「高齢者に優しい自治体」の特徴は? 〜「第2回介護・高齢化対応度調査」結果と「3つのA」〜 | 西宮・門戸厄神 はりねずみのハリー鍼灸院 本木晋平

西宮・門戸厄神 はりねずみのハリー鍼灸院 本木晋平

鍼灸師、保育士、JAPAN MENSA(メンサ)会員/IQ149(WAIS-Ⅲ)、日本抗加齢医学会指導士、実用イタリア語検定3級。趣味は読書、芸術鑑賞、小説執筆(2019年神戸新聞文芸年間賞受賞)、スイーツめぐり、香水づくり。

きょうは介護に関するニュースの紹介を。

日本経済新聞社産業地域研究所が、全国813市区(回答は767市区)を対象に

「第2回 介護・高齢化対応度調査」

を行い、高齢化対策に関する自治体の総合力を点数化・ランキングを発表しました。
それによると、

◎総合評価 ランキング ベスト10
順位   自治体名(都道府県) 偏差値
1(256) 板橋区 (東京都) 88.2(53.3)
2(1) 小山市 (栃木)    87.0(84.5)
3(3) 新宿区(東京都) 82.5(80.7)
4(2) 荒川区(東京都) 82.3(82.6)
5(174) 能美市 (石川)    81.5(56.2)
6(155) 藤沢市 (神奈川) 80.6(57.2)
7(6) 葛飾区 (東京都) 79.4(76.8)
8(10) 豊後大野市(大分) 78.9(72.6)
9(83) 杉並区(東京都) 77.7(62.1)
10(29) 長岡京市(京都) 76.9(68.6)
※順位・偏差値の( )内の数字は前回の調査結果

ということで、東京都板橋区が全国トップに。

第1位の東京都板橋区の場合、
●医療・介護関連等情報の冊子「おとしよりの保健福祉」
●板橋区認知症支援連絡会
●在宅医療への取り組み(訪問看護ステーション・在宅ケアセンター)の運営
などが評価されたようです。

第2位の栃木県小山市(おやまし)の場合、
●GPS機能付位置検索機器の貸与(徘徊高齢者見守り支援事業)
●認知症サポーター養成講座
●認知症相談について
などが評価されたようです。

第3位の東京都新宿区の場合、
●パワーアップ高齢者対象の介護予防教室
※パワーアップ高齢者:新宿区健康診査(生活機能評価)の結果、「生活機能の低下の可能性があり、介護予防への取り組みをお勧めします。」と判定された高齢者
●認知症サポーター養成講座のご案内   
などが評価されたようです。

兵庫県、ランクインしていませんねえ・・・
というより、近畿地方(西日本全体?)と東北地方は苦戦しています。
10位にやっと京都府長岡京市。


第10位の京都府長岡京市の場合、

●「迷い人情報メール」行方不明になった認知症の高齢者の特徴を医療機関やスーパー、民生児童委員、自治会長などでつくる「おでかけあんしん見守り隊」にメール送信
●「認知症サポーター養成講座」
※スリーA:「あかるく」「あたまをつかって」「あきらめない」をモットーとした、脳活性化のためのトレーニング
などが評価されたようです。

認知症の高齢者と介護者のためのサポート体制の構築、認知症の予防を重視しているのが特徴のように思いました。
認知症の予防と重篤化防止は、個人の努力では限界があります。

2013年6月に発表された厚労省の推計によると、2012年時点での認知症の患者数は462万人。
(認知症有病率15% 全国の高齢者3080万人から推計)

正常でもなく認知症でもない、予備軍的な中間状態の軽度認知障害(MCI)の高齢者は約400万人(推計)。

合わせて、862万人。
兵庫県全体の人口の557万人(2012年3月末データ)と大阪市の人口の266万人(2010年データ)を合わせたよりも多い。

「認知症800万人時代」「高齢者の4人に1人は認知症」

という状況です。


ともあれ、まずはみんなで、長岡京市が提唱する

「3つのA」・・・「あかるく」「あたまをつかって」「あきらめない」トレーニング

を始めてみませんか? 脳活性化トレーニングだけではなく。

明るい未来を拓く秘訣は「ちょっとした前向きな習慣」にあると思います。