2次試験の面接は2月20日(27日の人も)。これから10日程度の時間を有意義に過ごして、ぜひ2次も無事に合格をしてもらいたいと思います。

 

英語の先生にもいろんな考えがあって、

 

「対策をしたら本当の英語力ではないから意味がない」

 

という声もよく聞かれます。

ただ、試験である以上、合格するために受験するためであって、対策はをするかしないかで結果は大きく変わってきます。しかも、英検は毎回まったく同じ形式で出題されるのでなおさらです。

 

1次を突破している人たちは、基本的に2次を合格する語彙や文法を十分身につけているので、

 

ちゃんと準備をしさえすればみんな合格できます。

 

でも、筆記試験と違って一人では対策できないという難点があります。

 

クレイン英学校では、マンツーマン指導で一発合格のお手伝いをしています。

 

面接対策をご希望の方はお気軽にお問合せください。

さて、2022共通テストのリスニングはどうだったでしょうか?

こちらも、リーディング以上に「予想通り」の展開となりました。問題構成は昨年とほぼ全く同じ作りで、難易度については昨年よりも若干解きやすいように配慮されていたように思います。

 

問題構成は以下の通り

 

第1問A:短文の同意文選択

第1問B:短文のイラスト選び

第2問:会話文のイラスト選び

第3問:対話に対する問いへの答え

第4問A:4コマ漫画並べ替え&図表への数字穴埋め

第4問B:3つの条件に合う本のタイトル選び

第5問:ギグワークについての講義

第6問A:料理に対しての二人の意見選び

第6問B:エコツーリズムと珊瑚保護について4人の意見を聞き分け

 

昨年と同様に、第2問までが2回聞き、第3問以降が1回聞きでした。第4問以降は聞き取る情報が多いですが、並べ替えや、第5問の表の穴埋めなども素直な構成で、答えの予測もしやすかったですし、基本すべて時系列で放送されていたので、聞き取ったままに回答できる問題が多かったように感じました。

 

また最後の第6問B。4人での会話で誰がどの発言をしたのかわからない。アメリカ英語、イギリス英語、日本人英語のアクセントがあり、さらに彼らの発言から、それが同意なのか不同意なのかの解釈まで必要になる...昨年は多くの受験生が苦しめられたその反省からか、今回は聞き取りやすいよう配慮がされていて、発言の意図も掴みやすいセリフとなっていました。

 

長文のトピックという点でも昨年とよく似ていました。

第5問では、昨年はワークライフバランス、そして今回はギグワーク。

第6問Bでは、昨年はペーパーレス化、そして今回はエコツーリズムと珊瑚保護。

いずれも、時事的な話題ですので、日頃から社会的な出来事に関心を持って情報を持っているかどうかで、リスニングの正答率も変わってくるでしょう。

 

 

〜加藤先生のコメント〜

 

-去年よりはやりやすかった印象があります。

-大問5は特に難しい印象があって、音声を聞きながらワークシートを埋める必要がありました。長い選択肢は後で回答し、短い単語だけの選択肢は聞きながら埋めるといったテクニックが必要でした。

何より、難しい問題で聞き取れなくて、次の問題が読まれているのにページがめくれていないと言うのはよくあることだと思います。しかし、特に聞き取れなかったものはもう仕方がないので、次のできる問題を落とさないためにも、すぐ次の問題に取り組むのが大事ですね。大問5ができなくても、大問6は去年よりやりやすく、しっかり集中すればできる問題だと感じたのでやはり切り替えが大事だと思います。また、テスト中、様々なアクセントが聞こえてきたのも印象深いです。イギリス英語から、日本語英語のアクセントまで、聞き慣れていないと内容は難しくなくても困惑してしまうかもしれませんので、とにかく慣れておくことが必要です(World Englishの生徒はここは障害にならないかも?)。

2回目となる大学入試共通テストが先週末行われました。主題傾向や難易度などどうなるのか不安がありましたが、どうだったでしょうか。

結果的には、リーディング、リスニング共に「前年度並み、もしくはやや易化」というのが実際に解いてみた感想です。とはいえ、総語数は昨年よりも500語程度増加していたので、全ての問題に時間内に解答するのに苦労した人も多かったと思います。

