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昨日の記事で「介護職の離職率は他の産業に比べて低い」というものを紹介した。
そういう意味では介護の仕事って良いんじゃない?という事をアピールしたいのか穿った見方をしてしまうもので、この記事の人材確保目標なんてクリアできちゃうんじゃないの?と皮肉に思ってしまうものだ。
昨日も書いたが、介護の仕事が他の仕事に比べて優れているとか人気があるという事ではない。
むしろ避けられているという自覚を持つべきだと思う。
(2)仕事の魅力とは何か。
一つ目は「稼げる」
どんなに立派な仕事でも、稼げなければ意味が無い。
どんなに大変な仕事でも、給料が安ければ面白くない。
逆に、楽に稼げれば最高。
二つ目は「自分の自由になる」
残業もあるが、給料が高くて週休二日な仕事
給料は安いが、週休三日の仕事。
どちらを選ぶかはその人の価値観の問題。
しかし「自分の時間」がある程度思い通りになるというのは仕事の魅力の一つではないだろうか。
三つめは「楽」
一日何もしない仕事だったら良いだろう。
ただ電話を受けたり、事務作業をしていたり。その間にお茶を飲んだりお菓子を食べたりという事が出来れば遊んでいるようなものだ。
お客さんだってクレームが無く、お金だけ払ってくれればこんな良いことは無い。
(3)介護の仕事は
では、その三つに照らし合わせれば介護の仕事とはどうか。
残念ながら真逆と言わざるを得ない。
訪問介護を例に取れば、晴れの日も雨の日も、雪が降っていても暑い日でも利用者の家に行かなくてはならない。自転車の移動も体力を使う。
私は夏の頃はTシャツを何枚も持っていき、利用者の家で着替えたりもしていた。
仕事だってのんびりお茶を飲んでいる暇はない。面倒な利用者だっている。セクハラやパワハラだってある。
それにシフトによっては週休二日だって怪しいものだ。
なおかつ給料も高いとは言えない。
そもそもそんな前提の仕事やりますか?という事だ。
(4)それでも必要ならば
これを事業所のやり方の問題だと切り捨てるのは簡単だ。
でも、理想の仕事と比べた時、これだけのハンデがあるという音は自覚すべきなのだ。
もし介護職が人気という時代が来るとするならば、この国が不況で本当に仕事が無い時なのだろうと思う。