理想論では語れない | ケアマネ時々卓球、時々その他

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仕事は介護、プライベートでは卓球を中心に、その他もろもろ思いつくままに書いてみます。テキトーな独り言です。

 

 

(1)事故物件になったら大変

私はマンション住まいである。

隣の部屋はおじいさんが住んでいて、内縁の奥様がいた。隣という事もあり、電球の交換や何やら手伝う事もあった。その度にお返しを頂くという、最近では珍しい近所付き合いをしていた。所が去年の9月のとある日の夕方、奥様が「うちの旦那死んでるみたいだから見てよ」というので見に行くと、既に布団で無くなっていた。すぐに警察に連絡するよう助言したが、その奥様も理解が難しかったらしく、救急は来るわ、警察は来るわで大変だった。

 

その後いつ新しい人が入るのかなと思っていたが、今月(6月)に入りその部屋のリフォームが始まった。新しい人が入るにはまる1年ほどかかりそうだ。

 

(2)部屋で亡くなったら事故物件になる

私は親から受け継いだ土地があり、その資産運用でマンション計画があった。

マンション計画にはいくつかパターンがある。

①銀行から借り入れて自分がオーナーになる。・・・土地・建物はすげて自分のものであり、売り上げは一番高いが様々なリスクを負わなければならない。管理会社に頼むには20%程の手数料を取られる。

②部分所有・・・建築費を建築会社が負担し、建てた建物の一部を所有する。そこの家賃は自分たちのものになるが、やはりそこの管理の問題は残る。

③土地を貸す・・・建築会社に土地を貸し、地代を得る。リスクは無いが、売り上げは多くない。

④土地を売る

 

こうした選択肢の中で私が選択したのが③。

 

やはりマンション運営というのはビジネスで考えなくてはならない。

 

というのも、部屋で誰かが無くなった時、それが病気なのか否かは問わず事故物件扱いになる。誰かが一回住んで転居した後はそのレッテルは無くなるが、ネットで消えるわけではない。

 

そうすると資金繰り計画も上手くいかなくなる。

 

実際にあった例だが、マンションが出来てすぐに最上階で殺人事件があり、死体を下水で流したという事であった。

そうするとそんなマンションに住みたいなんてならない。

 

住民がいなければそのマンションは借金の塊である。

 

マンション経営はそういう事まで気を使わなければできない。

 

(3)人は死ぬがゆえに

私の住んでいるマンションのケースで言えば、一部屋の家賃が1年分オーナーに入らなかったという事である。これは経営としても問題だ。

 

家で死ねればというが、このように損害が出ても誰も補償をしてくれない。そうなると、高齢者に部屋を貸すということ自体がこの国では難しい。

 

そうであれば高齢者の身を入れるとした高齢者マンションか施設という事になるだろう。

 

しかし、一人でいたいといっても、誰かに何かをお願いしたいという場面は出て来る。在宅であれば誰かが訪問する時間は決まってくる。電話をすればよいというかもしれないが、上手くつながる保証はない。

 

そうなると施設が今のところ安全というのがしょうがない結論であると思っている。私の意見だが。

 

(4)もし抗うなら

なので、もし違うというならこれらの問題をクリアにする必要がある。

 

事故物件になり資金繰り計画が上手くいかず、結局遺産として受け継いだ土地を手放さなくなった時にだれが責任を取ってくれるか、という事を考えらえる人はいないのだろうか。

 

福祉や人権の話題で希望や理想を語るのは良いが、こうした現実問題を念頭に置いた議論をしないと「絵にかいた餅」に終わっちゃうよ。