして頂けたら幸いです。もちろん、この配信自体も楽しんで頂けますことを願ってます。

 

配信先は、

 

HARUKITPhttps://www.youtube.com/user/HARUKITP/featured?view_as=subscriber

 

となります。

 

今回の動画は下記にリンクを貼ります。

共に教会でのサウンドを狙ってリヴァーブをかけています。

画像は、

一つ目がバッハの生まれた町アイゼナハに在るバルトブルグ城。

二つ目は北ドイツのファレルという町の教会、そこに有る二本のラッパを吹く天使の像です。

共に観光と演奏で訪れた時に撮った写真です。

 

マーチ、BWV207より、J.S.バッハ

 

 

カンツォーネ

 

 

告知位しか書かなくなってしまいました。

いけませんね。

コロナウイルスでの自粛の中で皆さんはどう過ごされてますか?私は冬眠状態になっています。
(時間は有るので少し書く事も考え無いといけませんね)



コロナウイルスの影響でコンサートやレッスンが出来なくなりました。と言う事は私のようなフリーランスは収入が全く無くなると言う事でして… 

少しありきたりな発想なのですが…

オンラインレッスンをスタートします。

ここで仕方無くオンラインレッスンか… と妥協だけの産物と思われる方は多いと思います。

でも、そうで無いのです。

私自身もオンラインレッスンは生音で無いし空気が感じられないのでは…  と以前なら考えていました。

しかし、この一年間ある生徒さんのレッスンのフォローとして普段の練習の様子を動画で送って貰いそれに対してアドバイスを返すと言う事を断片的ですが何十回と行い考えは変化しました。
映像の方がクリアになる問題が結構有るのです。ワンクッションある事でより判断しやすい事が有る。これは発見でした。

また、この情況の中で世界中の様々な楽器のプロフェショナルの演奏家がオンライン上でのアンサンブルを聴かせてくれます。それがどれも感情豊かでハーモニー美しさ、合わさった時の音の豊かさが半端で無い。素晴らしいものばかり。

気が付かされました。ヒトには想像力が有りライブでもオンラインでも少しコツは違えども感覚を総動員して音楽する事には何の違いもないという事に。

そこで、コロナウイルスの影響で限定的に今月から自宅でのレッスンをオンラインに切り替えるにあたり、興味のある方がいらっしゃらないかとご案内する事にしました。当然ながら遠方でもOK。私の都合が悪くなければ夜遅くや平日昼間あらゆる時間帯(ただ、あまり遅いと辛いので深夜料金を作りましょうか…)で可能です。

私の演奏活動の経験から、現時点では私にしか出来ない分野のアドバイスも出来ると思います。

先ず第一に、

普通のトランペットの基本の部分。
これは今まで一般的に常識とされている方法であまり上手くいかない方など向いているかもしれません。一般の方法がダメと言うので無くて、すこし違う観点からそれらに行く道筋をお手伝いします。簡単に言うと、どうやって楽に響く音を手にするか?その音を自由に操るか?
ナチュラルトランペットを吹くと言う事から発見した事も沢山あります。

ハイトーンや難しいパッセージの攻略、楽譜の読み解き方様々なりお手伝いをします。

音を出す事に苦労してる方からその人の音を引き出す事に一番特色があると思います。


第二に、

私のトレードマークの楽器の一つ、ピッコロトランペットに付いてのレッスン。コントロールの仕方から楽器のセッティングなど。これまでにバロック音楽を数多く演奏して来た経験から本番でのコントロールもアドバイスします。

第三に、

バロック・ナチュラルトランペットの吹き方。
これは内径の大きなマウスピースのコントロールや穴の無い楽器のコントロールも含めて穴が有る楽器のコントロールや意外と演奏家でも知られていコツや楽器のセッティング。
楽譜の読み方とそれに対してどんなアーテキュレーションや技術を使うか〜これはドイツで現地の古楽器演奏家などとも何回も演奏をして来た経験から感覚に刻んで来たことも多いです。
また、普通のモダントランペットからバロックトランペットやナチュラルトランペットにどうアプローチすれば良いかもアドバイス可能です。

