(1)どうしてそうなる?
そもそも、こんな企画、誰が考えるのだろうか?
「介護甲子園」なるものもあるようだが、誰が喜んで参加するのだろうか?いつも疑問に思う。
くだらない、実にくだらない。
こういうことは全力で罵倒して良いと思う。
「技能五輪全国大会は、原則23歳以下の若者を対象に厚労省が毎年開いている技能競技大会。青年技能者に努力目標を与えることや、広く国民に対し技能の重要性や必要性をアピールすることなどを目的としている。」(文中より)
はっきり言って、こういうコンテストに出た人も、そこで表彰された人も見たことも聞いたこともない。
こういうコンテストで影響を受けて、介護の道に進もうと思う人がいるのだろうか?
そういうひとがいる!と思う人がいるならどれだけそいつの頭の中はお花畑なんだと思う。
(2)人材不足が解消されるわけない
介護の人材不足は10年以上前か言われている。
最近では都道府県で人材確保のための支援としていくばくかのお金を補助するところも出てきているようだが、はっきり言おう。
魚がいない池にエサを巻いても何も引っかからない。
そもそも介護を志す人の絶対数が激減しているのだ。
10年以上前だが、その時も求人広告誌にヘルパーの募集広告を出したが、それで応募する人はほとんどいなかった。費用にすれば20~30万円広告費を使っても、応募がゼロというのは当たり前にあった。
だから高くても人材紹介を利用せざるを得ない。
人材紹介はお祝い金制度を導入しているところもあるから、そういうところに費用を払うのは介護報酬の趣旨に反する、なんていう話まで出てくる。
介護の仕事がブームだった時代は確かにあった。
しかし今は就職フェアなんて行っても閑古鳥が鳴く状況だ。
さらに言えば面接のドタキャンは当たり前。
どうしたのかと連絡すれば、他の事業所に決まったという話も当たり前。だったら連絡しろよ、という常識は通じない。そんな人だからいつまでその職場に耐えられるのかはわからない。事業所にすれば長期働いてもらいたいところだが、働く側はそんなつもりは毛頭ない。
介護現場というより、今はそういう状況であることはもっと理解しなければならないだろう。
(3)現場の生の声を聞け
今までの常識が通じない。そんなことは当たり前すぎてどうでも良い。今は、昔で言う非常識な人でもどうやって使いこなすか、ということなのである。
それでふと思ったが、おそらく介護の仕事に向く人はもうほとんどいないのではないかと思うのである。
介護の技能が優秀だからってなんか得することあるの?就職が有利になるって、今はどこでも務められるじゃん。
こういう技能と介護福祉士とどっちが上なの?
などなど
おそらく若い人は介護の仕事というのを完全に見限っているのではないかと思う。
それで良いと思う。
選挙でも介護がテーマになる事はまずない。それは今の介護職員が歯を食いしばって頑張っている証拠だ。それも限界にきているといっても、実際に高齢者がヘルパーがいないがゆえに事故にあったという報告もないから、介護職員の多少の文句はあろうが、別にどうでもよいという評価になる。
しかも介護職というのは票にならない。応援しても自分に票を入れてくれないのであれば、そんな業界の為に自分が汗をかく必要はない。
この記事のコメントを見てほしい。
これが介護現場の生の声だ。