妖怪ではない。
葬式で遺族に代わって泣いてくれる女性のことを言う。
私は台湾の葬式に参列したことがなく、まだ泣き女を見たことはない。
マイクを持って、
「どうして死んでしまったのぉぉぉぉぉぉー」
と号泣するのが仕事らしい。
葬式でマイクと言えば、台湾で暮らしていたとき。
誰か近所の人が亡くなったらしく、どういうわけか、
うちの前の少し空いたスペースに祭壇らしきものが置かれ、
朝の早くから夜まで、ご丁寧に大音量のマイクでもって
お坊さんがお経を唱えていた。
それも一人じゃなくて何人もだ。
そして、それは一週間続いた。
慣れとは恐ろしいもので、最初はあまりのうるささに腹が立ったのに、
何日かして、
「こりゃ不可抗力みたいなものだから仕方がない。」
こう思い始めると、あのけたたましい大音量の中でも、しっかり昼寝ができた。
しかし。
私がたまげたのは、台湾のこういった葬式の習慣ではない。
まあ驚いたけど。
なんと!
台北などの都市部ではないらしいが、
台湾の田舎では、亡くなった人が生前いわゆる“イキな人”だったりすると、
ストリッパーのご登場となるらしい。
葬式でもストリップ!
なんと大胆不敵なご供養だろう。
どうやら、カラオケを歌いながら脱いでいくらしいのだが...
前回記事の、結婚式でストリップは、
これに比べりゃ別に何でもないんじゃないかとすら思えてくる。
まだ、ご当地出身の人に、この話の真偽を確かめてはいないが、
前回記事が紛れもない事実だったことを考えると、これも十分にあり得る。
今、台湾に行っているエイリアンが戻ってきたら訊いてみよう。
結婚式でストリップ。
葬式でもストリップ。
はっきり言って、私はとっても見てみたい。
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