 

以下、出題テーマを見てみます。

 

リーディング

第1問A : フルーツの料理本(画像+文字)

第1問B : キリンの赤ちゃん名前募集ポスター

第2問A : 大学図書館利用案内 

第2問B : ペットについて新聞記事

第3問A : 日本のお祭り体験ブログ(文章+画像)

第3問B : 英国登山の記録(文章+地図)

第4問 : 大学新入生への家具オススメブログ(文章+画像+表)

第5問 : テレビ発明家の伝記(文章+まとめスライド)

第6問 A: 朝型or夜型人間(文章+まとめスライド)

第6問 B: プラスチックとリサイクル記号(文章+画像)

 

第1問から第3問までは比較的読みやすく、答えも見つけやすい問題が多かったと思います。その一方で、後半の大問は多くの情報を分類し、比較しなければない問題が多くありました。受験生は文章の内容が理解できるだけでなく、問いに応じて、情報を時系列で並べ替えたり、計算して比較したり、と複雑な作業を頭の中でしなければ正解に辿り着けない作りになっていました。ここが、文科省的に「思考力・判断力」を問う出題ということになるでしょう。

 

また、今年特徴的だったのは、受験生たちにとって「実際に遭遇する可能性のある状況を想定したトピック」が多かったということです。例えば、第2問Aは、大学のサマープログラム参加時の、図書館の利用案内でした。また第4問は、一人暮らしをする新入生が家具をリサイクルショップで買うか、それとも家電量販店で買うか?についての意見を書いたブログ記事でした。

 

イギリスに関するトピックが多かったのも今年の特徴でした(第2問A、第3問B)

 

また、今年も「環境」に関するトピックが出題されました(第6問B: プラスチックの種類によって人体に影響があるかどうか、リサイクルできるかどうかについての記事)。SDGs関連の記事についてはこれからの私大一般入試、国公立個別試験でも出題されることでしょう。

 

 

〜加藤先生からのコメント〜

 

-長文の題材としては、何かしら日本と関係があるものが複数見られる

-答えになる箇所が文章のあちこちに散らばっている割に、比較すべき情報量がとても多く、必ずしも設問の順番通りに答えがあるとは限らない(そうでないものが多数見られる)。

-段落ごとに丁寧に要約したりする読み方は、共通テストに関して言えば適していないと感じた。

-ひっかけ問題はある反面、逆に紛らわしい選択肢はそこまで多くないと感じた。

 

とにかく早く読まなくてはいけないので、日頃からいかに文章を読んでいるかが、ものを言うと思いました。何度も照らし合わせて読むのを少しでも減らすために、文章がしっかり読める人は、一度パッセージ(長文)を読んでしまって、文章の流れを理解してしまってから設問を解くのもありかもしれません。

この冬、クレイン英学校に新しい先生がデビューします。多様なバックグラウンドを持ち、スピーチの達人でもあり、今後の活躍が期待される萬太陽(よろずたいよう)先生にインタビューしました。

 

− 英語との出会いを教えてください。

 

「小学校1年生の時からインターナショナルスクールに通っていました。幼いころから、異なる国籍の方々と一緒に勉強しました。」

 

− 海外での生活はどうでしたか?

 

「最初は食文化や言語など慣れないことが多かったが、とても貴重な体験をさせてもらいました。現在も、ビデオ電話を定期的に行っています。」

 

− アメリカと日本とで学び方はどう違いますか?

 

「アメリカではアクティブ・ラーニングが非常に進んでおり、教室が常ににぎやかです。日本の一方的に講義を受けるスタイルとのギャップを感じます。」

 

 

− スピーチを始めたきっかけは何ですか?

 

「テレビでアップル創業者スティーブ・ジョブズの新商品を披露するプレゼンテーションを偶然見たことをきっかけで始めました。」

 

− これまでどんな大会に出場しましたか?

 

「名古屋国際高校、春日丘高校、海星高校、ハンプトンアカデミーオブイングリッシュ弁論大会×2、愛知大学、姫路獨協大学、東京大学など多くの大会に参加してきました。」

 

− スピーチの面白いところは?