基本的に使うアプリケーションはSkype、若しくはFaceTimeを考えていますがzoomも検討中です。

レッスン料は暫定的ですが、

30分/3000円から受け付けます。
(お試しの意味も含めての30分です)
60分/6000円、90分/9000円。

詳しくはレッスン内容を含めてそれぞれの方とお話ししますので、是非ご連絡ください。

ご連絡はホームページよりEメールにてお願いします。メールは下記のリンクのcontactのページから送れます。私を知って頂くにもホームページをご覧になられると良いと思います。
(ただし、コンサート情報が何年か不掲載です。。すみません。ちゃんとコンサートに出てます〜Facebookには掲載しているのですが。)
FacebookやTwitterからの連絡でも大丈夫です。




それから私を知って頂くのに、家で録画した動画をすこし貼っておきます。
ピッコロトランペットやバロックトランペットの演奏はコンサートの模様をYouTubeにアップしています。下記からリンクしています。


皆様からのご連絡をお待ちしております。

モダントランペットC管




ピッコロトランペット




バロックトランペット





此処に全くコンサートの御案内をしていない事に気が付きました…

Facebookには投稿してるのに…

此処にはよくて事後報告しかしていない。
全く抜けてました。
演奏家としてのブログの役割をほとんど果たしていない…


目立たないコンサートの案内はしてませんが、バロックやソロやラッパが表に現れるコンサートはご案内を改めてしていこうと思います。
(時期的には秋〜冬と言うのが多いのです)





「〇〇さんは〇〇〇〇(期間)かけて専門の先生に習い奏法を一から変えました。」


と言う意味の紹介を生徒さんの1人がコンサートでしてもらったらしい。


前回のアンブシュアの話しの後日談。


これはある意味で正解で、ある意味では外れてる事になる。印象としてはとても正解と言うか凄く良いタイミングに声をかけて頂いた。


何が起こっていたか?


意図的に本人が奏法を変えた、アンブシュアを変えたと言う意識はゼロ。その期間も無理をして調子が落ちてから立直るキッカケを掴んだこの1ヶ月ほど迄の期間とほぼ一致する。


最初は二年程前に練習を急に増やした事で調子を落とされた。レッスンにいらした時には上手く音が出なくなっていた。その時は1ヶ月ほどで戻ったのだけど、音が出なくなったと言う恐怖感が残ってしまい、音が消えたりしない様に吹いている時に必要以上の工夫を施す様になってしまった。

姿勢、呼吸、アンブシュア、、、、、


実は意識的に何かをやるとその瞬間は身体の方は自由に動けなくなり、身体(脳)が自動的に選択して自然に動く事が出来なくなってしまう。確かに意識によってその働きを助ける事は出来るが、個人的には邪魔をする事が少なくないと考えている。



さて、そこから一年位は浮き沈みをしつつ上がっていたのだが、ほんのちょっとしたきっかけから(本人にとっては大きな事)工夫をする事を加速させてしまい迷路に完全にはまってしまった。基礎のレッスンの中ではちゃんとハイベーを超えるあたりまで自然に出るように取り戻せるのに、楽譜を見たりすると途端に固くなる。その固さが上手く音を発せられない事に繋がり、更に恐怖感を加速する。外から見て何が起こっているのかは判るのだけど、その原因は恐怖感なので心が納得しないと前に進まない。


レッスンでは良くなるのに合奏や個人のトレーニングでは恐怖感が先に立ち、先ず音を並べる事を優先してその後に身体を動かそうとし結果的に固く上手く行かなくなる。


どうやったら恐怖感から抜け出せるのだろう…

手を尽くして色々と体感をしてもらったのだけど、ふとした会話の中から「唇のマウスピースを置く場所をちゃんと選んで無いのではないか?」と思い、もっと精度を高く場所を選びそこからズレないようにと意識を持ってもらった。ここの詳細は前ブログに書いた。


その瞬間から吹いてるその時に色々と工夫していた動きが消えて「身体が自然に選ぶ動き」になり始めた。


このマウスピースを置く場所は、経験をつんだ人なら呼吸を含む身体の準備が出来ていれば身体(唇)が此処だよと教えてくれる。自分の置くべき場所が明確に判る。これは必ず生徒さんには伝えている事だけど、頭で理解されても心で納得しないと本当の意味で丁寧に見つける作業を怠っている場合が多い。外から観て時間をかけていてもちゃんと選んで居るとは限らない。


アンブシュアのバランスからズレた位置にマウスピースを乗せると上手く振動が起こらない。


吹く前に準備するべき事を怠り吹いてからなんとかしようとしても、それで上手くいくことは少ない。吹いてからでは遅い。



ここで何故奏法を変えたと見えたか?


