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ハッピーコンピューティングのブログ

東京都小平市の小さなプログラミング教室のブログです。

セキュリティの専門家、ケレン・エラザリの2014年のスピーチです。

日本語字幕もつけられるので助かります。

 

 

冒頭でバーナビー・ジャックの話が出てきます。

このスピーチの前年(2013年)に若くして死んだ有名なハッカーです。

 

エラザリが語っているように、バーナビー・ジャックはATMをハックして

お札を噴出させるデモンストレーション(2010年)で有名になりました。

それがこちら。

 5分45秒あたりからお札がざくざく飛び出してきます。

 

 

2010年のデモンストレーションから10年。

バーナビー・ジャックが "ジャックポット" と名付けたこのハッキング行為ですが、

現在でも新たな成功例が報告されています。

下記は TechCrunch Japan の2020年8月07日付けの記事です。

ハッカーがATMの「ジャックポッティング」バグを利用して現金吐き出しに成功 _ TechCrunch Japan

 

残念なことに被害も出ているようですね。

 

 

エラザリは動画の序盤で自身のハッカーとしての原体験を語ります。

あこがれは映画『サイバーネット』(1995年、イアン・ソフトリー、日本未公開)に登場するアンジェリーナ・ジョリーだったそうです。

この映画、邦題は『サイバーネット』ですが原題は『Hackers』です。

 

また、エラザリはスピーチの最後に 「Hack the planet !」 と叫びますが、

これは『サイバーネット』の1シーンの引用ですね。

こちら。

 

 

こんな風に叫んでいるそうです。

"They're TRASHING our rights, man! They're TRASHING the flow of data! They're TRASHING! TRASHING! TRASHING! HACK THE PLANET! HACK THE PLANET!"

廃棄物を漁って機密情報を盗む行為をトラッシングと言います。

こんな風に使うんですね。勉強になりますね。

 

少しでもハッカーたちの文化に触れて、興味や関心を持ってもらいたいと思います。

ハッカーになってほしい、ということではありません。

ハッカー文化の理解が、次の時代を作るヒントになるだろうと思うのです。

ハッピーコンピューティングの教室は、当初1クラス12名を定員と考えレイアウトを作っていました。

しかし、感染症対策のソーシャルディスタンスの必要性から、1クラスの定員を6名に変えました。

 

これを機会に、生徒さん用のパソコンはこれまでノートパソコンを使っていましたが、デスクトップパソコンに変更しました。

現在、移行期間中というところです。

 

高いグラフィクス性能を必要とするプログラミング環境が、UnityやUnreal Engineの台頭により、中高生でも取り組めるようになってきたことも背景にあります。ノートパソコンは拡張性に乏しい上にちょっと高い。

デスクトップパソコンであれば、グラフィックボードの増設や換装で、古くなってもある程度延命できるかな、というのが狙いです。

 

ということで古いノートパソコンが空きつつあります。

 

廃棄よりも有効活用を考えたいなと思い、ひとまずLinuxでも入れてみることにしました。

インストールが簡単そうなubuntu 20.04.1 LTS 日本語Remixです。

Ubuntu Japanese TeamのサイトからたどってDVDイメージファイル(iso)をダウンロードしてDVDに焼きました。

 

 

 

インストールする途中でちょっとトラブル。

パソコンはThinkpad E540。

ディスプレイの解像度366x768なのですが、パーティションの編集のところでウインドウが大きすぎて画面内におさまりません。

そのためウインドウ最下部にあるボタンが見えない。ウインドウの大きさはなぜだか変えられないし。

ここを見ると、「ALT+I」キーを押してインストールを開始する、という対応方法が載っていましたが、その後の「住んでいる地域」の画面でも同じトラブルに見舞われました。

仕方がないので、デスクトップを右クリック→ディスプレイの設定にすすみ、「ビルトインディスプレイ」の「向き」を強引に「縦方向(右向き)」にしました。

横に倒れてしまっていますが、縦長のディスプレイになるのでボタンが見えます。

これでクリックできます。

 

インストール処理が開始したら向きを元通り「横方向」に戻して待機。無事にインストールが終わりました。

 

ubuntuを起動して、いろいろアプリを入れてみようと思い、「Ubuntu software」を起動したら、なんだか変なエラーメッセージが。

問題が発生しました: Error opening directory "/usr/share/appdata": No such file or directory.