 

「自分の考えや思いを多くの人に伝えられることが面白いと思います。言葉だけでなく、身振り手振りを使えることも一つの魅力です。」

 

− 英語スピーチは初心者でもできますか?

 

「できます。練習を繰り返せば、誰でも自信をもってスピーチをすることができると思います。」

 

 

− 休みの日はどう過ごしていますか?

 

「サッカー観戦したり、本を読んだりしています。サッカーはレアル・マドリードというチームが大好きです。」

 

− 将来行ってみたい国はどこですか?

 

「スペインに行くことが子供のころからの夢です。テレビではなく、生でサッカー観戦をしてみたいです。」

 

− 将来の夢や今後の目標を聞かせてください。

 

「日本の技術や商品を海外に普及させるような仕事に就きたいと思っています。」

 

 

 

萬先生の圧巻のスピーチはこちらからご覧いただけます。

 

こんなふうに英語で表現できるようになったらかっこいいですね。萬先生のスピーチトレーニング講座はこの冬期講習から受講できます。

 

萬先生が仲間入りしてさらにパワーアップしたクレイン英学校、乞うご期待です。

 

 

今年度最初の大学合格発表がありました。総合型選抜入試で一次試験、二次試験と突破しての最終合格。

「合格しました!」の連絡に、安堵の気持ちに続いて喜びが込み上げてきました。


総合型入試では、英語で自己PRや志望理由を書いたり、話す試験があるため、その受験生の経験、大学での学びに対する希望や将来の目標について対話を重ねていきます。その中で、それまで気づかなかった自分の長所が見えてきたり、ぼやっとしてい未来が具体化していきます。

また、様々な社会問題に対する知識をつけるとともに、多角的に物事を捉えるトレーニングもします。授業を重ねるうちに明らかに成長していくので、生徒は自身の成長を実感し、私もそれが実に楽しいのです。


自分の内面を磨いていくという受験勉強で身につけた能力や視点は、大学に入ってから、そして社会に出てからも、その受験生の人生を大いに豊かにしていくことでしょう。彼らのこれからが実に楽しみです。


合格おめでとうございます!


関西学院大学文学部 総合型選抜入試

関西学院大学商学部 グローバル入学試験

立命館アジア太平洋大学国際経営学部 総合型入試




第3回となったオンライングローバルセミナー 。今回登壇をしてもらったのは、コンサルタントファーム世界のビッグ4の一角をなすPwCで国際税務コンサルタントのプロフェッショナルとして活躍するラント(旧姓:丸谷)朋子さん。

 

知り合ってから15年ほど経ちますが、彼女の著しい成長は目を見張るものがありました。私がグローバルセミナーを企画する時、潜在的なオーディエンスを意識し「クレイン生のロールモデルとなりうる人」という前提がありますが、同じくらいの気持ちで、私自身が「この人のストーリーを聞いてみたい!」と思う人にお願いをしています。約一年前から、朋子さんにお願いしたいと思っており、この度やっと実現することができました。

気さくで軽快な口調で、ズバッと本質をつく鋭い視点で朋子さんのストーリーをお聞きしました。

 

1シンガポールについて

 

まずは朋子さんの暮らすシンガポールについてのお話をお伺いしました。日本ではここ1週間で、秋を通り越して冬になってしまったような寒さがやってきましたが、赤道直下のシンガポールは一年を通して30℃前後。そして、意外にも日本の夏の方がよっぽど暑いそうです。

 

 

人種も宗教もそして言語も多様で、もちろん食事も様々。日本ではまだあまり見かけませんが、ビーガン(動物性を含まない食品)やハラル(イスラム教徒のためのお祈りをしている食品)、もちろん日本食もなんでも揃うそうです。そしてこれも意外なのが、シンガポールではほとんど家で食事を作ることはなくほぼ外食。そのような背景から、糖尿病が深刻な社会問題となっているそうです。

 

シンガポールは、Red Dot(赤い点)と呼ばれています。その由来は、世界地図で見たら極小のこの国は「赤い点」にしか見えないから。それでも、すべてのフライトが国際線というアジアのハブであるチャンギ空港は、朋子さんも「世界一の空港!」とお墨付き。新しくできたターミナル4は、建物全体が熱帯の森林となり、さらに大型ショッピングモールが併設されているということ。