その方が一度僕の元を離れてから再び通い始めた時から根本的な、「音を努力して出す」ので無くて「音が自然と出る」感覚に変化していってもらう事を進めてきた。具体的にアンブシュアを変える事は一切せずに。


この2年程のスランプの中で頑張って音を出すと事がどんどんと上手く行かなくなり自然に音が出る事に移行せざるをえなくなったと推測する。
レッスンの中では自然に音が出る事も上手くいっていたのだけど、いざ合奏となると頑張って音を出していたのだと思う。

合奏で力をかけて上手く行かなかったり、ふとした瞬間に上手く行ったりを繰り返して居たのが、マウスピースを置く位置への意識が高まった途端にそれが高確率で上手くいくようになったのだと思う。

その上手く行ったり行かなかったりの時期が新しい奏法に切り替えてると映ったのだと推測する。
(実は同じ事を調子を落とす前からずっと伝え続けている)

そして、確率が上がった時に周りにははっきりとある意味衝撃的な変化に見えたのだろう。ゆっくりと時間をかけたレッスンならその時間中にその変化を体感してもらう事は可能だけど、それを自分で求め組み立てるには、心で納得して自分で組み立てられないとならない。それには時間(期間)が必要。

その意味で周りから好評価をしてもらったのは何より御本人とっては励みになると思う。

調子が落ちている時に「この時期の事は短期的にはマイナスだけど長期的にはプラスになります。段々と調子が上がると言うよりある時にいきなり戻り始めますよ」と伝えていた。
両方共に自分の経験上の言葉。

今はいきなり戻る第一のチャンス。

上手く行って欲しい。

ラッパ吹きに取って音が外れるは怖い。
バテてしまうのも怖い。
そして、音が出ないのはもっと怖い。
出来ていた事が出来ないのは本当に辛いし、その瞬間に出会うのが一番怖い。


でも、、それを一度全部受け止めて丁寧に組み立てないと上手く行かない。いや、脳が意識の雑音を受け流し身体が自然に動ける様に組み立てられて行くのを意識がフォローしつつも待てないと上手く行かない(天才を除く)







「アンブシュアを変えたの?すごく綺麗なアンブシュアで良い音してる。大変だったでしょ?」


前回のレッスンから二週間ほどの生徒さんがバンドの練習でかけられた言葉。

無理な練習をされてからこの2年ほど調子が完全に戻せず苦労されてた方です。良くなったり、無理をするとガタッと落ちたり、レッスンの間隔が開くと見失ったり…
レッスンの中でアドバイスをすると所謂ハイベーまでは問題無く繋がるのに楽譜を読んだり曲になると途端に不具合が生まれる。

僕のレッスンは吹く前の頭の中や身体の準備を大切にします。そして言葉がけをしつつ上手く行く成功体験を味わってもらいます。

しかし、どうしてもその時に使った言葉に囚われたり最小限に抑えている声掛けの言葉の間を御自身で埋めてしまい違う方向に行ってしまう事が少なく無い…

特に大人の経験豊かな方ほどそうなります。

自分やレッスンをして来た経験上、アンブシュアなど繊細なバランスで成り立っているフォームは変えようとしてもそう簡単には変わりません。外から見ただけでは御本人が感じる力の動きや筋肉の力のバランスは正確には判らない。大体1ミリ単位なら見えるんですけど、1/10ミリとなったら外からは違和感以外に全ての正確な力の動きは見えない。でも、もっと小さな筋肉の動きでアンブシュアは成り立つ。

前回のレッスンで会話の中からマウスピースを置く唇の位置をしっかりと選んで無い、本来コントロールしやすい位置を捉えないまま始めてると判断し、そこをちゃんと身体や感覚が選ぶ動作を徹底したらその瞬間から全ての動きがスムーズに安定に傾き始めました。

