若い子を育てるということ | つまづいても 犬たちとのエブリデイ

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ひとりの やや元気すぎるおばちゃん訓練士の、ドタバタな日々のブログです。

以前も うちに見習いの子が居る事は書いたと思うんですけど、このブログを読んでくださっている方の中には今時 住み込みで修行する仕事があるということが ピン とこない方もいるかと思います。

この仕事には昔ほどではないにしろ 徒弟制度 というのがまだ生きています。

徒弟制度・・・日本では江戸時代、商工業者になろうとする徒弟が親方の家に住み込んで修行し、一定の年季を経て初めて一人前になった制度。

何だか古めかしい感じですが、訓練士の場合も24時間いつでも仕事中みたいな感じで いわゆる たたき上げ で技術を身に着けていくわけです。

最近ではほとんどの見習いの子は専門学校を卒業してから入ってきます。かくゆう我が家の見習いの子も専門学校を出ています。私は専門学校が嫌いなわけではないのだけど、本当に訓練士になりたいのなら その学校に行く2年間なりは無駄なのではないかと感じているんです。専門に行っている生徒に聞いてもクラスに将来訓練士に本当になろうと思っている子は何人くらいいるのかというと、1人か2人なのだそうです。他の子は何となく犬が好きだしまだ社会に出たくない、学生でいたいという理由で専門に通っているのだそうです。

時々、職場体験ということで専門学校の生徒達が実習に来る事があります。授業の一環で単位にもなるのでしかたなく実習に参加している子も中にはいるわけです。やる気の無い人間の面倒をなぜ私たちが見なければいけないのか・・・・と釈然としない事も多々あるのですが、現状 私たちのところに入ってくる子も専門卒なので 実際の仕事に触れ、訓練所の生活も体験した上で本当に訓練士になりたい子の役に立てればと思うので実習を受け入れています。

でも 申し訳ないんだけど、彼らが専門で学んできたものは役にたっているのだろうかはてなマークはてなマーク・・・・と疑問符がわいて来ます。実際の仕事は教科書とは違うと言う事を訓練所で知るようです。

また それ以前に 家庭教育のできていない子の なんと多い事でしょうか・・・。驚いてしまいます。

まず 挨拶ができない、朝 顔を合わせてもこちらが「おはよう」と声をかけて やっと返ってくる・・・。訓練所の仕事には接客も含まれているわけですから本当に困ります。明るく 元気良く 挨拶をしましょう!!・・・って 私があらためて言うのもどんなもんだろ・・と思います。おうちに居る時にお母さんの手伝いをしていなかったのが丸見えの子も多いです。上げ膳・据え膳が当たり前だったのでしょう。お茶碗を洗わせても食器の扱いが荒かったり、お水を流しっぱなしにしたり・・・・という具合です。

そんな 何にもできない子達に『感謝』『謙虚』と言うことがどんなことかと話をし、素直な心で人と接していけばたくさんの素敵な事に出会う事、それは自分の財産になる事を伝える努力をしています。

明日の辛さを考えていたら 訓練所の仕事は嫌になることばかりかもしれないけれど、5年後の自分がどうなっているのかと想像して それを励みにしなさいと話しています。

人を育てる、しかも他人様の子供を預かって育てる事の難しさをシミジミ感じています。