 

 

住宅事情のお話も興味深い内容でした。ビジネス大国のシンガポールには外国人が多く居住しているのですが、シンガポール人とは隔絶されているそうです。現地の人たちは国が建てるHDBという公団に入れるそうですが、外国人は「高い家賃を払え」という意味で高級コンドミニアムに住むことを余儀なくされるというのです。

 

小国であってもアジアをリードしているという事実に多くのシンガポール人が国を誇りに思っている、というのは大国だけど愛国心が乏しい日本と実に対照的で、たいへん興味深く感じました。

 

2 異端児のマイルストーン

続いては、学生時代から社会に出るまでのストーリー。ごく普通の一般家庭に生まれ育った朋子さんは高校まで地元の公立高校に通います。高校時代はバイトをしながらも成績はトップで走っていましたが、理不尽な校則や進路指導について納得がいかないことが多く、学校の先生とはよくぶつかっていたそうです。そこが異端児の始まりだったとか。

 

 

その後、数学が苦手、そして家から近いという理由で、関西学院大学文学部英文学科に進学。

しかし、大きな挫折を感じたのが就職の時。同質性・均質性を重視する日本の就職試験にも納得が行かず自分のカラーを出していきますが、不採用となります。

 

しかし当時のことについては、ということばでバッサリ言い切ります。

 

「日本の会社の採用試験は、どれだけ社畜になれるかどうかを見極めている」

 

なんとかパートタイムで就職したBerlitzでは「字が汚い」「数字が苦手」と上司におこられ、試用期間延長、正社員になれない朋子さん、自分がとても惨めでした。

 

「一度人生のレールを踏み外すと元に戻れない。どうしよう…」

 

そんな思いで気持ちは焦るばかりだったそうです。

そんな当時の自分に向けていま朋子さんが感じているのがこのメッセージ

 

 

友達や親や先生、みんなに好かれたいと思っているみんなを横目に、ティム君は中指を立てて風船にのって飛んでいく。

 

「他人軸ではなく、自分軸で生きて欲しい。比べるのは他人じゃない、比べるなら昨日の自分」

 

「それに、自分が思っているほど、他人は自分のこと考えていない。自分が人生の終わりだーって考えていることも実は大したことじゃないんですよ。」

 

3 自分が輝ける場所を探しに

 

Berlitzを退職した後、朋子さんは海外から来日するVIPの人たちに住居提供をする会社に入社します。そこで出会う世界トップクラスの人たちを見て、「自分もそんなふうになりたい。英語"を"ではなく、英語"で"仕事がしたい!」と思うと同時に、マスター(修士号)のひとつもないとこのレベルにはなれないということに気づきます。

 

 

そこでMBA(経営学修士)を目指すようになった朋子さん。当時、ベトナムの日系企業で勤めていましたが、シンガポールにはシンガポール国立大学やナンヤン工科大学といった世界有数の大学を始め、アメリカ・イギリスの有名校の分校も多くあるということでシンガポールに移り住みます。そして、朋子さんはノッティンガム大学のMBAに進学します。

 

 

そこでは、多くの国出身の学生が集まる中、日本人は自分だけ。華やかな学生生活を想像していたものの、現実はとても厳しく、授業には全然ついていけません。大量の資料をその場で配られグループディスカッション。ところが、短時間で英文を読めずディスカッションには参加できません。ところが、海外の大学では意見をしなかったら存在しないも同じ。周囲からは

 

「フリーライダーで何にもやってないくせにいい点数もらうつもりか」

 

と白い目で見られ、毎日泣いていました。

そんな時に相談したイギリス人の友達に言われた一言が、彼女にとっての目覚ましコールになります。

 

『英語が母語の僕には君の痛みはわからないよ。でも、君は自分で来たいと言って来てるのだから、嫌だったらやめたらいいじゃないか。』

 

そうだ、私は自分がやりたくてここにいるんだ。クヨクヨしてても始まらない。泣いている暇があったら勉強してついていけるようになるしかない!