だそうです。

ここを見ると対処方が載っていました。

  • システムモニターを開いてsnap-storeを探して
  • snap-storeプロセスを選択して終了させて
  • Ubuntu softwareをリオープン
だそうです。
これでエラーがでなくなりました。
 
Blenderとか入れてみましたが起動は問題なさそう。
 
 
Linuxパソコンが手に入ったので、高校生の生徒さんに渡して有効に使ってもえらたらいいなと思っています。
Cとかpythonとかすぐ使えるし。
他のノートパソコンにもヘンなディストリビューションを入れてみようと思います。

たとえば目の前にWindowsが搭載されたパソコンがあるとする。

 

だけど今、私が動かしたいのはこのコンピュータではなくて

ネットワークで接続された、ちょっと離れた場所にある大型コンピュータだったりする。

いまをときめく、リモートワークというやつです。いやちょっと違いますが。

 

イマドキのリモートワークというとお互いの顔を映像で見ながらコミュニケーションする

テレビ電話とかテレビ会議とかを想像することでしょう。

ZOOMとかそういうやつ。

 

だけど、古いエンジニアたちのいうリモートはちょっと違う。

映像の "え" の字もない、英字と数字と、便利なコマンドがあるだけの世界です。

それで十分だったし、今でもそれで十分だったりする。

 

サーバにリモート接続するためには、手元にあるコンピュータに便利なアプリケーションをインストールして使うのがいい。

Windows標準の通信アプリでは少々さみしいからね。

 

この手のアプリで有名なものに、日本では昔、TeraTermというやつがあった。

今でもあるし、開発も継続されているし、実は私のパソコンに今入っているのもTeraTermだ。

 

だけど、TeraTermは昔、開発がなんだかもたついた。

ていうかもう充分完成していて、これ以上作者の方も手を入れる必要を感じていない、という雰囲気だった。

そうこうしているうちに、PuTTYっていうのが流行りだした。

新しい暗号技術に対応していてセキュリティ的にも安心・・・っていう感じだったと思う。もう20年も昔のことで詳しく覚えてないけど。

 

TeraTermはオリジナルの作者である寺西高さんから、平田豊さんを中心とするオープンソースコミュニティに開発の主体が移った。

PuTTYはイギリスのSimon Tathamという人が作者だ。

 

・・・で、ようやく本題(笑)

PuTTYで有名なSimon Tathamさんは、とても素敵なパズルコレクションアプリも作っています。

有志の力でさまざまなデバイスに移植されているので、どなたでも簡単に遊べると思います。

 

JavaScriptによるWEB版はこちらの公式サイトから。Windowsアプリもここからダウンロードできます。

https://www.chiark.greenend.org.uk/~sgtatham/puzzles/

 

Androidスマホの方はこちら

https://play.google.com/store/apps/details?id=name.boyle.chris.sgtpuzzles

 

iPhone、iPadの方はこちら

https://apps.apple.com/us/app/simon-tathams-portable-puzzle/id622220631?ls=1


広告もなければ課金もない。

いまどき珍しい良心的なアプリです(笑)

 

寺西さんとか平田さんとかSimonとか。

有名なプログラマの名前を憶えて、ハッカー文化に触れましょう。

彼らがどのようなアプリを作っていて、どんなことに興味を持つのか知りましょう。

じっくりと考えることの喜びや、深い思考に沈む楽しさに触れることができると思います。

 

ヘンな広告見せられたり

課金でガチャがチートで実況だとか(???)。

進むべき道はそっちじゃないよと

子どもたちに伝えていきたいと思っています。