ずいぶん長い間「コンピュータ入門シリーズ」を放置していましたが
またコツコツ再開します。
前回までで「記憶装置」以外の部品が載っている3パターン計算機を作りました。
0+0=0
0+1=1
1+0=1
の3パターンを計算できるというものです。
で、これから記憶装置も登場させて、もっとコンピュータに近づけていきたいと思いますが
ひとまず前回までの計算機から離れて、「記憶装置」そのものをご説明します。
昨年10月に書いたコンピュータ入門第5回の記事では、こんな絵を書いてました。
このときの説明で 「いりぐちから入る電気のパターンによって、自由にでぐちに出る電気のパターンを決められるようになった」と書いてました。
たとえばこんな表ができます。
入口1 | 入口2 | 出口1 |
× | × | × |
× | 〇 | 〇 |
〇 | × | 〇 |
〇 | 〇 | 〇 |
さてこの「黒い箱」、もうひとつ進化しました。
ずばり「記憶」です。
入力のパターンによって出力のパターンが決まるだけでなく
「入力に関係なく、覚えておいたパターンを出力する」
という機能を持つことができるようになりました。
黒い箱のいりぐち1に電気が来ている時は
「いりぐち2の状態(電気が来ているか来ていないか)を記憶する」
このとき、目的は内部に記憶することですので、でぐち1からの出力は何でもいいことにします。
仮に、いりぐち2の状態がそのままでぐち1に出るということにしておきましょうか。
いりぐち1に電気が来ていないときは
「記憶をでぐち1に出力する」
という機能です。
このとき、いりぐち2の入力は影響しません。無視されます。
つまり
これがもっとも簡単な記憶装置。
電気が来ている状態と、電気が来ていない状態の2つの状態を記憶できます。
来ている状態を1、来ていない状態を0と呼ぶことにすれば
1と0の2つの数値を表すことができる装置です。
次回はこの記憶装置をもう少し進化させていきます。
つづく。