結果的にぶち壊してしまうこともある。 | ケアマネ時々卓球、時々その他

ケアマネ時々卓球、時々その他

仕事は介護、プライベートでは卓球を中心に、その他もろもろ思いつくままに書いてみます。テキトーな独り言です。

 

 

(1)夫婦関係は介護の知識を超えている。

福祉の業界にいると、大なり小なりこういう場面に出くわす。

特に夫婦というのは一対のもので、これはもう破綻しているだろう、一緒にいさせたら取り返しのつかないことになるかもしれないと周りがやきもきしても、当の本人たちはそんな二人の関係を維持している。それが一般的に見て虐待ではないかと疑うようなケースであったとしてもである。

 

私も例にもれず、こうした夫婦のケースは今も担当している。モニタリングのたびに夫婦げんかに巻き込まれ、お互いの悪口を言われる。

先日もそうしたことがあったが、そこでハッキリ言ったことは、ケアマネが夫婦げんかに干渉することはない。そして、それを解決すrのであれば二人で暮らすのは限界だから、施設に入るしかない。しかしそれをしようともしないという事は、まだそれだけ余裕もあるのだろう。だから毎回そんなことを言われても迷惑だという事だ。

 

また、散々旦那の悪口を言って「施設に入れてやってください!」と言っていた人も、実際に施設に入れると文句を言ってくる人もいる。その旦那も言われっぱなしで可哀そうだと思うが、家に帰りたいという。

 

介護の知識では虐待や事故につながる恐れのあるケースなのだが、実際の夫婦というのはそういう概念を超えているといっても良い。

 

(2)本人たちの意思を超える

ケアマネとして思うのは、こうしたケースに出会った場合本人たちの意思はもちろんだが、周りの納得が必要だ。

それは記事のような内容であったとするならなおさらだ。

 

暴力というもの、昔は女房を殴るというのもよくあった話であるが、今はさすがに許容できるものではない。

特に高齢でもあるから、殴られてた終えれ、何かに頭をぶつけてという事で取り返しのつかないことも出てくる。

 

それに子供の目から見ても良くない。何も殴らなくてもよいだろうと思うし、何よりもこの記事の内容であれば、旦那の方が悪い。デイサービスの職員に手を出したというが、暴力的、攻撃的な高齢者は男女問わず一定数いる。

 

そういう人は、個人の意思とは関係なく、他者からの評価でレッテルを張られることになる。

 

ケアマネ的に見れば、いわゆる困難ケース。悪口になるが、鼻つまみ者という事にもなる。そういう人には問題を起こさせないようなサービス提案という事にもなろうと思う。

 

(3)時には必要な抑止力

私が以前勤めていた老人ホームは4人部屋が多かった。養護老人ホームというのはまだ元気な人もいるので、年に数回は喧嘩しちゃう人もいた。それでも年寄りのドンみたいな人がいて、うまく取りまとめてくれたりもしたものだ。

 

やはりいろんな思いが鬱屈して、時に爆発してしまうのが人間だと思う。本当に体力も気力もなくなれば、暴れる力もないだろうが、まだ元気な人は抑えきれない。そんな時はどうやって抑えるかといえば、逆らえない人による抑止力というのが一番わかりやすい。

 

おそらく介護業界では否定されるだろうが、暴れても逆に損をすると思わせる抑止力の存在は必要だ。

 

私の知り合いで、職員が格闘技出身者が多いデイサービスがある。そこにはやはり「近寄るんじゃねえ」というオーラを出している人は一人二人はいる。それでも問題を起こさないのは、そうした抑止力が効いているからだろう。

 

今は子供もそうらしいが、「個性の尊重」を大義名分にしたわがままし放題な場面もあるという。

やはり社会の一場面にいるのであれば、わがままだけでは通らない。それは高齢者であっても認知症であっても関係ない。

 

手を出したらやられる、くらいに思わせないとダメな場面もあるという事は忘れてはならない。

 

(4)最悪な状況も受け入れる

だいぶ話が脱線したが、こういう面倒な奴をどうやって抑え込むかという事は実際に使う使わないは別にしても知っておいたほうが良い。しかし、そうはいってもなかなか実行できず、最悪の結果になってしまうという事もあるだろう。

 

そんな時に、介護者は自分を責める必要はない。

私の場合だが、最悪なケースから逆算してもサービスを提案することが多い。しかしそれを聞かなかったのは利用者の方であり、こちらからのサインに首を横に振るという事は自己責任が発生するという事だ。

 

幸いなことにケアマネ業務をしていて、最悪な結果になったという事はない。

しかし、サービスを提案し、受け入れないのであればしょうがないくらいに割り切ることである。

 

最悪な状況になったという事は記録として受け入れる、という事なのだろうと思う。