(1)介護におけるカスハラ、パワハラ
ケアマネに限らず在宅介護における介護職員と利用者、そして介護職に限らず職員と上司との関係において、好ましくない関係、態度、言動などで相手を傷つけることはある。
介護の場面においては利用者や家族からの恫喝、暴力、暴言などのカスハラ、会社では上司からのパワハラというのは、別に介護に限らずどこの業界でもある。しかし介護業界がほかの業界と違うのは生活に密着しているサービスであり、制度自体が高齢者の生活すべてを支えているものでは無いという、人によっては納得のいかないものであることが言える。
だから要介護認定でも、軽くなって今まで使えていたサービスが使えなくなれば怒るのも当然。それを役所に当たってくれればよいのに、ケアマネやヘルパーに当たるというこちらもどうしようもない状況になる。
職場のハラスメントは言うに及ばずで、最近では企業がハラスメントについての取り組みをしている一方、介護では各企業が独自の取り組みを行ってはいる。しかしそれは十分とは言えない、と言うのが本音だろう。
(2)利用者によるハラスメント
アンケートによると随分と荒っぽくハラスメントをされているようだ。暴言は当たり前で、監禁される、脅されるなんてことも報告されている。
これは完全にアウトで警察案件でも良いくらいだ。
確かに我々は利用者の生活を守る社会的責務はあるが、自分たちが傷ついても構わないというわけでない。
警察にどれだけ利用者に関する被害届が出されているかは分からないが、こうしたことはどんどん出すべきだと思う。警察も被害届を出されないと動きようがない。警察の側からはしょうもないとなるかもしれないが「この位の被害で警察に言っても良いのか?」と迷うことなく行って欲しいと思う。
少なくとも泣き寝入りはしないで欲しいのだ。
そして出来る事なら法的に対策を取るべきだろう。介護職からの虐待の研修は行われるが、介護職を守る研修というのはほとんど聞いたことが無い。やはり事例を上げながら対策して欲しいと思う。
(3)職場のハラスメント
介護事業所は小規模が殆ど。一般の会社で考えれば自営業レベルの小さなところがメインだ。
一般のこうした小規模な会社はハラスメント対策はどのように行っているのだろうか?
そして介護業界に言えるのは労働組合に加入している所が少ないという所だ。それだけ小規模零細という事だし、女性が中心の職場なのだろうと思う。更に言えば女性が社長とか上司という環境が多いという事もあるだろう。
上司のハラスメントを訴えるにしても、結局は争いごとになるので、アンケートの結果のように結果改善されなかったという事も十分にありうる話である。
まあ、そういう職場は辞めるに越したことは無いかもしれない。
