牡丹に鍼を打って治した鍼師 〜鎌倉時代末期の粋な天皇と鍼師の逸話〜 | 西宮・門戸厄神 はりねずみのハリー鍼灸院 本木晋平

西宮・門戸厄神 はりねずみのハリー鍼灸院 本木晋平

鍼灸師、保育士、JAPAN MENSA(メンサ)会員/IQ149(WAIS-Ⅲ)、日本抗加齢医学会指導士、実用イタリア語検定3級。趣味は読書、芸術鑑賞、小説執筆(2019年神戸新聞文芸年間賞受賞)、スイーツめぐり、香水づくり。

きょうは久しぶりに鍼灸の歴史についてのお話です。

社会鍼灸学研究 2010 (通巻 5 号)~ 31 ~
「日本における鍼灸の歴史
 -室町から江戸期にかけての受容と発展について-」
順天堂大学医学部大学院医学研究科医史学研究室
東邦大学医療センター大森病院東洋医学科
筑波技術大学保健科学部保健学科
吉田和裕 

から(PDFはこちら

その昔ーー鎌倉時代末期、花園天皇のころです。
摂津国(今の兵庫県東部、大阪府の一部)に多田源氏という源氏の一派が有り、そのひとり、多田二郎為貞は鍼の名手として知られていました。
あるとき、花園天皇の命で御所に呼ばれた多田二郎為貞。
その依頼内容は

「枯れかかっている庭の牡丹を鍼で治療してほしい(!)」

鍼を打って無理難題とも言える牡丹の木の治療に成功した多田二郎為貞は(皇居の庭(園)の牡丹を治したことから)「御薗(みその)」姓と牡丹に獅子の紋章を下賜されたとか・・・

植物までも鍼で治したーーこんな逸話が残るほど多田為貞は名医だったのでしょう。

もっともわたし自身は、花園天皇だったから残った逸話ではないかと思っています。
というのも、花園天皇はまれに見る文化人でした。

たとえば天皇に使える近衛家の家紋が牡丹だったので、近衛家のひとを治療したのを「牡丹(近衛家の重要人物)を治した」と表現したのかもしれないーー花園天皇ほどの才気にあふれた粋な天皇ならこの程度の提喩がさらりと使えてもおかしくありません。


人物
歌道・学問・書道に優れ、特に和歌では京極派の主要人物の一人で『風雅和歌集』の監修を行っている。日記『花園天皇宸記』は宸筆の原本が今日に残る(宮内庁書陵部蔵)。文人肌で、読経や念仏を欠かさず信心深かったという。
『誡太子書』と同時期に量仁親王のために著したとみられる『学道之御記』(がくどう の おんき、宮内庁書陵部蔵)では、その冒頭部で「学問の目的はただ文字を識り、博学になるためのものではなく、本性に達し、道義をおさめ、礼義を知り、状況の変化をわきまえ、過去を知り未来に活用するためのものである」という意味の一文を掲げているが、そこからも彼の持っていた学問に対する考え方がよく見て取れる。逆に、博学だけを吹聴したり、風月文章をもって旨とすることを「学者之弊」として戒める記述が『花園天皇宸記』には散見する。


「学問の目的はただ文字を識り、博学になるためのものではなく、本性に達し、道義をおさめ、礼義を知り、状況の変化をわきまえ、過去を知り未来に活用するためのものである」

博学だけを吹聴したり、風月文章をもって旨とすることを「学者之弊」として戒める


現代の教育学者が言ってもおかしくないことを鎌倉時代ーー中世に言っている。
すごい天皇がいたものです。

さて・・・鍼灸師として興味があるのは

本当に牡丹の木に鍼を打って治るのか?

超音波で植物の病気を防ぐ研究も現に行われているようですが多田二郎為貞が園芸にも詳しかったというのが本当のところでしょう。

牡丹の根の樹皮部分は「牡丹皮(ぼたんぴ)」という生薬になり
薬効成分は消炎・止血・鎮痛作用があるペオノールです
大黄牡丹皮湯、六味地黄丸、八味丸などの漢方薬の原料になるからです。

鍼灸と湯液(とうえき:漢方薬のこと)の両方を知らないといけなかった時代(今もそうかもしれませんが・・・)多田二郎為貞が生薬になる植物のメンテナンス法(栽培法)に精通していたとしてもおかしくないと思うのですが、いかがでしょうか。


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西宮市政ニュース(2016年3月25日版)に

西宮市公民館活用促進プロジェクト
『ストレスに負けない方法と鍼灸』


が掲載されました!!