 

 

 

4 国際税務、移転価格との出会い

 

 当初はコンサルタントの仕事がしたいとは思っていたものの、当時はボヤッとしたものでした。そんな時に出会った会社の面接で、「移転価格できる?」と尋ねられます。本心は全く自信はありませんでしたが、朋子さんを奮起させたのはAmy Cuddyのことば。「はったりでもいいから、真似てやっていると、そのうち本物になる」

 

 

「やってみせます」と言い切り、それから7年、朋子さんは移転価格のプロフェッショナルになりました。そうこうしているうちに、コンサルタントファームBig4の人事部から直接採用のオファーの連絡が届くようになります。理由は、移転価格という特殊なフィールドで英語で仕事ができる日本人スタッフはほぼ皆無だからだそう。

また、世界的に見て、

 

「時間を守る・うそをつかない」日本人はどこにいっても重宝されるそうです。

 

日本の中にいたら「そんなの当たり前じゃん」と思ってしまいます。でも海外にいくと、日本人というだけで信頼感は増し、さらに、海外大学のマスター(修士号)を持って英語で仕事ができる、となると引く手あまただということです。

 

 

それでも、世界各地のエリートが集まるPWCの競争は非常に激しく、評価は完全な成果主義。肩たたき制度もあり、離職率は30%という高さだそうです。その一方で、求められる仕事ができるなら、オフィスにいる必要もないし、休んだっていい。世界のどこにでも使者があるから、希望すれば世界のどこでも仕事があるという自由な働き方が認められていて、男女間の理不尽な差別も一切ないそうで、さすがグローバル企業というところです。

 

朋子さんからの3つめのマイルストーンメッセージ、

 

「チャンスは準備をしている心を好み、機会は大胆な心を好む」

 

 

日本の体質に納得がいかず世界に飛び出し、そして一流になるために文字通り泣きながらMBAを取得。そして世界の名だたるPwCでプロフェッショナルとして確固たる自信を手にした朋子さんの、力のこもった言葉でした。

 

5 Tips to Take away

 

あっという間に時間を迎えてしまったセミナーの最後に、参加者の皆さんへ朋子さんからメッセージをいただきました。

 

「他人軸でなく自分軸で生きよう!」

 

「失敗しても大丈夫。起動修正は何度でもできる」

 

「できない理由を探す前に、やってみる」

 

「時にはぐっと踏ん張って」

 

「チャンスが通りかかった時にそれを掴める準備と挑戦する大胆さを持とう」

 

朋子さんはこうも言っています。

 

“The world is your oyster!(世界はあなたのもの)”

 

実はこれは、過去2回のグローバルセミナー講師も言っていたことと同じなのです。

 

「何事も自分次第。自分が信じる道を歩んでいくことが大切」

 

ひょっとすると、それが世界で活躍するためのとても大切な資質なのかもしれません。

次はどんな素敵なストーリーに出会えるでしょうか。次回も乞うご期待です!

 

 

 

久しぶりに電車に乗って通勤した。最近めっきり運動不足の私は扉のそばに立った。

クレイン英学校のある沿線には大学が多いため学生の利用が多い。お昼の時間帯であったが、多くの乗客で座席はいっぱいであった。しばらくすると、ずいぶん高齢の女性が乗り込んできた。ほぼ大学生で占められた座席を空けるものは誰もいない。

彼らは何を学びに大学に行くのだろう。

 

同じ日の夜、とあるレストランを訪れた。家族連れが私の前を歩いており、喜びを抑えられない小走りの子どもがレストランの重そうな扉を開けた。そのすぐ後ろを杖をついた老人男性が歩いてきた。それに気づいた10歳くらいのその子は、扉を開けたまま、その老人が店内に入っていくのを待っていた。老人は小さな声で「ありがとうね。」と子供に頭を下げた。

 

私が以前勤務していた学校の建学の精神に「行学一体」ということばがある。

 

よく意味をわかっていなかった私であったが、ある時、腑に落ちる説明をしてもらったことがある。

 

「電車で老人に席をゆずるべきだ、というのは誰でも知っている。でもそれを行動する人は意外に少ないんですよ。知識として学んだことをことを日常生活で行動できることを、行学一体と言うんです。」

 

 

