(1)ケアマネはやりがいのある仕事である。
ケアマネージャーという職種、介護の事ならまずは相談して解決の手助けをする、いわば介護のエキスパートである。
自分で言うのもなんだが、大したことをしていないのにびっくりするほど感心される時もある。同様に絶対に無理と言っても、何とかしてくれると思っている人もいる。いずれにしても、介護という問題を抱えている人にとって、ケアマネージャーという存在は大きい。
自分自身、この仕事をしていて高齢者の総合相談窓口であり、更に解決方法まで計画・立案・実行まで出来ることにやりがいを感じている。仕事としては誇りある仕事であり、この仕事をして良かったと思っている。
(2)存在感が大きいがゆえに
それで記事によると、ケアマネでハラスメントにあった人は30%近くに上ると言い、その多くは家族からと回答している。
個人的にだが、私は家族からハラスメントを受けたことは無い(と思う)。
「ハラスメントの内容はいずれも、理不尽な要求や苦情、暴言などの「精神的暴力」が圧倒的に多い。ただ「身体的暴力」も少なくない。ケアマネジャーの13.0%、入所施設の管理者の22.7%が受けていた。
また、ケアマネジャーの11.6%がセクハラを受けたと答えている。」(文中より)
具体的な内容を知りたいところだが、「苦情、暴言」というのはケアマネの資質の問題ではなく、事業所の問題をケアマネにぶつけているとするならば、ケアマネとしてはとばっちりである。私は独立したケアマネなので、各サービス事業所に対して利害関係はない。しかし併設されたサービスがあれば、その苦情を受けることもあるだろう。それは気の毒である。
(3)能力のある便利屋
さて、この中でも「理不尽な要求・暴言・暴力」については立ち向かわなければならないし、相手を圧倒しなくてはならない。
私ではないが、とある認定調査で「要介護3になるように書類を作ってほしい」と言われたことがある人がいた。それを断ると調査自体を拒否され、区役所にもクレームが入ったそうだ。当然、それは理不尽な要求をされたことを報告したが、おそらく役所からその利用者に注意することは無いだろう。
そういう何かがあってもケアマネは守られていないという所は問題だと思う。
しかし最も重要なのはケアマネが「能力のある便利屋」に成り下がっている事だ。
きつく言えばいう事を聞くだろう、言ってみなければ分からないとばかりに無理難題を押し付ける人がいる。
そうした人に対峙するにはケアマネも戦う姿勢を見せることだ。
強い相手には向こうも手を出せない。負ける戦いはしないものだ。それにはケアマネも懐に刀を持っていなくてはならない。
やられたらやり返す。
絡んでくれば論破するくらいやっつけて良い。
そしてダメならケアマネを代えるで良い。
言われるままにしなくても良い。トラブルになるならそれでも良い。
(4)1・2・7の法則
「1・2・7の法則」というのがある。
人が10人周りにいれば、その7人はあなたに対して無関心。そして2人は何があってもあなたの味方になってくれる。
しかし何があっても1人は敵になるというものだ。
なので多くの利用者を抱えていれば1割の利用者に嫌われても当たり前。トラブルになって当たり前なのである。
ハラスメント受けたという人の多くは優しい人なんだろうと思う。でも優しいだけではダメで、信頼を得るためには強くなければならない。
「強くなければ生きていけない。優しくなければ生きていく資格がない」という言葉がある。弱くては全く話にならないのだ。