こんにちは、Hareです。
好きなもの、手に入れたい能力を徹底的に真似、コピーし、その先にオリジナリティが生まれることについて、
まといのばにて繰り返し述べられていますが、
ふと腑に落ちる瞬間が訪れました。
ついさっきまでの僕のように、
理論として知っていてコピーの実践もしているつもりだけど、いまいち掴めていない人のヒントになるかもしれないと思い、共有します。
(人によって、血肉化できるジャンルや角度が違うのだろうと理解してます)
腑に落ちたきっかけは、サカナクションの山口さんがミュージシャン志望の高校生の質問に答える動画です。
youtubeでなぜかターゲティングされておすすめ欄に出続けており、とうとう視たときのことです。
山口さんの回答の中から、一部引用します。
感動したものを自分でなんか真似してみるってこともすごい大事なのよ。
で、真似するんだけど真似できないのよ。完コピできないわけ。
で、完コピできないから工夫するわけよ。
で、それがだんだんだんだんオリジナリティになってくんだよね。
(~~~)
ただ似せるだけじゃだめよ。歌い方、あの人の歌い方好きだからあの人っぽく歌おうとか、
あの人の曲っぽい作ろうとか、あの人と同じような感じでアレンジしようとかじゃダメなのよ。
そうじゃなくて完コピすんの。まずその人を完コピすんのよ。
で、完コピしてくと完コピできないのよ。
したその完コピできなかったところが自分のオリジナリティってことだから。
(~~~)
山下達郎さんとかもそうだったと思うよ。
当時の音楽に影響を受けて、それをコピーしてコピーしてやってた。
でもコピーしても結局それにならない。
ならないことが、その当時の現役の人たちからすると「新しい」になる。
(~~~)
ラウドネスとかもそうじゃない。
ヘビメタとかさ、ヘビメタ好きでヘビメタやるけど結局日本人がやるヘビメタはヘビメタじゃないみたいに言われるけど
でも今聞くとめちゃくちゃヘビメタ好きな人から聞いて何これ新しいってなるっていう。
だからそういうふうに自分のやっぱりこう好きなものにどれだけ埋没できて、それをどれぐらい愛せて、
どれぐらいこうコピーできて。演出でもそうよ。
で、その通りにならなくて。ならなかったことが自分のオリジナリティ。
(太字は引用者による)
ただ似せるだけじゃだめよ
完コピできないから工夫するわけよ
この言葉で脳内がスパークしました。
「徹底的にコピーすること」と、「オリジナリティが生まれること」のロジックが繋がりました。
完コピできないからオリジナルが生まれることについても、既にまといのばブログでピカソの言葉の中で出てきておりましたが、
僕は山口さんがご自身の過去からの音楽の体験を語られていることによって臨場感高く入ってきて、イメージが湧きました。
素人ながら歌うことや曲作りが好きだからかと思います。
今までのコピーする実践が、「ただ似せるだけ」に近いものだったことがわかりました。
「自分流に真似する」といったオリジナリティ信仰がくっついたままやっていたと気付きました![]()
以下はまといのばブログで、ピカソの言葉「巨匠をうまく模倣できないから、オリジナルなものを作ることになる」が語られている部分です。
ピカソはご承知のとおり、他人の作品をひたすら模倣します(剽窃と言う方が適切かもしれません)。「私は自分の真似をしない、ただ他人の真似をする」と豪語します(「セザンヌがリンゴを書くように、私は他人の作品を描く」ともw、面白すぎます!)
下世話な言い方をすれば、パクられた側がパクった者を批判もしなければ、訴えない理由はそこに創造力の源泉が(本当は)存在し、そして自身もそうやってオリジナリティを獲得してきたからかと思います。
「画家とは結局なんですか?」という質問に、ピカソはこう答えた。「それは、自分が好きな他人の絵を描きながら、コレクションを続けたいと願うコレクターのことだ。私はそうやって始め、するとそれが別物になっていく」。そして彼はつけ加えた。「巨匠をうまく模倣できないから、オリジナルなものを作ることになる。(p.234)
ピカソは明確に「自分が好きな他人の絵を描きながら」と言っています。
そして、結果として「巨匠をうまく模倣できないから、オリジナルなものを作ることになる」と。
巨匠をうまく模倣できたギィリブはなかなかオリジナルに行けませんでしたが、捕まったときに「オリジナルなものを作ることになる」道を歩きはじめます。
(まといのばブログより)
オリジナルは関係性の網の目から生まれてくることについてと、
ボブ・ディランの創作の秘密についてのスピーチは、以下の記事にあります。
でも、完成された作品を見ると、ボブ・ディランはボブ・ディランです。まさにオリジナルです。
裏に隠された秘密は綺麗に拭い去られています。
オリジナルはオリジナルから飛び出すわけではないのです。もっとネットワークなものなのです。関係性の網の目から生まれてくるものです。
ピカソはそれをGreat Artist Stealと言いました。
ちなみに、それを引いたジョブズもまた剽窃の天才でした。彼の代名詞ともなっている"Stay hungry, stay foolish"もまたオリジナルではなく、引用です(ジョブズ自身もそう述べているのですが、多くの人は健忘症になったかのようにその言葉を忘れます)。
これはいつも言っていることで恐縮ですが、あの大天才であるイエス・キリストもまたほとんどの言葉がヘブライ語聖書からの引用です。
たとえば「人はパンのみにて生くるにあらず」(マタイ4:4)とはイエスの言葉ではなく、旧約聖書からの引用です。
ちなみに、ボブ・ディランは昨年のスピーチで、こんな話をしています("the 2015 MusiCares Person of The Year”に選ばれたときの受賞スピーチです)。
僕の曲はどこかから降ってきたわけじゃない。
僕ほどフォーク・ソングを聞いて、歌ってきたなら、自然と浮かんでくるんだ、と。
何の(創作の)秘密もない。自然に無意識にできてしまうんだ。君にだってできるさ。
(You'd have written that too. There's nothing secret about it. You just do it subliminally and unconsciously, because that's all enough, and that's all you know. )
このスピーチは非常に良いものなので、是非!
(のちほど原文とSony Musicによる訳を載せておきます!)
(まといのばブログより)
(スピーチ和訳全文)
とてもいいスピーチです!!
せっかく、抽象度高い理論と実践方法が提供されているのだから、
いつのまにか理論も実践も自分の方に引き付けてしまう癖は意識に上げ、修正していきます。
気付いたのだから、意図を入れます。
まといのばからの引用で締めます。
言いたいことはシンプルです。
寝ても覚めても歌い続けることです。(I went to sleep singing folk songs.Bob Dylan)
好きなことを徹底的に好きなだけやることです。
寝ても覚めても、浴びるようにやり続けることです。
自分が好きな他人の絵を描き続けることです。
文筆家は好きな作家の文章を書き写し続けると言います。
それは偉大な文筆家になりたいからではなくて、楽しくて仕方ないからです。
(「なぜなら、華やかな全体像よりも、あまり重要でない小さなものを作ることのほうが楽しかったからだ」ニーチェ)
誰から批判されようが、謗られようが、好きなことを貫くことです。そこにしか人生は無いからです。
ここまで読んでいただき、ありがとうございました。
Hare
【動画紹介】
冒頭で載せたものを再掲しておきます。興味ある方は是非!
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