失敗する事や調子悪くなる事を恐れる為に吹きながらアンブシュアを必要以上に保とうとしたり、吹く前に不自然な程形作ったり、特定の音の動きや特定の音間で必要以上に先回りした動作を工夫したり… 自然に身体が使われる方向で無く、分析して頭で考え不自然な方向に意識の力で強制しようとしてたと言えると思います。

吹く前の段取りが上手くいってなくその為に自然に音にならないのを音を出してからなんとかしようとする。

その結果、アンブシュアも不自然に見えたのですがそこには触れずに、アンブシュアから意識が外れれば自然に動く筈なのでどうすればそこに辿り着けるか?をその人に合った言葉として模索しました。

上に書いた通り、よりもっとマウスピースでの場所を選んでくださいと伝えました。押さえ込んでも良いから。それで最初にスッと自然に音になり始めるとアンブシュアへの過多な意識の干渉が消えた。

因みに楽器が自然にホールド出来て、自然に息が吸えて(苦しく無く自然に多くの息が身体の中に保てる様に)唇の前にマウスピースを持って来れば、マウスピースを当てる時のくちびるのフォームや場所は身体が選びます。感じ取るコツは伝えますが、選ぶ迄待って下さいと伝えます(笑)
これはその場で説明しないと理解は難しいのですが、殆どの方に自然に音が出る事がどういうことかを経験してもらえます。チカラが入った音の出し方をされてた方は「吹くより早く音が出る」と感じるようです。

それが焦らず丁寧にキープ出来た前回から今回の間のバンドの練習で一番上の言葉をかけられたそうです。他人が見てハッキリと分かる程のアンブシュアの変化はそのものを直接動かすので無く、意識をそれ以外(一番は音)に集中させる事で自然に行われました。

これで完全に抜け出せると良いなぁ。

レッスンにて。


少し調子を落としている方のレッスン。

その人の感じ方や考え方、そして言葉の受け取り方、その時の心境、色々なことをちゃんと配慮しつつ深い所まで伝えるのは難しいと感じます。

こういう時はこれやって下さい〜で、済ませずに。

レッスンの最後に生徒さんの楽器を吹かせてもらいました。僕自身が選んだ楽器ですが時々吹いてその時々の楽器の状態を確認します。

メカニカルな事。

そして、楽器の響き方。
これは不思議なものでその時々の吹き手の様子が楽器に映されると感じてます。

楽器のチェックと少しずつ伝えたい事が有ったので丸々一曲「私を泣かせて下さい」by ヘンデルをアカペラで。
もちろん伝えたい事が有ったので心を込めて。コンサートと同じです。

終わってから生徒さんの方に目を向けると目を赤く大泣きされてました… 爆汗


共感してもらえたのだなって。沢山の言葉を並べるより確実ですよね。


さて、これが著作権の有効な曲なら「著作権使用料を払え」となるのでしょうか?

先日、潜入捜査で話題になった組織のコメントでは「まるでコンサートの様だった…」と有りました。

僕は某所にその潜入捜査の記事を読んで、「音楽が何故存在するかを理解してない事を証明した」と記しました。

音楽教室やレッスンで技術だけを教えるって思っていたり、そうでなければコンサートと同じだと言うのはすこし違うのではないかと思うからです。

習いにくる方は、もちろん上手く楽器を演奏したいからが直接の動機でしょうが、最初に楽器を演奏したいと思われたのは、演奏など何らかのものに共感し刺激を受けてそれを自分でも音にしたいと思ったからだと考えます。

技術は音や音楽、伝えたいものを表現する為に存在するもので、その伝えたいものに関して伝えるのも大切なレッスンとなります。音が良くなってから音楽を…、技術がついてから表現を… と言うことは存在しないと思う。表現したい音、伝えたい事が有るから音楽をする。それがたとえ自分自身だけの為であったとしても。
本当は向こうにあるので無くて先に存在し、そのものの手前に手段として技術が有る。

「まるでコンサートの様だった」
それは教える方がちゃんと音楽として伝えるべき物を伝えているからであって、そこが音楽の存在する理由だと僕は思います。

現在の法と音楽そのものにズレが有る様に感じます。
権利を侵すことは当然によく無いことですし、それを推奨するつもりも無く、著作権を守る行為を咎めるつもりは全く有りません。第一に尊重すべき事です。しかし、既に楽譜を購入する時に支払いそれ以上に必要なのでしょうか。音楽を利益をあげるためだけの手段としているならそれも良いでしょう。しかし、教室は生徒からそれを利用して利益をただ搾取している場所だろうか。

