(1)介護保険法第一条を読む
ケアマネージャーに限らず介護サービスというのは人生に寄り添うサービスである。おそらく法の理念と違う。介護保険法第一条は「この法律は、加齢に伴って生ずる心身の変化に起因する疾病等により要介護状態となり、入浴、排せつ、食事等の介護、機能訓練並びに看護及び療養上の管理その他の医療を要する者等について、これらの者が尊厳を保持し、その有する能力に応じ自立した日常生活を営むことができるよう、必要な保健医療サービス及び福祉サービスに係る給付を行うため、国民の共同連帯の理念に基づき介護保険制度を設け、その行う保険給付等に関して必要な事項を定め、もって国民の保健医療の向上及び福祉の増進を図ることを目的とする。」
(2)感情で動いてはならないが
確かに法律は感情的なものではない。
しかし介護の仕事をしている人は、高齢者のために頑張りたいと思っている。
それはなぜか。
自分たちの頑張りで感謝されるからだ。勿論、感謝されることを目的としてはいない。それでもその人の役に立ったという経験が介護職員の糧になっているのだ。
(3)割を食うケアマネ
ケアマネージャというのは介護サービスの調整役である。それだけで済めば簡単だが、人の生活を見るという事、在宅生活を維持するという事は介護サービスだけでは賄え切れないものがある。
この人がここに暮らしていけるだろうか。近所の迷惑になっていないだろうか。悪い人に騙されないだろうか、など考えることは多い。その人の事を考えれば考えるほど責任は重くなっていく。
とある利用者が具合が悪くなり、休日に病院に連れて行ったことがあった。検査をし、入院が決まってからも看護師から「まだ帰らないでください」と足止めを食らって結局9時間くらい病院にいたこともあった。
ケアマネの仕事とはこんなものだ。それでも必要であれば頑張るものだ。しかしそれは自己満足と言われればそうかもしれない。
そうであればキッチリと役割分担すべきなのだと思う。
結局、誰がやるか押し付け合いになった時に割を食うのがケアマネという事が多いというのが実感。
そう思うケアマネは多いんじゃないかな。