一番上に載せていただいて、ありがとうございます!! がんばります!!
ーーーーーーー


4~7月の第3火曜日の午前中、西宮市の高木公民館で、ストレスマネジメントと鍼灸についてのボランティア講座を行うことになりました。

西宮市での講演は初めてです。がんばります!


■対象 下の4つのうち1つでも当てはまる方■
●ストレスの原理や対処法について学びたい         
●鍼灸や代替医療に興味がある  
●ストレスを感じている、身近な人がストレスにやられている
●信頼できる健康情報を得る方法を知りたい

■日程・内容 (全4回、1回だけのご参加も可)■
4月19日(火)10時~11時30分
  「ストレスって何? 鍼灸(はり・きゅう)って何?」 


5月17日(火)
10時~11時30分
  「ストレス対処法・予防法Ⅰ 鍼灸の治療原則」 


6月21日(火)
10時~11時30分
  「ストレス対処法・予防法Ⅱ 東洋医学の基本」

7月19日(火)
10時~11時30分
 「健康情報の選び方(メディカルリテラシー)」

※各回ともセルフケアの実習あり 
(小児はり(かっさプレート)を使ったタッチセラピー、自律訓練法、漸進的筋弛緩法

■場所■
高木公民館 第1集会室(〒663-8033 西宮市高木東町15-10)

■定員■
15名(予約制・先着順)               

■参加費■
1回 500円(教材費 込み)

■講師■
本木晋平(もとき しんぺい) 
(鍼灸師・日本抗加齢医学会会員・AEAJ認定アロマテラピーインストラクター)   
  
※筆記用具をご持参ください
※ひじから先、ひざから先を出せる動きやすい服装でご参加ください

案内のチラシは、西宮市内の公民館・図書館にあります。


ふるってご参加ください。

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解剖生理学と運動学に基づいた治療法
ーー全身100カ所打つ鍼と棒灸ーー
疲労回復・体質改善へ導く
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膝の痛み、冷え性も!


===「美容鍼」「美顔鍼」「ストレスフリー顔はり」===

西宮・門戸厄神「はりねずみのハリー鍼灸院

ストレスフリー顔はり(美顔はり)
8000円(約60分)

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【注】画像および文章の無断借用・転載は固く禁じます。

まずは、「ストレスフリー顔はり」がどんな顔はりか、ご覧いただきます。

(前面)お顔の鍼はとてもシンプルです。頭や首にも鍼を打っているのが見えますか?


(後面)顔以外に打たれているこれらの鍼こそ「ストレスフリー顔はり」の特長です。

鍼治療の経験のない方にはものすごく痛そうに見えるかもしれません。
実際はものすごく気持ちいいです。

***

名前の通り、ストレスを解放させる(フリーにする)「ストレスフリー顔はり」。
リラックスさせる自律神経の副交感神経を刺激することを目標とした打ち方です。

一般的な美容鍼灸サロンの顔はりや美顔鍼と発想が違う打ち方とも言えます。

もちろん男女問わず、美容鍼灸(全身バージョン 12500  前日までのご予約が条件)の入門編ーー肩から上の美容鍼灸ーーとしてもおすすめです。
お顔のむくみが取れ、リフトアップできます。

お仕事、家事、介護、勉強(資格取得など)で、知らない間にストレスがたまります。
お顔の筋肉にも、必要以上のテンション(緊張)がたまります。

がんばっているひと、絶えず周囲の気配りをしているひとにこそ受けていただきたい「ストレスフリー顔はり」。
女性の方はもちろん、男性の方も歓迎します。
ご予約のお電話を、お待ちしております。

西宮・芦屋・宝塚・神戸・尼崎・大阪・伊丹
美容鍼(美顔鍼、顔はり)は
「はりねずみのハリー鍼灸院」@西宮・門戸厄神へ

※患者さまから撮影・公開の許可をいただいています。ありがとうございます。

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