これは現代社会ならではの問題できちんと話し合い落とし所を見つけるべき事だと考えます。

生徒さん達が音楽に興味を持ち、さらに音楽を求め楽譜や媒体を購入する。コンサートに行くきっかけにもなる。長い目で見れば音楽の世界の発展になる事だとも思います。

単に権利だけを守ると言うものでは無い。

その為には教室側と組織の対立の仕方が根本からおかしいのではないかな。コンサートの様か否かでは無い。

潜入捜査官?を二年間教えた方は残念だったでしょうね。僕なら凹みます。仕方がないと思っていても。
もし、その教室の実態を調査するなら潜り込まなくても出来ますよね。一曲丸まま演奏するかどうかを判断するなら話は違いますが、そこは本来の論点では無いと思います。音楽の教授には必ずそう言う場面が伴う。

音楽を通してただ利益を得ているからとするなら、音楽に関わるものとしては少し理解が浅いと思いますし、一般的な常識、社会通念で見るとそう判断出来ると言うなら、それは管理する音楽そのものや作品に対する理解を持っていない。理解を持っていない方々が権利をマネージメントしていることになる。


僕は生徒さんがある曲を聴きたいと言えば、知っていたり、楽譜が有ったり、状況が許せば演奏すると思います。

音楽ってそう言うものでは無いの?






この二つの感覚は大きな差だと思う。

アンブシュアのフォームを上手く構えて上手くマウスピースを乗せて、ちゃんと歌えば唇は勝手に振動してくれる。(この「上手く」はまた別の機会に)

振動を起こすのに努力が要る時はフィジカルか奏法のシステムが上手く行ってない時。


唇を振動をさせようと言う強い力が働いて無くても、アンブシュアのフォームを一生懸命に「唇そのもの」や周りの筋肉を著しく使って「型を保とう」とする事は振動させようとするのにとても近くて大きな疲労と不自由なコントロールを生むと感じている。

とは言うものの、アンブシュアは実際に音が出てないとその力のバランスは存在しない。フォームを作りマウスピースが乗り、息が流れて唇が振動して音が出てその影響も受け止めて初めてアンブシュアは完成する。(ニワトリと卵の話みたい。。)
音を出してる時に上手くフォームが取れる様な準備は必要だけど、良い(正しい)アンブシュア「型」が良い音や良いコントロールを生むと言うより、良い音がしてコントロールが心地良いアンブシュアがその人にとって「良いアンブシュアの型に見える」と言えると思う。(単純にタイプに分けられるものでも無いと思う。同じ人でも状況や熟練度に寄って変わってくる〜僕がそうだった)
短時間の間に身体のバランスを整える事で外から見る形が変わる事も有るし、アンブシュアその物を変えようとしていなくても月日の中で徐々に変わってくる事も有る。


そのアンブシュアを伴った唇は息の流れに因って振動を起こす。因みにトランペットの音はその唇の振動を拡声したものでは無く、唇の振動に因って空気の振動波が生まれ、それがマウスピースと楽器、奏者の身体に共鳴して生まれるのだと考えている。


その息の流れは、
高い音は量は多く無いが速いスピードの息を。
低い音はゆっくりした息をたっぷり。

と聞くことが多いけど僕は少し違う。
(とは言えイメージ的には正解だと思う)


スピードが上がると単位時間あたりの量は増えるので僕の頭では上の理屈が理解出来ない。

ちょっと実験してみると、

口を「あー」て開いて暖かな息を吐く。
人によって差はあるだろうけど吐く息の長さは10秒位は保つと思う。これは低い音。

今度はアンブシュアのフォームを作って細くて速い息、そう、ハイベー位のつもりで息を吐いてみる。これは高い音。

さて、どっちが長く息が保つだろう?
それは実際に楽器を吹いてる時の下のドとハイベーで比べてみたときと同じだろうか?