また、私の母校の創設者が残したこんなことばがある。

 

「偉い人ではなく、良い人になりなさい。なぜなら、偉い人は立場が変わればたちまち偉くなくなってしまう。でも、良い人はいつ、どこに行ってもいい人だ。」

 

私はクレイン英学校で、生徒たちが英語が上達するように、また彼らが海外に飛び出していくサポートをするために働いている。でも私の生徒たちには、英語ができる前に、人に優しく接することのできる、良い人であってもらいたい。

早くも9月が終わろうとしています。朝晩はすっかり涼しくなって秋らしくなってきました。

久しぶりのブログ投稿ですが、この間いろんなことがありました。今回は徒然なるままに最近のクレインのことを記したいと思います。

 

クレイン英学校2年目の夏休みはまさしく怒涛の1ヶ月間でした。昨年の夏は生徒数6人、お盆休みもオープンしていましたが、授業はちらほらで、1日の多くを一人教室で過ごし、しょっちゅう近くの隼人池でお散歩をしていました。ところが今年は生徒数も40名を超え、先生も私を含めて4人で多くの講座を開講しました。

大学受験共通テスト対策、英検対策、TOEFL対策、中一総復習講座、英文法講座、高校受験対策、ネイティブ英会話、スピーチコンテスト準備、大学推薦入試の英文自己推薦書作成…

学校の教科という枠組みで考えると、英語は生徒のレベルはもとより、そのニーズも実に様々です。できるだけ個々のニーズに応えられる英語教育サービスを提供していくのがクレインの使命ですから、これだけ多くの講座を実施できたのは光栄でした。

 

 

8月には、英語教育×平和教育×グローバル教育を組み合わせた体験型のツアーの構想のため、広島を訪れ多くの人と会い、多くの取り組みを見てきました。

そして夏休みが明けると、「クレインピースツアー(仮)」来年実施の実現に向けてさっそく走り出しました。NPOの活動を行う旅行業者の方と企画のブレインストーミングをしたり、私たちの目的に叶う宿泊施設を探して打ち合わせをしたり、平和活動に関心を持つ大学生からコンタクトをもらい面会したり…

実施にあたり多くの課題も見えてきましたが、来年の春には募集を開始できるよう少しずつ準備を進め、ワクワクする有意義なプログラムを作りたいと思いま

 

 

 

8月と9月にはNPO留学フェローシップのお仕事も。海外大学出願書類のひとつである、教員による英文推薦書の書き方をサポートする 「海外大向け推薦状執筆ワークショップ」の企画運営に携わりました。

2019年に参加した米国国務省人物交流プログラムIVLPを通じた財政支援を受け、実務的には留学フェローシップが企画、プログラム立ち上げ段階から私も携わり、留学フェローシップやアメリカ大使館とのやりとりを重ねました。当日はズームの操作や時間管理などバックオフィスとしての役割を担当させてもらいましたが、日頃は何かと一人でやりくりしている私としては、複数の運営スタッフと連携しながらひとつのプログラムをやりとげる独特の一体感や充実感はなんとも言えないやり甲斐を感じました。そして何より、私の人生を変えることになったIVLPの経験が、誰かに還元できることにつながったということに大きな喜びを感じています。

 

 

 

クレイン英学校では、9月はWorld Englishコース担当の加藤先生が教育実習に入ったためミキ先生がピンチヒッターに。ミキ先生のネイティブの先生に戸惑いながらも、持ち前の明るさに生徒たちも少しずつ慣れていきました。最後の授業ではディベートにも挑戦。

ミキ先生は10月から転居されることになり、これからはオンライン授業のみの提供になりますが、加藤先生が復帰、そして新たな仲間も増えそうな予感です。

 

 

先週の土曜日から始まったのが、中間テスト対策講座。10月2日、9日と3週連続で行うこの講座では、教科書準拠のたくさんの問題に終日取り組み弱点を強化していきます。

 

 

 

そしてそして、来月には今年度初の「オンライングローバルセミナー」を開催予定でいま準備中です。世界で活躍する日本人からワクワクする世界の話を聞くこのセミナー、第1回は看護師として、そしてJICA職員として世界中を周り、いまはデンマークに暮らす石橋明子さん。第2回はカタール航空のファーストクラスキャビンアテンダントとして文字通り世界を飛び回る平松真依さん。そして3回目の今回は??

