(1)ついに見限られる状況が来た。
統計の取り方が今年の1月~4月という事なので、訪問介護の報酬減が直接影響したかは微妙だが、少なくとも介護が見限られてきたという事は間違いないようだ。
介護保険が始まって20年余り。
最初は雨後のタケノコのように事業所が立ち上がっていったが、儲からない、面白くないとなればどんどん辞めていく。それを周りは「淘汰されていく」とし、質の高い事業所だけが生き残れるという理想論にもならない希望論で語っていたものだ。
(2)経営側を無視した結果
では今残っている事業所、淘汰した方は質が良いのだろうか。
そもそも質って何だ?
私は言いたい事を言うタイプなので、地域包括の研修でも歯に衣を着せぬ発言をする。以前から現場と経営は車の両輪という話をしていたが、それが包括の研修する方としては気に入らなかったらしい。その場でも随分文句を言われたし、他のケアマネにも随分悪口を言っていたようだ。
当然、仕事の依頼は来なくなった。
それでも依頼はあったので仕事はしていたが、居宅介護支援事業所の管理者要件の経過措置が切れる3年後には業務を終了するつもりである。
それでひょっこり依頼が来たが、断ったこともあるし、本当に困っていたようなので受けることもあった。
別にこの仕事をしなくても生活はして行ける。
世の中でケアマネが不足している話なんか関係ない、と言ってやった。
(3)辞める人の顔は晴れやか
介護の業界から離脱する人はみんなそんな感じではないだろうか。
利用者のわがままをどう聞くかというのはその人のやり方にもよるが、業務外の事に力を削がれたり、下らない研修を受けさせられたり。
おそらく辞めた所は清々している事だろう。
介護事業所の倒産や閉鎖はこれからも続くであろう。
しかしネガティブな事だけではない、やれやれと思ってやめる人の顔は晴れ晴れしているかもしれない。