火の神（火之迦具土神 ：ほのかぐつちのかみ）をお産みなさり
そのときの火傷が原因で
命をおとされました。
古代において「火」は、火山の噴火に代表されるような
自然の脅威であり、人が簡単にコントロールできる
存在ではなかったことでしょう。
「火」を道具として使いこなすようになって以降
人類は飛躍的な発展の一途を辿ったと思われます。
便利な道具であり、人々に多くの恩恵
をもたらすものであっても
その使い方を誤れば脅威と化します。
言葉も同じこと。
愛を伝える言葉もあれば、
人を傷つける言葉もある。
祝福の言葉は、相手を祝福するだけでなく
その言葉を発した本人をも祝福します。
誰かを批判したり、傷つける言葉は
呪いの言葉となり、対象だけでなく
言葉を発した本人をも呪いの対象になるのです。
かといって、常に砂糖のように甘い言葉や態度でいることが
良いということではありません。
何事もバランスが大切だということです。
陰があれば、陽がある。
物質の世界に生きている私たちは、
物質のみに偏りすぎたり
あるいは、精神世界、神秘主義な考え方に偏りすぎたり
するのではなく
また、個人主義に、あるいは全体主義に、というようにどちらかにだけ偏りすぎる
という考え方や生き方を選んでしまいがちです。
だからこそ、調和と協調をよりいっそう意識していくことによって
精神的にも、物質的にも
バランスのとれた生き方ができる
のではないでしょうか。
ーーー
☆参照：伊勢 神話占合札（伊勢 菊一）