乞うご期待です!

 

以上、クレイン英学校の近況で

ちょうど20年前の今日、私は大学4年生で就職活動の最中でした。同級生は着々と内定をもらっていく中、私は焦りを感じながらテレビを見ていると突如番組が切り替わり、ニューヨーク世界貿易センタービルが煙を上げている画面が映し出されました。何が起こっているのかわけがわからないと困惑していると、次の瞬間、超低空飛行の旅客機がビルに突っ込んでいく光景が飛び込んできました。…世界が変わった瞬間でした。

 

テロに対する報復としてアメリカがアフガニスタンに侵攻してから20年。長期間にわたり兵士も民間人も多くの犠牲を払って目指したアフガニスタン民主化は、先月末、タリバンがあっという間に首都を陥落し復権したことで否定されることとなりました。

 

 

グローバル化が進み、国境を超えてみんなが同じスマートフォンを持ち、みんながひとつの

SNSプラットフォームに集ってどんどん同質化が進んでいるようにも見えますが、実は、文化や宗教の違いによる価値観の相違が一層際立つこととなり、その結果、多くの衝突が生まれることにもつながりました。

 

また他方では、私たち人類には、地球温暖化、エネルギーや食糧問題、人間の活動による生態系の破壊など、民族や宗教を超え協力して解決しなければならない問題が山積しています。

 

私が携わる英語教育の目標は、そのような人類共通の課題を解決するために不可欠となる、『異なるものへの理解』を英語という媒体を通して促進することです。自分とは違う国に住み、違う言葉を話し、違う常識を持って生活をしている人たちに関心を持ち、実際に自分もその違う世界へ行ってみたいと思うこと。自分と違う人やものや考えに優劣があるのではなく、ただ異なる世界があるということを受け入れ、複数の視点で世界を見つめる。

英語教育を通して、そういう人が少しでも増えれば、世界は今よりも平和になり、人類が力を合わせて地球の寿命を伸ばすこともできると信じています。

 

アメリカ同時多発テロとその後の戦争で失われた多くの命の冥福を祈るとともに、今でも心に傷を負った人たちに平和が訪れる世界になりますように…

ANT-Hiroshima代表の渡部朋子さんに、クレイン英学校の「ピースキャンプ(仮)」の構想を伝えたときに、最初に上がったのが今回お会いしたPEACE CULTURE VILLAGE(PCV)の山口晴希さんだった。自身のバックパック旅行など海外での経験を通して、ヒロシマを伝えたいという思いを強くしたというきっかけは、まさしく私と同じで、お話を伺う前からとても親しみを感じていた。

 

 

PCVは対話を重視した取り組みを大事にしている。被爆という過去の記憶だけでなく、現在の自分の日常生活と重ね合わせてジブンゴトとして考えたり、ヒロシマを訪れたあとにどう生きていくかという未来を考えるきっかけを与える取り組みをしている。どの取り組みも共感するものばかりであり、クレインでもこんなことができたらと期待に胸が膨らむ。

 

また、日本だけでなく海外との関わりも活発で多くの国と地域の若者と平和について意見交換する学習も行っている。日本人と日本に住む外国人でのグループで行う予定のピースキャンプ、海外とのつながりや英語でのプログラムを持つPCVは何よりとても心強い。

 

さらに、若者に向けて発信するにあたり、テクノロジーは重要だ。PCVでは、VR(仮想現実)やAR(拡張現実)技術を活用して、より平和記念公園周辺の歴史や被爆者の語りを学べる工夫をしており、私も思わず「わー」と声が出てしまうほどであった。

 

 

 

様々なアイデアを伺いながら、ミーティングの最中に「こんなこともできるかな?」「こうしたら面白そう」といろんなアイデアが湧いてきて、予定していたよりはるかに長い2時間もの時間をお付き合いいただきました。山口さん、ありがとうございました!

 

来年の今頃、コロナの状況がどうなっているかまったく未知の状態ですが、それでも明るい方を見ながら企画作りをしていきます。