母がどこの神社か知らず
写真を見ただけで
ウキウキワクワクする
楽しくなる神社と言った
三重県の椿大神社
私もこの神社に行きたいと母が言うので
私は早速、椿大神社への
参拝旅行の計画をしました
そして家族皆でお参りに行ったのでした
それが約10年前の事で
その時の事はとても印象的で
今でもハッキリ覚えています
霧がかかったような不思議なお天気の中
本殿に向かう参道も濃い霧がかかり
歩いていると徐々に現れる本殿
それはとても幻想的な雰囲気でした
私たちは感動しながら本殿の前に立って
手を合わせて初めての
お参りをしていました
するとなんと何処からともなく
お神楽の音が聞こえてきたのです
それはたくさんの音が重なりとても心地よく
私は気持ち良くなりボーッと佇んで
そのお神楽の音を聞いていました
それは随分と長い時間だったようで
いつも私たちの長いお参りに
馴れているはずの子供に
「随分と長いお参りだったね～
おばあちゃんより長かったよ」
と言われたくらいです
そんなに長い時間が経っていたのか
と驚きながらも
そのぐらい心地よいお神楽に
聴き惚れてボーッとしていたのです
私は子供に
「ずっとお神楽の音が聞こえていたんだけど
あなたたちは聞こえた？」
と聞いてみると
「お神楽？音楽なんて聞こえなかったよ」
と言うのです
どうしても確かめたかった私は
その時近くを散策していた母に
「ねぇ、お神楽聞こえた？」
と聞いてみると
「あら？！かえでも聞こえたの？
ずっとお神楽の曲が聞こえてたね
今もずーっと聞こえてるよ
それはもう何重にも重なるお神楽で
聞いてるだけで楽しくなるね
こうしてお参りに来られる方を
歓迎してくれてるんだね」
と母から聞いて
とてもありがたい気持ちになったのでした
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