二輪草(ニリンソウ)

二輪草(ニリンソウ)はキンポウゲ科イチリンソウ属の多年草である。
根茎で繁殖するため、大群落をつくることがある。
春先に、落葉樹林の林の中や土手などに生えて、普通は二個の白花をつける。
鵝掌草(ガショウソウ)の別名があり、一輪草や雪割一花(ユキワリイチゲ)などと同じ仲間である。
俳句の季語は春である。
写真は3月に赤塚植物園で撮った。
学名:Anemone flaccida


★にこやかに見つめあい咲く二輪草
 真白き思い忘ることなく
☆寄り添いて微笑み交わす二輪草
 風に揺られる楽しみ知りて

小繁縷(コハコベ)

小繁縷(コハコベ)はナデシコ科ハコベ属の一年草ないし二年草である。
北海道から九州にかれて分布し、道端や野原に普通に生える。
草丈は10~20センチくらいである。
繁縷(ハコベ)と似ているが、繁縷(ハコベ)は茎の色が緑色なのに対して、小繁縷(コハコベ)のほうはやや紫色を帯びている。
また、雄しべの数が異なる。
小繁縷(コハコベ)は3~5本だが、繁縷(ハコベ)は8~10本である。
葉は互い違いに生え、卵形で毛が多い。
開花時期は3~9月である。
花の色は白い。
花弁は5枚だが、基部付近で2裂するので10枚あるように見える。
写真は3月に大船植物園で撮った。
学名:Stellaria media


★点々と白い小さな花びらが
 春を知らせるのどかな姿

辛夷(コブシ)

辛夷(コブシ)はモクレン科モクレン属の落葉高木である。
北海道から九州にかけて分布しており、山地に多いが庭木ともされる。
開花時期は3月から4月にかけてで、香りのある大きな白色六弁花を咲かせる。
「北国の春」(千昌夫)の歌詞に出てくることで有名となったが、山に春を呼ぶ植物として慕われている。
また、つぼみを摘み取り乾燥させたものを辛夷(しんい)と言い、鎮静・鎮痛剤として利用されている。
俳句の季語は春である。
写真は3月に大船植物園で撮った。
学名:Magnolia kobus


★青空に溶け込むように辛夷咲く
 春の小道を君と二人で
☆花びらは空にひらひら舞い踊り
 辛夷指差し見つめん二人

白花沈丁花(シロバナジンチョウゲ)

白花沈丁花(シロバナジンチョウゲ)はジンチョウゲ科ジンチョウゲ属の常緑低木である。
原産地は中国である。
樹高は100~150センチくらいになる。
葉は倒披針形で、縁は全縁である。
厚い革質で光沢がある。
花期は2~3月である。
枝先に香りの良い花を頭状につける。
花には花弁はない。
花のように見えるのは萼である。
俳句の季語は春である。
ただし、その強い香りのために、お茶の席などでは「禁花」とされてきたという。
また、樹液には皮膚炎を引き起す成分が含まれている。
写真は3月に大船植物園で撮った。
学名:Daphne odora cv. Alba


★仄かなる香りやさしき沈丁花
 真白き花は春の陽浴びて

苧環(オダマキ)

苧環(オダマキ)はキンポウゲ科オダマキ属の多年草である。
北半球の温帯に分布し、さまざまな色のものがある。
また多くの園芸品種も、花壇で栽培されている。
日本で古くから庭に植えられている苧環(オダマキ)は、野生種の深山苧環(ミヤマオダマキ)の改良されたものと考えられる。
草丈は20~30センチになる。
開花時期は4~5月である。
長い花茎の先に青紫色の花を開くが、花の形がかわっていておもしろい。
花弁からつきでて袋状になった距という部分があるのが特徴である。
別名を糸繰草(イトクリソウ)とも言う。
苧環(オダマキ)は、元来は紡いだ糸を中がうつろになるように丸く巻いたもののことを言ったのだが、花の形が似ていることから呼ばれるようになったのである。
花の色は白いものもある。
また、西洋苧環(セイヨウオダマキ)と呼ばれる西洋種は更に花の色が豊富である。
俳句の季語は春である。
写真は7月に鬼押出し花木園で撮った。
学名:Aquilegia flabellata
学名:Aquilegia hybrids(西洋種)


★鍵穴はどこにあるのか苧環の
 扉の先を訪ねてみたき
☆くるくると紡いだ想い重なりて
 苧環の花夢を語らん

雪柳(ユキヤナギ)

雪柳(ユキヤナギ)はバラ科シモツケ属の落葉低木である。
原産地は中国だが、日本でも古くから自生している。
樹高は100~150センチくらいになる。
開花時期は3~4月である。
株元から多数の枝を出し、白い小さな花がいっぱいに咲く。
その花の様子が雪のように見え、また枝や葉の形が柳のような形に見えることからこの名がつけられたという。
花が散ると地面に小米(砕いた米)をまいたようになるので小米柳(コゴメヤナギ)とも呼ばれる。
古来は、この花が岩のあるところを好んで生えるので、岩柳(イワヤナギ)と呼ばれていたという。
また、中国では「噴雪花」と呼ばれている。
なお、同じシモツケ属で花が団子状のものを小手鞠(コデマリ)という。
開花は雪柳(ユキヤナギ)よりも少し遅い。花の形はよく似ている。
俳句の季語は春である。
写真は3月に赤塚植物園で撮った。
学名:Spiraea thunbergii


★するすると枝を伸ばして雪柳
 真白の花びらまぶすが如く
☆遠くより真白の雲のあるごとく
 風に舞い散る雪柳見ゆ