(1)ブームになったヘルパー研修
2000年から介護保険がスタートし、それに伴い訪問介護員養成研修が始まった。このヘルパー研修は1級から3級まであり、1級は主任級、2級は通常のヘルパー、3級は生活援助中心型のヘルパーという位置づけだった。
それで2級の研修が大流行し、どこも盛況で場合によっては抽選になる程だった。これから必要になるであろう介護の知識と、場合によっては仕事にもなるという期待もあり、受講生の大多数は主婦の方だった。
(2)実際に働いてみて
実際のホームヘルパーの仕事は、常勤で働くだけではなく、いわゆる登録ヘルパーという必要な時間だけ働くといったスタイルの働き方もある。例えば昼食の時間などはどうしても被ってしまうからその時間だけ必要というケースは多い。またデイサービスの送り迎えの時間も同様で、一人では回れない時に登録ヘルパーは頼りになる存在だった。
しかし、実際に働けばヘルパーの待遇の悪さに愕然とした人も多かっただろう。特に利用者の急なキャンセルや入院で仕事の穴が開いてしまう場合、見込まれる収入よりは少なくなってしまう。
また、新型インフルエンザやコロナウィルスの蔓延時など、媒介となってしまうとして煙たがられたヘルパーも多かった。
(3)いまだに頑張っている方に
この記事の方はその当時50代後半という、一番受講生が多かったゾーンの方だと思う。その頃に学んだだけでなく、20年以上のキャリアを積み重ねた大ベテランに敬意を表したい。
ホームヘルパーという仕事は、きつい身体介護でなければ70代から80代の方もまだまだ働ける環境ではある。
この頃にヘルパー講習を受けた人は相当数に上ると思うが、いまだに第一線で働かれている人は多くないだろう。