RBとの珍道中:その1 | Kanchiの日常

Kanchiの日常

Muna-ko-mami(通称Kanchi)の日常を綴った日記。仕事から娘の学校、たわいない日々の出来事等。ストレス発散はこのブログのもう一つの目的かも。

今度の職場は出張が多い。

出張と言ってもがたいていは僻地の村へ行ってプロジェクトの進み具合をチェックするというものだ。うちのプロジェクトは僻地ばかりで保健衛生関係のコミュニテイプログラムを行っているので、4人の部下のうち常に誰かはフィールドに出ている。私以外は男だしネパール人なので一人で行くが、私は女で外国人なので、部下の誰かと一緒に行くことになっている。4人の部下のうちRKとRBの2人は同じ部屋でいつも仕事をしているのだが、先月はRKと一緒にJumlaという山岳地帯へ行った。今月はRBのほうと共にSakyanそしてPyuthanへ行くことになったのだ。


24時間行動を共にしていると、オフィスだけではわからなかったその人の性格や習慣が見えるものである。

RKはネパール人では珍しく30歳になるというのに独身、非常に仕事熱心で細かい事に気がつき、すべてにおいてそつが無く、従って上司の受けも良い。しかしRBのほうは一見して聡明には見えず、鈍感なところがあり、上司もRBについてはあまり良く言っているのを聞いた事がない。いつもRBはRKほどは出来ないというような言い方をするのだ。実際RBは36歳なのだが早く昇進できたRKよりも一つ下のポジションである。

2週間という長い間RBと行動を共にする事になった私は正直あまり期待していなかった。


朝の4時半に長距離バスにRBと乗り込む。驚いた事にRBは小さなリュック一つで、私は先週寝袋まで持参していたRKを思い出す。これで2週間どうやって過ごすのか疑問だったがそれはやがて解明されるのだった。

RBは出張の日当および食費、宿泊費として一日につき450ルピーオフィスからもらっているらしかった。それはすこし高めのホテルへ泊まれば足が出てしまう額なのだった。


初日の夜、10時間かかってようやくSalyanの目的地の村に着くとその村に一つしかないホテルはすでに一つしか部屋が空いていなかった。

部屋はツインでシングルベッドが二つおいてある。宿のおかみがあんたは女性だから私の娘と一緒に家の部屋で寝なさいね、と言っていたのだが、その日は客が多く、食事を作るのに忙しかったようで私を呼びに来るのを忘れてしまったらしい。


夕食後、RBが「マダム、一緒の部屋でいいですか?」と言うので、知らない宿屋の娘と一緒の布団で寝るよりはたとえRBと同じ部屋でもベッドに一人で寝たほうが快適だと考え、このさいRBと同室で寝る事にした。RBは寒いので毛糸の帽子をかぶって寝るつもりらしかった。彼には頭が冷えるとめまいがする持病があるのだがその薬を持って来るのを忘れたとかで、めまいの発作が起きるのを恐れているらしかった。何の躊躇もなくズボンをぬいでしまうRBを見て内心あせってしまったが、ラクダのシャツとももひき姿で布団にもぐり込むと3分と経たないで彼は寝入ってしまったのだ。あまりの早さと神経の太さに私は驚いたのだったが、長いバスの旅で疲れていたのか、私もまもなく眠ってしまった。


隣の台所で大豆を炒る音と匂いで目覚めるとすでに7時になっていて、前日寝たのが8時だったから11時間も寝ていた事になる。RBはむくむく起きだすと厨房に入り込み、おかみの炒った大豆を勝手にぽりぽり食べていた。まだ2日目の朝だったがこれから先のRBとの珍道中を思うと、うーんどうにでもなれ!という気持ちにならざるを得なかった。

それでもRBは自制心があるのか、それとも私を女性と見ていないのかは不明であったが、ともかく何事も起こらなかったのであった。(RBにも妻子はあるし私も既婚なので、何かが起こっては困るのだが)