認知症の予防にいい精油は? 〜AEAJ第21回専門セミナー「アロマテラピーと一次予防を考える」〜 | 西宮・門戸厄神 はりねずみのハリー鍼灸院 本木晋平

西宮・門戸厄神 はりねずみのハリー鍼灸院 本木晋平

鍼灸師、保育士、JAPAN MENSA(メンサ)会員/IQ149(WAIS-Ⅲ)、日本抗加齢医学会指導士、実用イタリア語検定3級。趣味は読書、芸術鑑賞、小説執筆(2019年神戸新聞文芸年間賞受賞)、スイーツめぐり、香水づくり。


に行ってきました。


開催日時
【東京】2014年8月31日(日)13:00~16:20(開場12:15)
【大阪】2014年9月6日(土) 13:00~16:20(開場12:15)

会場
【東京】東京国際フォーラム ホールB7(東京都千代田区)
【大阪】大阪国際会議場 イベントホールAB(大阪市北区)

内容
【講演1】精油の香りによる自律神経と生理機能の変化
-大阪大学名誉教授 永井 克也氏
【講演2】精油による認知症予防
-鳥取大学医学部教授 浦上 克哉氏

会場の入りは8割程度でしたが、どちらもとても勉強になる講演でした。



以下、講演メモです。

【講演1】精油の香りによる自律神経と生理機能の変化 -大阪大学名誉教授 永井 克也氏

○グレープフルーツ精油は交感神経を刺激し、ラベンダー精油は副交感神経を刺激する
○ミルクチョコレートは体温を下げ、ビターチョコレートは体温を上げる
○ラベンダー精油の濃度が高過ぎるとかえってストレスになる
○グレープフルーツ精油は17時以降(休息期)に嗅いだ方が体温上昇がはっきりあらわれ、ダイエット効果など期待できる
○グレープフルーツ精油は頻繁に嗅がないほうがいい。せいぜい週2-3回
○シューマンのピアノ曲『トロイメライ』を50デシベルで60分間聴かせると副交感神経が活性化する
○体内時計をリセットしたければ、朝7時ごろから2時間ほど戸外で朝日(2500ルクス以上の光)を浴び、朝昼晩3食きちんと食べること

※参考URL  「自律神経と科学」株式会社ANBAS(演者の永井克也先生が興されたベンチャー企業)

【講演2】精油による認知症予防 -鳥取大学医学部教授 浦上 克哉氏

○日本の認知症患者は462万人、認知症予備軍(軽度認知障害)は400万人(2013年)
○認知症予備軍にまったく介入しないと(予防措置をまったく講じないと)かなりの高率で認知症に移行
○認知症になりやすい生活習慣その1「テレビを見ながらうたた寝をする」「外出しない」→頭に刺激のない生活
○認知症になりやすい生活習慣その2「ストレス度が高い」(孤独によるストレスも含む)
○創造的な活動で認知症は予防できる(短歌・俳句・日記・運動など)
○よく笑うことも認知症の予防にいい
○認知症の7割を占めるアルツハイマー型認知症は嗅細胞=嗅神経のアミロイド沈着(嗅覚の衰え)から始まる。
○アロマテラピーで嗅覚を刺激することで
アルツハイマー型認知症の発症や進行を遅らせることができる。

認知症予防にいい精油とそのブレンド比率


(A)昼用 ローズマリー・カンファー:レモン=2:1
 
※1日2-3滴 アロマペンダントやパッチシールなどを使用
(注)高血圧症の患者は(A)の使用前に医師に相談すること

(B)夜用 真性ラベンダー:オレンジ・スイート=2:1  
※1日2-4滴 アロマディフューザを使用

ローズマリーの精油は大きく分けて cineole(シネオール)、verbenone(ベルベノン)、camphora(カンファー) 3種類のケモタイプがあるが、認知症予防の効果が認められるのはローズマリー・カンファーのみ ⇒ケモタイプの知識が必要。

①ローズマリー・カンファー〔ケトン類〕 ⇒筋肉痛、神経痛(神経障害)に効果 鎮痛作用、胆汁産生促進作用あり
②ローズマリー・シネオールオキシド類〕風邪や気管支炎などの呼吸器系疾患に有効 去痰作用、粘液溶解作用、抗カタル作用あり 
③ローズマリー・ベルベノン〔ケトン類〕 ⇒スキンケア、ヘアケア、神経疲労、落ち込みの回復  細胞再生(美肌)作用、粘液溶解作用あり
一般的にローズマリーと呼ばれるのはローズマリー・シネオール

※参考URL  株式会社ハイパーブレイン演者の浦上克哉先生が代表研究者の鳥取大学発ベンチャー企業)
参考URL 日本認知症予防学会(認知症予防専門士などの専門資格案内あり