僕はハイトーンで息は殆ど流れてない。息の量もスピードも考えているよりずっと小さな値。それでもバランスが合うと唇は欲しい音に振動してくれる。上下の唇の間には小さな穴が常に有りその間をストレス無く息が通過してベルヌーイの定理通りにくちびるが振動してる。だから下の音より長く延ばせる。
これはプラクティスミュートを付けて吹いて、先端の穴から出る空気を触ってるみるとよく分かる。

そして、僕にとって息をコントロールするのは唇でも舌の位置でも無い。

唇でコントロールすると楽器を吹く事がきつ過ぎるし音色が一色になってしまう。口を手で覆ってスピードの有る息を吐く事に似ている。正直、苦しい。

舌の位置を音域で固定するとタンギングの自由度が少なくなる。ta,  da, la, ka, da, ha, ぼくがよく演奏するバロック音楽には様々な言葉のシラブルが求められる。自由に喋れないとバロック音楽の表情にならない。一つの倍音の中で音程を動かすのに喉と共に舌の位置を動かすのにも邪魔になる。高い音なのに舌を下げる事も行う。(音に寄って音は上がるのに舌がさがるってことがある)そうで無いとナチュラルトランペットの音程は操作出来ないし、普通のトランペットでもその方が音色も崩れなくてスタミナにも良いと思う。だから舌は常に自由に動くようにリラックスさせようとして居る。

息そのものはお腹の方から吐こうとしてる息を喉(声門)で受け止めてコントロールして居る。とは言え、自然にたっぷりと息が吸えれば元に戻ろうとする身体の仕組みによって意識的に息を吐こうとすることは少ない。上手く吸えれば息は外に出ようとする。高い音はお腹の方から強く吐こうとする力を伴うが声門もしっかりと閉じて(もちろん完全には閉じなくて薄い隙間が有る様な感じ)身体の中に高いエネルギー(圧力)を感じている。身体の中の気圧を上げる為に吐こうとする力を使う。どちらかと言うと息が一度に出てしまわない様にコントロールして居る。唇を閉じた吐けない苦しさで無くて、吐かないで我慢してる身体全体の苦しさは有るが、不思議と音が響くとそれはかなり緩和される。(場合によっては殆ど感じず、音が響く心地良さだけになる)

息(空気)は気圧の高い所から低い所に流れる。身体のなかの気圧を上げて外に出る息をコントロールしている状態。

感覚としては歌っている感覚に近くなる。低い音の時は身体の中の気圧が下がり声門も開いてたっぷりの息がゆったりと流れる感覚となる。

ここまで書くとあれ?と思う方がいると思うのだけど、確かに高い音は下の音に比べて行きのスピードは上がっているかも知れないが、それは一般に思われているよりずっと小さな変化だと言う事。スピードと言うよりエネルギーの変化という方がしっくり来る。

喉を通過した息はもう殆どストレスが無くスムーズに身体の外へ流れる。唇に届く時には出したいその音の振動を起こす息の状態に完全に一致しているのが理想。強過ぎると息に負けない様にアンブシュアを踏ん張らないとならないし、弱いと音高を保つ為にくちびるをより閉じようとする力が必要になる。何方も疲労を生む。

唇の中心〜唇そのものは用意されたフォームと息によって振動を起こす。振動させようとする努力は要らない。マウスピースと楽器が揃う状態〜楽器を吹いている状態が一番小さな力で唇は振動してくれて、マウスピースだけはその次、唇だけだとより強くて唇を閉じる力が必要になる。

楽器を吹く為にはとても沢山の筋肉や神経が同時にタイミング良く動く。アンブシュアだけでも一つ一つは考えられない。ヒトはそれらを全て把握する事は出来ない。ヒトの脳はその様に作られてない。(この前のブログを参照)だから音そのものを聴いて上手くコントロールするのが実は「科学的」にも一番正解かも知れない。

何にしても唇は自由にオートマティックにその音、その音楽、その表情に必要な振動をしてくれてるのが一番心地良い。

上にも書いたが、ここまでの説明とは逆に、よく言われる音域に因っての息の話はイメージの上ではとても頼りになる感覚だと思う。上の音はスピードの乗った息がコンパクトに流れてる感覚になるし、舌の音はゆったりとした息が太く流れている感覚になる。これは音が響いて居るから。息のエネルギーが効率良く音に変換されると「息のイメージ=音のイメージ」と感じられる。そこを誤解すると迷路にはまることが有る。