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つまづいても 犬たちとのエブリデイ

ひとりの やや元気すぎるおばちゃん訓練士の、ドタバタな日々のブログです。

訓練所としては いろいろな問題行動を起こすようになってから相談を受けるケースが多いのですが、最近とみに多いのが 「咬癖犬の矯正訓練依頼」 なのです。


続けざまに相談を受けたのが 全て飼い主 もしくは 他人を咬んだ為に訓練をしたいというものでした。

その内 すでに訓練お預かりをしている子もいます。


咬む といっても それにはいろいろな原因・背景があります。


今 お預かりしている1頭は 犬にとって都合の悪いことをされそうになるとスイッチが入る。

もう1頭は 精神的に追いつめられるとスイッチが入る。(しかも かなり早い)

もう1頭は 完全勘違いをしていて 自分がボスだと思いこんでひたすら威張り 気に入らなければスイッチが入る。

と 簡単に言えばそんな感じでしょうか。


家のやり方は 基本 いきなりの強制は使わず 時間をかけて親和を摂り 正しい関係の作り直しをして 信頼関係が築けてきたところで 少しずつ我慢をすることや 安心感を与えながら スイッチのはいる感覚を遠ざけていくという形です。


いずれの場合も どこかの場面では 完璧に犬のリーダーにならなければなりません。そのタイミングや強制の強さは 犬によって違います。


とにかく 咬癖のある犬を直していくのは 時間がかかります。ひたすらあきらめずに続けていく事が大事です。


以前(かなり前ですが) ブログでも紹介している アキ というハスキーは 獣医さんにも診察を断られるほどの不良犬になってしまいましたが 飼い主さんが家に通いながら 本当に根気よく矯正をしました。

アキは 声をかけただけでも威嚇をし、ちょっとでも都合の悪いことをされると思いっきり咬んできていました。正直 ここまで悪くなっているアキを 元に戻すことができるのか・・・・・・とても不安でしたが そこは飼い主さんが本気を出してくれ 頑張ってくれました。

そして 生まれ変わったかのような穏やかなアキになったのでした。


今 私が 他の飼い主さんから こういう問題行動の相談を受けたときに、断らずに矯正の糸口を探していくことをお話しできるベースに アキの事が有ると思います。


本当はね 早い時期に相談をして欲しいといつも思っているんです。

できれば 犬を迎える前から相談をして欲しいし、次には 仔犬を迎えたら直ぐにパピートレーニングの相談をして欲しいのです。


犬と気持ちよく生活をするためのリズムができあがるのには 2年くらいの時間がかかります。

最初に 飼い主さんの意識改革、犬の正しい社会化が促せれば 犬との生活は本当に穏やかで気持ちのいいものになるはずなのです。


よく 「2歳くらいになれば 訓練なんてしなくても自然におとなしくなるよ」 と無責任に話す方がいますが 自然にいい子になるなんて事は 無い と思った方がいいでしょう。

中には 飼い主さんが訓練などをした覚えが無くても 穏やかで飼いやすい子が 希にいます。でも これも 飼い主さんが無意識に いろんな事を教えているからなのです。たまたま 性格がおとなしかったりして さり気ない飼い主の言動からいろいろと学んでいるのです。


家に訓練に来る子達は 多くの場合 表情がきつい事があります。

飼い主とうまくコミュニケーションが取れず 迷って ストレスを感じている・・・・・そんな表情です。

時間が経つに連れ 表情に柔らかみが出てきて 穏やかになってきます。

それは 私達が 彼らを犬らしく扱い 彼らの分かり易い対応をしているから 迷うことが減ってきているのでしょう。


今 もし 何か問題を抱えている子がいるとしたら 「もう少し 様子を見よう」 ではなく 直ぐに できるだけ早くプロの訓練士に相談をしてください。